2009年9月30日水曜日

【ホンヨミ!】プチ哲学【戸高】

『プチ哲学』佐藤雅彦

竹内から借りました。すごくよみやすいです。

哲学というとソクラテスやらプラトンやら難しい感じがしてしまう。しかし、哲学(philosophy)という言葉の意味を考え直してみると、智(sophia)を愛する(philo)からきている。そんなに哲学を難しく考えるのではなく、自分の身の回りのことでもちょっと立ち止まって深く考えるだけで人生観を変えずとも新たな気付きがあり前向きに生きていけるものだ。

たとえば何かプランを考えていて、行き詰まってしまった経験はみなさんにもあると思う。そんなとき、既存の考えを次元を変えてみたり(3次元からものを把握しやすい2次元に)、逆算してみたり(早く行動したいなら逆に最後に満員電車やエレベーターに乗ったり)、視点を変えてみると新たなブレイクスルーが見つかることが多い。
それは学術的な場に限ったものではなく、日常生活でもそうだ。日常生活でのふとした考えがあらゆる場面で役立つ瞬間がある。アンテナを常に張っておくと、毎日が楽しくなってくるものだ。
ほんとうにどうでもいい話なんだけど、エヴァンゲリオンの中に「ヤシマ作戦」というものがある。それは日本中から電力を集めて使徒を倒そうぜ!って作戦なんだけど、なんでそんなネーミングなのか新劇場版序を見るのが3回目の時にふと考えてみた。
すると、北海道、東北、関東、中部、関西、中国、四国、九州・沖縄と8つの地域から電力を持ってくるからなのかなーってなんとなく思った。
家に帰ってそれを調べてみると実際は屋島の戦いが原案なのだとか、監督の庵野によると、日本の古い呼称である「八洲」の意味が含まれるだとかいろんな記述があって、そこから様々な知識を広げることができた。
そういった言葉遊びとかオノマトペとかも(ちょっと違うけど)僕は好きで、キャッチコピーとか考える際に役立ったりしています。

そんなことはおいておいて、日常にいかに違和感を覚えるかといったことを念頭に覚えながら日々を生きていると、ひょんなことに役立ったりはするのも真理。
論文をする際にもこの思考方法はどこかにつながってくるので心に留めておきたい。

2009年9月29日火曜日

【ホンヨミ!】イノベーションを生みだす力【金光】

『イノベーションを生みだす力』竹内弘高 楠木建

脱コモディティのために、「次元を創る」と「次元を壊す」という二つの分け方があるというのはわかりやすかった。今まで必要とされていなかった需要を生み出すことは、新しい消費につながり、それを他社に先駆けていち早く開拓したものこそが有利な権限と共に収入を手にできる。

新しいカテゴリを創りだすというイノベーションにはリスクがともなうと思う。スターバックスはコーヒーのイメージをがらりと変えるコンセプトのもとに店舗を展開し、ブレイクしている。私がスタバに通える年(お小遣いもあって、コーヒーも飲める年齢で、友達と外で喋りたい年ごろ)になったときにはすでに周りにスタバやタリーズのようなコーヒーショップが街にあったので、それができたときの衝撃はイメージできない。でも、スタバで客が求める雰囲気や飲み物の質などが消費者の中で共有されていて、スタバに常に客足が絶えないのはそのようなカテゴリが定着したこと、だと思う。この夏にいろいろな海外の国に行って、至るところでスタバの、髪の長い女の人の丸いマークを発見した。どんな国でも、スタバに入ると、そこは”スタバ”で、知っている友人とくつろいでいると、そこが日本なのかと錯覚してしまう気分だった。
企業は、見えるものさしではかれる競争に走りがちだという指摘もあった。
でも、競争は大事。競争が起こらないところではいかなるイノベーションも生まれない。
イノベーションを起こすためには、データや消費者行動にがちがちにかためられるのではなく、もっと「自由な!!」発想で、競いあうことが大事なようだ。
オフィスをこれまでの殺風景なものから遊び心のある空間へと変える取り組みも各所で進んでいる。大学の教室も自分の部屋ももっと個性あるものにしてもいいかもしれない、と思った。

【ホンヨミ!】質問する力【金光】

『質問する力』大前研一

父が買った、この著者の本は家にたくさんあるが、今までなんとなく手をつけるのが億劫だった。夏休みに父にお勧めを何冊か挙げてもらったので、読んでみた。
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話の最終的には「質問する力」に行きつくとはいえ、内容は日本や世界の経済情勢をこれまでの歴史と筆者の考察を加えて書いたものだった。

今は政権交代のニュースが連日、新聞やテレビを沸かせているが、政府の行動に疑問を持ったとしてもVoice or DieのDieである日本国民たち。筆者は私たち国民を何とかして行動させたいんだろうな、と思った。また、本のところどころに事実と思われている事象に対して鋭く批判する箇所があるが、具体的に算出した数字やデータが使われていて、データ引用での説得力を感じた。

 世界史も経済関連の知識も十分でない私にとって、ここで軽くふれられているいろいろな話はすべて新鮮だった。一番印象的だったのは、やはり人ごとではない「日本の教育事情」。大学受験での大学の順位と将来の幸せには相関関係はないと言い切る筆者。公立大学は必要でない。自分のとがった才能の部分を伸ばせるような教育にするべきだ。と主張している。「異才」を育てるというのは確かに賛成する。今、大学二年生なりに考えて、できれば自分も、何かひとつ人にはない専門性を磨いた異才になりたいと思う。しかし、現に筆者の子供は早稲田の付属校に通っていたという。日本だけで生活していると、現状に何も感じないが、海外と比較すると「日本の学生には競争力がない」と言われても仕方ないのかもしれない。将来、自分がどのフィールドで活躍したいのか。身体もひとつだし、同じ時は一度しか来ないから、すべてをかなえることはできない。選び取るだけじゃなくて、何かを捨てることも必要。目的に応じた生き方をしないといけないんだと思った。

 本の中のいろいろな分野で、問題提起のあと必ず「じゃあどうすればいいと思うか」という著者なりの答えが明確に示されているところがわかりやすいと思った。

0925ゼミの感想

プレゼンチェックシート

村山氏のプレゼンはすばらしかったです。お疲れさまでした。自然と資料室に集まってゼミの方針とか話すようになってきました。4期生の間にも当事者意識が芽生えつつあるのかなと思いました。今後も積極的にコミットしていきたいと思います。

①プレゼン評価シートをゼミに導入について
導入に賛成です。

②評価項目について
適宜変えていけば良いと思います。とりあえずやってみたのがいいと思います。

③グループに対する評価は個人なのかorグループ全体なのか。
NCに関しては個人、三田祭論文に関してはグループ全体で1つがいいと思います。

④輪読やNC以外の、
前期に頻繁に行われたワンスライドプレゼンも評価シートの対象にするかどうか。
いらないと思います。全員の評価をすると時間のロスになるのではないでしょうか?


三田祭論文
とてもエキサイティングな班になりました。おそらく期待度がとても低いので、なるべくアウトプットを良いものにしていきたいです。学部でやっていることは、似ている3人なので思考が固まらないように注意していきたいと思います。みなさんのご指導もよろしくおねがいします。



2009年9月28日月曜日

ドキドキのゲリラプレゼン

ようやく後期初のゼミが始まりました。夏休み気分から気持ちを入れ替えなくては。

【プレゼン評価シート導入】

まず始めに、今回はゼミ活動における限られた時間の中で皆さんの貴重な時間を使わせて頂きありがとうございました。ゼミに参加した全ての3・4期生、内田さんからのプレゼンに対するフィードバックをブログを通して拝見させて頂きました。それを踏まえた上で、僭越ながら僕の意見を述べさせて頂きたいと思います。

①評価シートの導入には全員が賛成してくれたようなので、今回に引き続き、次回のゼミの三田論プレゼンから導入させて頂きたいと思います。
ただ数名の方からのご指摘の通り、問題は「継続できるやり方」を作っていくことだと思います。それを達成するためのポイントとして、「手間と時間がかからない」や「評価人数を決めて口頭でのフィードバック」など様々な案がありました。確かに作業は簡単な方が継続性はあると思います。ですが、仮に口頭でのフィードバックにしても、言われた側(プレゼンター)は指摘された内容を自分でメモを取るなどして記録に残さなければなりません。また、手書きでも口頭でも、結局はフィードバックにある程度の時間が必要になるだけでなく、ある程度の手間も、かかる側が違うだけで(手書きなら、聞く側/口頭なら、プレゼンター)必要になると思います。ここは、もはやフィードバックによってかかるわずかの負担を、いずれ自分の為に行われるフィードバックが自分にとってプラスになると考えられるかどうかの個々人の意識の問題だと思います。そのため、少しの手間と時間をかければ、それを越える皆からの情報が得られると考えれば、差し当たりは現行の方式で良いのではないかと思います。また、今回は輪読の連続という特殊な状況のため、多くの方々が評価シートへの記入を煩わしいものと感じたかと思いますが、今後は多くて一日にNCが二つか三田論プレゼンが二つなどになると思うので、今日の様などんよりとした雰囲気にはならないで済むと思います。

②まずはプレゼン時の目標設定についてです。目標を設定することで、プレゼンターも聞く側もお互いに、何に注目すべきかについて意識を共有できるというメリットがあると思います。個人的には継続したいなと思いましたが、これはあくまで提案なので、数名の方からのご指摘の通り、義務化する必要はないと思います。任意で良いかと思います。また、数値化した評価項目に関してですが、記入は簡単だし、一定の評価軸に基づいているとは言え、やはり評価が主観的になってしまうという声がありました。その部分に関しては、複数の方々からのアドバイスにあったように、数値の横などに気になったことを一言付け加えるという形にすれば良いのではないでしょうか。この点に関しても再考の余地はあると思います。ただ、今回はまず一度導入して実践することに意味があると考えていました。どのようなシートを作成するかじっくり考えたら、まずは試してみるという様に。そのため、これ以降、修正すべき箇所は適宜修正して、より良い評価シートを皆で考えられたらと思っています。

③これに関しては大多数の方々が、輪読とNCは個人に、三田論はグループにそれぞれ評価シートを渡す、という意見を述べていました。僕も賛成です。輪読は勿論のこと、NCにおいては担当者と二人のコメンテータではプレゼン内容は異なりますし、コメンテータ間でも違う内容の発表を行うため、個個人へのフィードバックに価値があると考えるからです。一方、三田論に関するプレゼンは、グループになります。グループ発表は、発表までにメンバー全員で「ああでもない。こうでもない。」と試行錯誤した上での発表になるため、評価対象は個人と言うよりもグループ全体のバランスや発表の流れになると考えるからです。その上で、特定の個人に対するフィードバックを与えたい時は、「・・・さん/くんへ」という形にすればいいと思います。また、NCとグループプレゼンでそれぞれ評価シートのデザインを変えたらどうかという意見もありました。これに関しても適宜話し合っていきたいと思います。

④ワンスライドに対する評価シートの導入は、多くの方々のご指摘通り、する必要はないと思います。ワンスライドに関しては、アイデアとデザイン(見せ方)の違いだけになると思いますし、ただでさえNCやグループプレゼンを行った後でのフィードバックに時間を割くので、それ以上の時間をかける意味は無いと考えるからです。

最後になりましたが、それぞれ個人的な用事があるにも関わらず、わざわざ自分の時間を割いてまで今回のプレゼン発表や評価シートのモデル作成に積極的に参加してくれた、みな、もえ、竹内さん、また、色々と適格なアドバイスをして下さった戸高代表には感謝してもしきれませんが、本当に本当にありがとうございました。今回の発表は僕がさせて頂きましたが、もし皆が協力してくれなかったら今回の発表を実現することは絶対に出来なかったですし、僕もここまで頑張ろうとは思えなかったはずです。自分自身の為ではなく誰かの為に働くことは、そうそう簡単なことではないと思います。そういう意味で、一声かけるだけで、自分を犠牲にして相手のために動ける4期や3期生の皆さんには本当に頭が下がる思いです。もし、またこのようなプレゼンを誰かが企画した際には、微力ながら積極的にサポートさせて頂きたいと考えております。金ゼミには頼りになる人ばっかりで、自分の弱さを日々実感させられますが、徐々に少しずつでもいいから、僕も皆に頼りにされるような人間になりたいと思わずにはいられませんでした。僕は文章を書くのが下手なので、皆に感謝がちゃんと伝えられているか心配ですが、今回のプレゼンまで協力して下さった皆さん、本当にありがとうございました。


【輪読:市場を創る】

印象的だったのは、公共財と私有財(一般財)の違いの例として先生が提示してくださった自衛隊とセコムの違いについて。その違いを潜在需要と、契約という目に見える形での需要の違いと発言した私に対して先生は、それに関連して「では、インターネットは政府介入がなくても普及したか」という問いを返された。あの時もそうだったが、現在も明確な答えを見つけられないでいる。これからの復習の中で解決しなければならないことの一つである。また、今回の議論では、特に4期の発言数が格段に増えた気がする。みんな後期に入ってより一層意識を高めて集中している証拠ではないか。自分も負けてはいられない。そう強く実感させられた。

【先生からのお言葉+チーム発表】

「良いチームは編成された時に決まるのではなく、メンバーが時間をかけてじっくり作っていくもの」、「出来ない理由を探すのではなく、出来ることを証明する姿勢で」、この二つが鮮明に頭に残っている。一見すると上手くいきそうなチームが失敗することもある。生かすも殺すもメンバー次第。主張することは主張し、でも、しっかり相手の言うことを受け入れる姿勢を忘れないことを心掛けたい。また、出来なかったことに対する言い訳の多くの原因は、行動しなかったことである。「行動力」、この言葉をキーワードに積極的にタームに貢献したい。

皆が同じ方向に向かえば上手くいきそう。前述したが、大事なのは、「主張すること」と「受け入れること」の二つ。これを常に意識して、悔いの残らない活動にしていきたい。

0925ゼミの感想

・プレゼン評価チェックシート
むらさんのゼミを動かそう、という心意気にまず感動しました!思ったのですが、数字での評価については、横に何かしらのコメントを付ければその数字の意味が伝わると思います。また、匿名ではなくちゃんと名前を書いたら、評価した本人に直接聞けばいいので、今の形でいいような気がしました。プレゼンの評価を直接できるぐらいの、つまりお互いの成長の手助けをするくらいのフランクさを持っていたいと思います。

・市場を創る
どのプレゼンもよくまとまっていて、さずがだなと思いました。特に3期生のものは総集編というか、今までの知識を総動員して聞く感じで面白かったです。どんどん難しい知識が出てきたので整理するのは大変でしたが、今後もっとそれを口に出していきたいです。市場をつくるはコンテンツなどの分野とは違う、普段金ゼミでは聞かないような話がたくさん出てきてためになしました。質問がんばります!

本物の力はすぐにつかないという金先生のお言葉、真理だなと思いました。目先のことに捉われず、先を見て走っていきたいです。まずは三田論。自分の強みをフル活用してがんばります!

【ホンヨミ!】「ふるさと」の発想【斉藤】

 「ふるさと」の発想ー地方の力を生かす 

 先日、作家である西原理恵子さんの自伝的作品「女の子ものがたり」を見てから、地方(それもかなりの田舎)に対する価値観が変わったので、地方に関する本を読んでみようと思った。自然が豊かで皆が生き生きとしている。自分も田舎暮らしがしてみたい・・・安易にそんな考えを持つものではないと思った。地方もその果て、本当の田舎では、現在はもっと改善されているかもしれないが、貧困と低学力が負のスパイラルとなり、自分の村から一生出ることができず、否応なしに家庭を持つことしかできない人々が存在する。そんな負のスパイラルは個人単位だけではなく、地方の県と都市という二極間の関係にも表れている。

地方産業はグローバル化により打撃を受け、衰退していき、人口も都市に流れていってしまう。そして陥る先は財政難。財政難から脱出できずに、地域復興の取り組みにも着手できない。終わりのない負のスパイラルである。

そんななか、小泉政権の地方税に関する三位一体改革では、地方の自立競争力を促進するため、地方交付税を過度に配布するのはスポイルであるとし、地方自治という名の削減を行った。

これに対し、著者の福井県知事は、地方の自立経済力の促進と政府のある程度の援助は切り離せない関係だとし、都市と地方の相互関係の重要さを述べている。そして「ふるさと納税」の構想として、その有意義性について述べている。

「市場を創る」でも学んだが、市場経済はあるいくつかの条件がそろっていなければ上手く機能しないのと同じように、自立競争力いうのもそれなりの経済的基盤がその地方に固まっていないとつけるどころか、さらなる疲弊を招いてしまう。ゼロからは決して競争力は生まれない。政府は、地方が自立競争力の「基盤」をまず築くことを援助していかなければならないのではないだろうか。今度の民主党政権は公共事業費削減を掲げている。公共事業の直接の担い手は地方である。ダムの建設中止を巡ってまさに今論議が起こっているが、地方はこれからどのような影響を受けていくのだろうか、考えなければならない。

0925_ゼミの感想

プレゼン評価シート
自ら問題意識を持ち行動を起こした村山君の主体性に頭が下がる思いでした。プレゼンテーション自体も、シート導入の目的とメリットを明確に示した上で、明快なスライドでわかりやすかったです。構成や聞き手への配慮などの立ち振る舞いも素晴らしかったと思います。

①プレゼン評価シートをゼミに導入について。
導入に賛成です。

②評価項目について
評価項目は現状のままでとりあえず動かしてみて、適宜修正して探って行くのが良いのではないでしょうか。

③グループに対する評価は個人なのかorグループ全体なのか。
輪読・NCに関しては個人、三田祭論文に関してはグループ全体で1枚、が良いと思います。

④輪読やNC以外の、前期に頻繁に行われたワンスライドプレゼンも評価シートの対象にするかどうか。
ワンスライドプレゼンの評価は、シートを使うと余計に時間がかかってしまう可能性がありそうなので、ブログやあるいはTwitterなどで共有できれば良いのではないかと思います。


輪読 市場を創る
14章の担当でしたが、今回の最も大きな反省は、議論の時間での田島さんからの素晴らしい質問に対して、自分の言葉で適切な説明ができなかった事です。前提的な経済学の知識が決定的に足りないという事もあったと思いますが、それ以上に自分自身の視点からの分析的な理解が及んでいなかったのだと思います。また、プレゼン評価シートでも、様々な叱咤激励をみなさんから頂いたので、これらを次の機会に活かせるよう改善に努めたいです。


三田祭論文
藤田君や戸高君、岸本君が書いているようにeveryone should be leaderの精神でチームに最大限貢献できるよう主体的に取り組みたいと思います。みなさん宜しくお願いします!

金ゼミ後期キックオフ。

【プレゼン評価シート】

 まずは行動を起こした村山君、および周りのサポートメンバーに拍手。初回からこういう動きが出てくるようになったのを見て、本当に今後の金ゼミが楽しみです。


1. 導入するか否か

 評価制度は自他のブラッシュアップに役に立つので導入がした方が良いとは思うものの、継続して実施できるカタチを求めて試行錯誤するのが良いと考えます。  


2. 改善点

 求められているのは、

 - 記入のしやすさ・簡潔さ

 - アドバイスの細かさ・具体性

 のバランスと

 - 継続性(手軽に運営できるか)

 であると思うので、改善点は色々あるはずです。

 例えば、紙のシートだけでなく、オンラインでやるのもオプションとしてはアリなのではないかと考えます。(流行りじゃないですけど、Twitterのハッシュタグとか。)他にはポストイットの経線付きのものでやるとか。 

 

3. グループ or 個人?

 スライドありきで考えるのか、プロジェクト(NCの場合は議論)ありきで考えるのかで異なるのではないでしょうか?

 スライド・プレゼン中心で評価するのであれば、各個人(三田論の場合なら各班)ごとに評価し、プロジェクトありきで評価するなら、複数人のプレゼンと議論まで含めて評価すべきだと思います。

 (個人的にはスライド中心で進めて、議論で気になった箇所は、自由記述欄に書いてもらうという方式がベターだと思います) 

 

4. ワンスライドは?

 短すぎるのであれば、1分くらいフィードバックの時間を設けて、ちょいちょいコメントを口頭で行えば良いのでは?


  

【市場を創る】

 最近個人的に経済学の入門本を読み漁っているが、今回の議論は色々示唆に富んでいたように思う。

 とりあえず、公共財の確認。


 (純粋)公共財の特徴

 - みんなが使える(非排除性)

 - みんなで使える(非競合性)

 - 市場に供給を任せた場合、供給が過少となる(ので税金でまかなう)

 (外部性の存在、フリーライダーの登場)

 - 強制的に「買わされる」もの

 - 非排除性・非競合性のどちらかに欠けるものが「準公共財」で、公営・民営で揺れる

 

 「市場に任せる」などの改革の評価は非常に曖昧だ。非常に長いスパンで見れば資本主義の始まり自体正しかったのかどうかさえも判断できない。経済学は有限な資源をいかに効率的に分配し価値を生み出すかということを主眼においている。「文明の衝突」が起こっている現在、各人の暮らしを害すること無く、かつ各人がより良い暮らしを築いていけるようにするのが経済学の務めなのではないか。現在の市場経済は各人に一様に変化を起こすチャンスを与えているという点で支持されているようにも思える。

 この本では市場経済がいかに優れているかということよりもいかにプラットホームを創るべきかという「手段」の方に目を移すべきなんじゃないか。最後になって色々湧いてきた疑問を通じてそう感じた。



【三田祭論文】

 色々なグループワークを通じて行き着いたチーム編成。とにかく楽しみたい。そしてしっかりと結果を残したい。

ゼミの感想

みなさん、初回ゼミおつかれさまでした。

【プレゼン評価シート】
今回の村山君の提案には本当に感謝です。
実際今回自分がプレゼンターを担当し、みなさんからフィードバックを頂きとても参考になりました。
そして、ゼミ全体を良くしようという彼の積極的な姿勢、すばらしいと思います。

①導入賛成です。

②とりあえず現時点での評価項目でいいと思います。

③グループ全体で評価すればいいと思います。ただメンバーそれぞれへのコメントもあると思うので、若干手間ですが、個人プレゼンとグループプレゼンとで評価シートのデザインを変えてもいいかもしれません。(グループプレゼンの際は、コメント記入欄をもう少し大きめにするなど。)

④ワンスライドプレゼンも評価対象に入れてよいと思います。ただこの際、時間の関係上最初に目標発表する必要はないかと思います。(必要であればスライドをながす際のメーリスで発表というかたちでもよいかと思います。)

【市場を創る】
とても難解な内容でしたが勉強になりました。私たちの生活と密接に関わる経済は、避けては通れない分野かと思います。その点、非常にやりがいもあります。本書の多くの部分を私はまだ十分理解できていないので、これからもう一度見直したいと思います。
また、今回12章のプレゼンを担当しましたが、説明不足な点が多くあり反省しています。プレゼンに盛り込むべき重要な点をもっとよく見極めねばと感じました。さらに、制限時間内に内容を話しきることだけに注力し、聞き手への配慮に欠いていたので、今後気をつけたいと思います。

【三田論文】
メンバーそれぞれの力が最大限に発揮され、それが結集されたらどうなるものかと考えると、今からとても楽しみです。
みなさんの足を引っ張らないよう自分なりにがんばりますので、これからどうぞよろしくお願いします。

ゼミの感想

こんばんは、菊池です。ゼミの感想です。

 先生の内なる力の話が特に印象に残りました。しっかり時間をかけ、焦らず。カッコつけず、ありのままをぶつける。甘い言葉に乗せられないこと。何をするにも目的意識をしっかり持ち、それがなぜ自分に必要なのか吟味すること。これを忘れずにいきたいです。

 『市場を創る』の輪読では、自分は11章を担当しました。いただいたプレゼン評価シートと自己の反省点から、次のプレゼンの目標を立てていきたいと思います。
 また、公共財と私財の違いについての議論も、答えを知ってしまうと簡単なようですが、色々と考えるプロセスを大事にしていきたいと思いました。


・プレゼン評価シートについて

①シート導入の是非について。僕は導入したいと思います。今回のプレゼンで実際にみなさんから評価シートをいただきましたが、大いに参考になりました。

②シートの項目等について。この通りで良いと思います。

③グループプレゼンの場合の評価方法について。僕はグループ共通1枚で良いと思います。個々に気づいたことがあれば上のコメント欄が使えるので。

④ワンスライドプレゼンにおける導入の是非。これはやらなくても良いと思います。


今後、何か気付いたことがあればしっかりと声を出していけるよう頑張りたいと思います。後期もよろしくお願いします!

【ホンヨミ!】We think-ぼくたちが考えるに マス・コラボレーションの時代をどう生きるか?【大賀】

チャールズ・レッドピーター著「We think-ぼくたちが考えるに マス・コラボレーションの時代をどう生きるか?」(2009年、エクスナレッジ)
2009年9月27日読了

***

 自分で買って読む本の大半は新書(※歴史関係の本以外)だった。しかし最近それだけでは知識を蓄積できないと感じ、久々に本屋に行きじっくりと本を見て回った。その結果見つけたのが本書である。本書は「イギリスで遅れてやってきたWEB2.0に関する本」とされており、梅田氏の「ウェブ進化論」「ウェブ時代をゆく」を読み、既にWEB2.0に関しての理解がある大多数の日本人にとっては「今更か」という感じだろう。しかし私のような、いわゆる忘れっぽくて知識の蓄積が苦手な人間にとっては、本書を読むことで知識の再整理をすることができ、非常に面白かった。
 We-thinkというのはすなわちWEB2.0により、オープンなプラットフォームで、人々が協働し何かを創り上げたり、あるいは何らかの問題解決の道筋を示したりするようになったことを示す。もっとも顕著な例はWikipediaだ。Wikipediaは、「集団の知性」を生かした最高の辞書として今や大きな力を持っている。大学の教授などに言わせれば、「あんなものは愚かな群衆が作り出した、信頼性の薄い情報だ」という批判が生まれ得るだろう。確かに中には真偽の疑われる情報もある。しかしこうした「アヤシイ」情報に関しては、人議論ページを設け、人々がたがいに議論し合って真実を追求する体制で対処している。もはや群衆は「愚」ではなく、それぞれ良質な「知」を持った存在なのだ。
 筆者は本書において、様々な事例を挙げながら、We-thinkの仕組みとその価値について論じている。その事例のひとつに、韓国において成功を収めた市民ジャーナリズム「オーマイニュース」がある。しかし、はたして市民ジャーナリズムというWe-think型は必ずしも成功を収めると言えるのだろうか?答えはNoである。なぜならば、同じくWe-think型をとった日本版オーマイニュース(2008年以後は「オーマイライフ」という名だった)が、2009年4月24日に廃刊したという「証拠」があるからだ。

 日本版オーマイニュースは、一般市民がネットに記事を投稿して成り立つ報道メディアとして、韓国オーマイニュース社とソフトバンクが共同出資し、鳥越俊太郎氏を編集長として2006年3月に設立。日本における初めての「市民参加型」ジャーナリズムとして注目を浴びた。だが2006年以後、経営が悪化し、2008年に名前を変えて再スタートを切ったものの結局失敗に終わり、今年4月に廃刊という道筋をたどった。一見すると、ウィキペディアの「新聞版」のようなオーマイニュースが何故失敗に終わったのか?その理由は、オーマイニュース経営陣の意識にあった。経営陣は、市民ジャーナリズムをオーマイニュースの売りとしていながら、既存のメディアと同じ経営方法という矛盾した行動を行ったのだ。市民記者の原稿料はわずか300円でありながら、経営陣はマスコミ業界重役並の給料。市民の自由な言論を推進していながら、経営陣は「ネット世論」の真偽を疑い、結局のところ記事の採用基準に経営陣の考えが色濃く反映されていたこと。―結局のところ、日本版オーマイニュースは、既存メディアの体制を維持したまま、口先だけで市民ジャーナリズムを語ったものにすぎなかったのだ。
 この失敗例は何を語っているのか?-それは、We-think型ビジネスモデルにおいても、トップダウンとボトムアップの組み合わせをしっかりとしなければ成功しないということだろう。日本版オーマイニュースにおいては、ボトムアップを奨励する仕組みが明らかに少なかった。

 We-thinkの事例が必ずしも成功するとは限らない。時には大成功を収め、時には失敗に終わる。そのことを念頭に置いた上で本書を読まなければ、大きな誤解をしてしまいそうだ。


※It+PLUS「オーマイニュースはなぜ失敗したか」http://it.nikkei.co.jp/internet/column/gatoh.aspx?n=MMIT11000029082008
http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=MMIT11000004092008

2009年9月27日日曜日

秋学期最初のゼミ!

 最初のゼミなのに早退してしまってすみませんでした。市場も最後までプレゼンを聞けなかったのが心残りです・・・

*プレゼンチェックシート

 主体的にゼミのことを考えて行動していてすごいと思うと同時に、自分も人ごとのように「すごい」と思っているだけではいけないと思った。また、村山君のプレゼンはとてもわかりやすかった。プレゼンターと聞き手のギャップを埋めるという目的が明確で、さらにその必要性を実証するために忘却曲線を用いていたので説得力もあった。プレゼンに必要な要素がシンプルだけどしっかり盛り込まれている。

①導入するべきだと思う。

②項目は基本的にこれでいいと思うけど、やはり個人の価値観はそれぞれ違うと思うので、時間があれば点数の横に一言でも特に気になったところを書けばいいと思う。目標の達成度はあった方がよりギャップが埋められると思う。その上で他に何か気になる点があれば、今後の改善点として書く、という感じで。

③NCはコメンテーターの分も必要だと思う。
 グループ発表はグループ全体のバランスや流れで評価するものだからグループで一つでよいと思う。
 特に気になったことがあれば、名指しで書き足すなどがいいと思う。

④ワンスライドの場合は必要ないと思う。


*金先生の話

「できない理由を探すのではなく出来ることを証明していく姿勢」というのは、まさに自分が取り入れていかなければいけない要素だと思った。春学期は、自分の力不足でほぼ一週間ゼミの課題に時間を費やしていて、それが忙しいという理由でその他の活動をできないと決めつけていたところがある。これからはそれを克服して、他の活動も諦めるのではなく手に入れてやる!という姿勢で取り組みたい。

*市場を創る

正直この輪読で、経済や市場のことがすごく理解できたとは到底言えない。しかし、今まではこれらの分野は自分にとって全くなじみのない分野だったので、資本主義=市場経済、中央計画経済は非効率、など物事の一面しか見れていなかったが、市場経済は土台となる環境が整っていてこそ効率的に機能するのだということがわかった。また、トップダウン・ボトムアップの考え方や、今まで悪としか思っていなかった政府の市場介入もあるべき時は必要不可欠なのだと気がついた。市場経済そのものというより、物事を多面的に考える、ということを学べた気がする。


*三田論

チームの中での自分の役割を認識し、プラスになるような意見を出していきたい。前回のグループワークでは、自分の役割をしっかり果たせず、グループがしっかり機能していく過程をあまり実感できなかったので少し不安だけれど、全力でコミットしていきたい。

0925ゼミの感想

【プレゼンチェックシート プレゼン】
みなさんも書いていますが、ムラさん立派でした。

金先生と面談を終えたあと、ボーっと過ごしていたら、ムラさんたちが「ブレストしよう」と声をかけてくれました。なんでも明日のゼミでプレゼンシートについてのゲリラプレゼンを企てているそう。聞いて最初びっくりしました。
私がそんな取り組みに協力したいと感じたのは、企画者であるムラさんの目がとても真剣だったからです。「どんなシートだったらいいだろう?」色んな要素を考えながら行った議論はとても刺激的でした。
韓国合宿で、私たち4期は金先生や先輩方に「優等生」と評されました。つまり、「与えられたもの以上のことはしようとしないいい子」ということ。だけど4期生みんな、どんどん自分から変わろうとしていると感じます。今回その先手を切ったムラさんを、同期としてすごく頼もしく思うと同時に、「やったな!」という心境です。私も負けてられないなと思います。

①賛成します。
②目標設定は徹底させていいのではないでしょうか、個人的にはそう思います。
③三田論・・・共有 NC・・・別
④ワンスライドだとアイディアの質以外の部分での差異は出にくいのでいらないと思います。

市場を創るで実際チェックシートを書いてみて、「この人のプレゼンは何故わかりやすい/にくいのだろう?」とその理由を考えることができました。チェックすること自体も自分にフィードバックになるものがあると思います。

【市場を創る】
勝部君のプレゼンが特に素晴らしかったと感じました。内容整理ができていることがもちろん、議論点の提示が、自分の意見も交えた力強いものであったからです。是非見習いたいです。
戸高さん&宮村さんのプレゼンの時、自分の質問で議論時間をつぶしてしまって反省しています。発言は「質より量」。だけどたくさん量をこなせるように、その発言はコンパクトでなくては。

【三田祭論文】
少人数ならではの小回りの利くチームになりたいです!
perfume目指します(笑)

【ホンヨミ!】『ゲームの変革者』【戸高】

『ゲームの変革者』A・G・ラフリー/ラム・チャラン著、斉藤聖美訳

P&Gが「変化する」必要のあった2000年。社内では分野横断的に。社外ではもっとオープンに。
そのためにはイノベーションを日常的業務に組み込んでいく必要がある。ここでのイノベーションとは、新しいアイデアが収益を生み出す形に変わることを言う。
新しいアイデアが製品やシステムと言った形に変わるだけでは十分ではない。業績に反映されてはじめてイノベーションだと言えるのだ。
P&Gは消費材、日用品メーカーである。日用品を使うのはもちろん消費者である。ゆえにP&GのボスはCEOではなく、消費者なのである。
よってP&Gだけに限らず、すべての消費材メーカーのイノベーションは消費者主体で行われるのが望ましい。技術が市場より先を行き、いくら革新的な商品を市場に投入したとしてもそれが消費者に必要とされないならばなんの価値もないのだ。
故に、技術開発部門とマーケティング部門は別個のものとして運営されるのでなく、場を、目標を共有しながら働くことが重要となってくる。
しっかりとした会議だけではなく、ちょっとした立ち話で目標達成のためにプロジェクトは進んでいるのか?何か問題はないのか?とイノベーションリーダーが簡単に質問することが可能で、随時状況を把握しながらプロジェクトを進めていくことができる。

また、「消費者がボス」といっても、その消費者をしっかりとセグメント化し、ターゲットを明確化していかなければ効果的なアプローチができない。「誰」を明確化し、セグメント化し、正確にターゲットを絞っている企業の例としてレゴが取り上げられている。
レゴは製品テスト、共同制作、特別仕様(カスタム)の企画をしてもらうといった3段階で消費者にイノベーションに参加してもらっている。レゴは子供だけでなく、大人にも人気が高い玩具ブランドの1つである。そのことに注目し、大人ユーザーの意見を広く取り上げるため、レゴファクトリーのサイト(http://factory.lego.com/)を立ち上げ、ユーザーが無料で3Dのモデルを実際に創ることができるサービスを展開した。
P&Gが独自に消費者の視点を理解するために行っているプロジェクトとしては、実際に消費者とともに生活してみること。これで消費者が商品を買う際に、商品を使う際に(この2つが「真実の瞬間」であり、消費者を本当に理解するために最も重要な点)どのような点に注目しているのかを把握し、また商品が家庭でどのような場所に収納されどういったタイミングで用いられているのか、アンメットニーズ(存在するのだが、まだ気づいていない、もしくは充足されていないニーズ)の発見などに役立てる。

この本を読んで思ったのはP&Gといえどあたりまえのことをやっているだけということだ。しかしそのあたりまえを徹底して行うことが難しい。
ブレストにおいても他人のアイデアを否定しない、他人のアイデアに便乗してさらに派生させていくなどは日常で簡単にできることだがどうしてもそれを徹底することができない。むしろこの本を読んで忘れかけていたことに気づかされた。
失敗から学ぶといった点もそうだ。自分自身あまり失敗を活かしきれていないような気がする。「何が」「どのように」「うまくいかなかったのか」についてしっかりとまとめ、またそれに関わった人たち全員がレビューすべきである。
プレゼンチェックシートがeveryone should be leaderの精神のもと、変わろうとしているのが、P&Gっぽくなりつつあるのかなと思う今日この頃。

【ホンヨミ!】ネット時代 10年後、新聞とテレビはこうなる【大賀】

藤原治著「ネット時代 10年後、新聞とテレビはこうなる」(2007年、朝日新聞社)2009年9月27日読了

※金ゼミのローテーションでも回っている本ですが、本書は自分で買って購入して読んだものです。

***

 新聞社のインターンシップに行くにあたり、新聞業界の今後の流れに関する理解を深めておこうと思い購入した本。自分の努力不足によりインターン前には読めなかったが、かえってインターン後に読んだことで、より現実的に「新聞社の未来」に関して考えられたように思う。大手三大新聞社のひとつとして、大きな力を担う「朝日新聞社」が本書を出版しているということは、一見すれば自虐的である。しかしその姿勢は、いずれ必ずやってくるであろう「新聞崩壊」の波に対して、逃げずに立ち向かおうとする新聞社としてのプライドの表れなのかもしれない。
 本書によれば、現代の「新聞離れ」を起こした理由は大きく分けて3つあるとされ、以下のような考察が述べられている。(「2011年新聞・テレビ消滅」による考察と重なる部分も多いが、本書においてはより多角的な考察が行われていて非常にわかりやすかった。)
 
●戦後の高度経済成長による「裕福な社会」の実現、そして1995年以後のインターネットの誕生と発達により、人々が大衆から分衆、そして個人へとその在り方を変化させていった。こうした「個人」である人々にとって重要なことは「共通の価値観や認識」を得ることよりもむしろ「自分なりの価値観や認識」を持つことであり、「マス」=「大衆」向けである新聞の存在意義はもはや無くなった。
●現代の人々は情報の信頼性よりも、速報性とアクセスのしやすさを求めている。信頼性に足るか否かはその人個人が判断可能であるからだ。よって、新聞が信頼性を売りにしても、それは読者を惹き付けるきっかけにはならない。
●現代の人々とりわけ若者たちは、自分個人とは全く関係のない社会の出来事に無関心であり、新聞を読もうとするインセンティブがそもそも無い。

 以上が筆者の意見である。しかし私は、「若者たちが社会的に無関心である」という考えについては反論したい。若者が社会的に無関心であるならば、彼等は最近の流行や政治動向を全く追わないということになる。しかし実際にはそうではない。昨今の政権交代の流れやイチローの9年連続200本安打記録達成という話題に若者たちは強い関心を寄せ、街中で配られた新聞の号外に対し真剣になって手を伸ばすという様子も見られた。若者たちは社会的に無関心なのではない。アクセスしやすい情報がそこにあれば、それに対してすぐに関心を持つ「可能性」を担った人々なのだ。新聞記事の情報に対するアクセスのし辛さが解消されれば、若者の関心をひきだすことは容易ということだ。
 私は新聞が好きだが、その一方で、新聞の読みづらさをひしひしと感じている。持ち歩きにかさばる、手が汚れる、電車の中で読み辛い、文字が細かくて目が疲れる、わからない単語があってもそれに対する説明が少ない・・など、挙げていけばきりがない。新聞という紙媒体のこのような「特色」が、若者たちを遠ざけているとすれば、それは解消すべき「問題点」となる。よって私は、amazonのKindleのようなハードウェア、いわゆる「電子新聞リーダー」を開発し、より容易にそして快適に新聞紙面が読めるような仕組みの提案をしたい。いつでもどこでも簡単に新聞記事を読めるようになれば、若者は自然に、自分とは関係の無いところにある情報であってもより大きな関心を持つようになるのではないか。

 新聞社の強みは、豊富な人材とその良質性、そして「権力の監視機関」としての存在意義にある。「新聞=紙媒体である」という姿勢にこだわるあまり、その強みをも消してしまうようなことがあってはならない。新たな媒体を開発する、あるいは紙媒体にこだわらずに「コンテンツプロバイダー」としての役割を全うする、など、ネット時代を生き残る対策を立て、新聞社の強みをより生かしていくような対策を講じるべきだ。

出社が楽しい経済学

出社が楽しい経済学/吉本佳生、NHK「出社が楽しい経済学」制作班 編

夏休み中に、戸高さんにお借りした本です。とても読みやすくておもしろかったです。ありがとうございました!

経済学の単語12個を、日常に落とし込んで、わかりやすく解説してくれる本。正直、初めて経済の本がおもしろく読めました。囚人のジレンマやネットワーク外部性など、やっとちゃんと理解できた気がします。
おもしろいな、と思ったのは、今まで自分と距離を置いたところで理解しようとしていた経済学のワードが実は自分の身近なところで説明できることに気づいたことです。機会費用は良い例でした。その時間でどうすれば利益(単におカネのことだけではなくて)が得られるか、考えて行動する癖をつけたら実りの多い時間をたくさん過ごせそうです。日曜日の1時間、だらだら過ごすだけなら利益10、ブログアップに時間を費やしたら利益100、のように。他者の機会費用も考慮に入れる、というのも確かにその通りで、日常生活にもこれから社会に出ても、重要なことなのだ。
おとといのゼミで扱った、二酸化炭素排出権取引についても、共有地の悲劇、インセンティブ、囚人のジレンマというワードを使って簡単に説明されていて、良い復習になりました。やはりある物事を自分が勉強した言葉で置き換えられるというのは楽しくて、この本で学んだ12個の言葉も、これから何か現象について考えるときぴったり当てはめられるように、自分の中に取り込んでおきたいです。

2009年9月26日土曜日

内なる力

今回からは二期生も来てくださるということで、華やかさと緊張感が増したゼミでした。

【プレゼン評価シート】
疑問意識から行動に移した、四期初のゲリラプレゼンはとても堂々としていてすごいと思いました。村山くんたちと一緒にシートの形や評価項目、良いプレゼンとは何かについて話していて、ひとつの提案をすることはこんなにいろいろな要素を考えてつぶしていく過程があるんだということを思い出しました。個人的には良いプレゼンとは何か?についての議論は、結局結論は出ませんでしたが、この先も意味のある疑問じゃないかなと思いました。丁寧な準備は表にはっきりと見えるものではないですが、気持が聞く人に伝わるプレゼンだったと思います。
その裏で、私が印刷を頼まれていたシートの枚数を間違えて、初めにプレゼンをやった時に全員に評価シートがいきわたらず、また、結局枚数が足りませんでした。それまでうまくいっていたのに、自分の初歩的な勘違いで足を引っ張ってしまって本当に申し訳ないです。ごめんなさい。

①導入には賛成です
②昨日の提案でいいと思います。
③NCは一人ずつ、グループならグループで一枚でいいと思います。
④1スライドは対象からはずしていいと思います。でもこの人数では1人1スライドずつでも多くの時間をかけているし、それぞれ準備してくると思うので、藤田君の言っていたように少しフィードバックの時間を設けたり、同じ週に1スライド以外でもプレゼンをした人には、その時の評価シートに記入してあげるなどはどうかな、と思いました。

【市場を創る】
経済学的に、自衛隊とセコムの違いは?
と聞かれたとき、わかりませんでした。何か出てきそうなのにぴんとくる答えが見つからない、はっとさられるような問いです。脳がなまっていたことを感じました。
夏休みをはさんで、前期よりも確実にVOICEが増えた議論だったと思います。そしてこれからさらに増える予感がします。
また、3期の先輩のや4期生の気合の入ったプレゼンを同時にたくさん見られて、贅沢でした。

【先生の話】
“内なる力”が一番印象的です。それと“できない人はできない理由ばかり見つける”も覚えています。二つともセルフマネジメントの問題です。ここで露呈するのも恥ずかしいですが、私に足りないものです。“内なる力”は体を作る筋肉でも同じです。インナーマッスルは鍛えるのは難しく、外からはあまりわかりませんが実はすごい力を発揮します。短期に結果が見えるものは差異化できない、焦る必要はない…という話でしたが、昨日のゼミでは私は終始なぜか焦っていた気がします。落ち着いて自分の軸を持って、来週以降、余裕をもってゼミに臨みたいと思います。

論文に向けても始動しました。新たなグループですが、ひとつ大きなグループワークをそれぞれが経験したことの意味は大きいと思います。「聞く」「話す」「調べる」のバランスをとりながら取り組みたいです。よろしくお願いします。

21.9.25 ゼミの感想

【秋学期開始にあたって】

久しぶりにみんなと会うことができて、とてもうれしく思っています。
今回はまた金ゼミのレベル、向上心の高さを感じることができました。
プレゼン評価シートの提案や先生からの言葉など、ゼミとしての進歩も見られ、大変喜ばしいことです。

【プレゼン評価シートについて】

良太の突然のプレゼンには良い意味で驚きました。
久しぶりのゼミで、こういう場をさらうようなことをやるのは、簡単ではないと思います。
しかし、プレゼンの内容もさることながら、立ち振る舞いがとても上手かったと思います。
ただ、今回実際に使用してみて、少し手間だと感じました。
もう少し、この手間を無意識化できるような方法があればうまくいくと思います。

【市場を創る】

今回は自分の担当章が含まれていたので、緊張感をもって臨みました。
僕が、今回のスライドを作ったのはもう3か月以上前のことになるのですが、
その時は自分なりのよく読みこんでいたので、納得がいくプレゼンができると思っていたのですが、
実際に本番を迎えて、プレゼンの下手さを痛感しました。
自分の頭の中では完成されているコンセプトを、立って口で説明する難しさを思い知らされました。

【論文チーム】

チームが発表されました。
これからが楽しみです。
みなさんよろしくお願いします!

0925ゼミの感想

 こんにちは!おーがです!いよいよ秋学期が始まり、金ゼミも始動しました!アドレナリン爆発でテンション上がります!史跡巡りも、旅行も、デズニーも好きだけど、やっぱり私は金ゼミが好きなんだなあと再確認しました。これからもよろしくお願いしますね♪


***

●金先生のお話&三田祭論文チームについて
 金先生より発表がありました!いよいよ始まるんだなあ、ひしひしと実感しました。とにかく楽しみです。4人の力をブラッシュアップし、最高の研究結果を残したいと考えています。私はついついネガティブに物事を捉えてしまう癖があるのですが、今回はすごく前向きな気持です。3期生として、そして副代表として金ゼミを運営していけるのもあと3か月弱。悔いのないよう、力いっぱい取り組みます!
 また金先生のお話で、「3期生は発言の量より質を心がけること」というメッセージがありました。春学期のことを思い返してみても、私は「とにかく質問をしよう!」という勢いだけで突き進んでしまっていることが多かったので、今後は発言の質に気を配り、稚拙な内容では終わらせないようにしなければならないと思いました。またこの姿勢は今後の就職活動においても非常に役立つのではないかと感じました。

●輪読「市場を創る」
 第11章~17章(ラスト)までという怒涛のスケジュールでしたが、ゼミの皆さんの協力のもとで、円滑に進めることができました!ストップウォッチ体制にも大分慣れてきたみたいで良かったです。今後も、時には厳しく、そして時には柔軟に、臨機応変な姿勢でタイムマネージメントをしていきますので、御協力のほどお願いいたします!
 私は経済分野に疎く、本書を読み進めながらも「???」となり固まってしまうことが多々ありました。しかし今回の担当分野において、ブレスト及びプレゼンの進め方を岸本君とともに考えている時に気がつきました。私は「市場」という言葉に捉われ、経済的な部分しか見えていなかったのです。しかし実際には、第15章の例でいけば、ボトムアップとトップダウンの組み合わせなどはいわゆる組織や環境にも応用可能なことです。このように、「経済の本だから経済のことについて書いてある」と、本のコンセプトのみを読み取ろうとするのではなく、他の物事において応用可能か否かという多角的な視点を持つことが非常に重要だと思いました。
 今回発表があった章で印象に残ったのは、第11章における議論で、金先生が仰った「上に立つ人が同じであっても、その統治下における経済状況が良ければ評判も良くなり、状況が悪ければ評判も悪くなる」という
言葉でした。言われてみれば、確かにそのような現象は起こり得ると思います。ただ逆を言えば、状況がどんなに悪く、またそれゆえに上に立つ者に対する評判が悪くても、その「上に立つ者」=リーダーが、問題を解決し良い状況を実現させれば、かなりの好印象を得られるということではないでしょうか。そのためには強いリーダーシップ精神と意思が必要になりますが、国にしても大学のゼミにしても、「状況」に甘んじずに常に努力し続けるリーダーの存在は必要だと感じました。

●プレゼン評価シートについて
 私は純粋に、村山君のプレゼンに感動しました!「やってみたい」「こうしたい」と口にすることは簡単ですが、自ら考え、そして行動に移せる人はなかなかいないと思います。村山君は、プレゼン評価トに関する自分の意見をまとめ、そして同時に他者の意見もしっかりと取り入れた上で丁寧なプレゼンをしていました。本当に素晴らしいと思います!私は、プレゼン評価シートについてら「もう一度やってみたいけどどうしたらいいのかわからない…」というもやもやした気持ちを抱いていました。しかしそれを実行に移す勇気がありませんでした。村山君の行動力を見習わなければならないな、と反省しております…。村山君、お疲れ様でした&ありがとうございました!
 プレゼン評価シートについては私も「またやりたいな」と思っていたので、導入には大賛成です。今日は時間の関係上慌ただしくなってしまいましたが、今後は5分間じっくりとって評価できれば尚良いのではないでしょうか。自分の発表に対し他者からのフィードバックを得れるということは、社会に入るとなかなか難しい(と思われる)ことなので、学生のうちにたくさん経験しておくべき貴重な機会だと考えます。
 では以下、村山君の示してくれた項目に沿って、私の考えを記しておきます。

①プレゼン評価シートは導入すべき
②目標設定は発表者個々人に任せてもいいと思う。その人に達成したい目標がある場合にのみ最初に言ってもらい、それを評価基準とする。
③三田論やワークショップなど、グループで行うプレゼンについてはグループ全体の評価。しかしその中で、「●●さんへのコメント」「××さんへのコメント」と、個々人に対するコメントを分けて書くようにする。(そうすれば、グループ全体のみならず自分個人に対するフィードバックも受けられて一石二鳥)NCに関しては、コメンテータ×2とNC担当者×1を個人として扱い、プレゼン評価シートも別々のものにする。
④ワンスライドプレゼンは評価の対象としなくてよい(ゼミ生全員が行うワンスライドプレゼンに対してフィードバックを行うことは時間的にもきついし、特に意味はないと思う)


***

 さっそく来週は三田論チームで発表があるわけですが、今からわくわくどきどきです♪頑張ります!

ゼミの感想

久し振りにゼミに参加させてもらって楽しかったです。
四年の内田藍です。

軽く自己紹介すると・・・
私は文学部の人間科学専攻で、
部活はワンダーフォーゲル部(山登りが好きなんです!)、
サークルは塾生総合研究所(2年生まで頑張ってました!今は幽霊部員です。)で、
学部ゼミは小林ポオル研究会(金ゼミと正反対な感じのゼミです。笑)です。
趣味は山、美術、国際交流です。カフェとかに友達と言って話してるのも好きです。

3期生や4期生の方達どうぞ秋学期からよろしくお願いします^^

【プレゼン評価シート】
評価シートはためになると思います。

継続出来るかが大事だと感じました。
評価シートを持ってくるのが担当者だとだんだん忘れ、
前回と同じになる気がしたので、誰か1人が担当した方が
いいんじゃないかなという気がします。

【市場を創る】
プレゼンは皆鍛えられているようで上手だなと思いました。
強いて言えば、何分以内に終わらせなければ!ということに
注力してしまっているような気がしたので、
情報は少なめにして、絶対に何分以内終わるだろうという
自信の持てるパワポにしてもいいかなぁと思います。
バランスってなかなか難しいですよね…。

【論文】
これから論文で大変なこともあるかもしれないですが、
陰ながら応援してます。

来週は映像を見るのが楽しみです。
では、失礼します。

ゼミの感想

【プレゼン評価シート】
 
 議論のときに言おう言おうと思っているうちに議論が終わってしまったので、私の意見をここに書いておきます。
 今回のプレゼンの一番の“目的”は、自明のことですが「途中でなあなあにならずにずっと続き、かつ効果的なプレゼン評価シートを作ること」だと思います。議論が終わったときなにか釈然としない空気が全体に流れていた理由は、上記のようなプレゼン評価シートが、今回新たに作った評価シートで実現するか否かについてまだ皆不安があるからだと思います。よって、“手段”として一度前回失敗してしまった理由を全部洗い出し、それに対して新規のものが改善しているか否か確認することによって、より確信を持って新たな評価シートを実効できるのではないかなと思いました。
 最後になりましたが、今回のプレゼンと議論を用意してくれた村山くん他数名の方々、ありがとうございました。村山くんのプレゼンはとても周りのひとへの配慮が表れていていいなと思いました。

【市場】
 私的財産と公共財産のところが、私はまだ理解が足りていません。公共財は排除性があるということですが、では国防や高速道路などは何故公共財に成り得たのか、個々の事例についてももっと見ていきたいです。
 また、今回は一度にたくさんの先輩同輩のプレゼンをみることができて、プレゼンの仕方の勉強になりました。

 今日は夏休み明け初授業ということもあって、躊躇して思っていることをなかなか発言できなかったり、言おうか迷っているうちに次のトピックに移ってしまったりしてしまいました。
 次回からは気を引き締めて、主張しつつ他人の意見にも柔軟に、焦らずマイペースに頑張りたいと思います。

おやすみなさい。


と、ここまで書いたところで村山くんからのメーリスが回ってきました。
1. 評価シートを導入する。
2. 改善点は、一回ごとのプレゼンのあとではなく、ゼミの最後に書く時間5分設ける。
3. 個人に渡す。

でお願いします。

今度こそおやすみなさい。

秋最初のゼミ感想

【夏休みと金先生からのメッセージ】
皆いい夏休みを過ごしているようで何よりだと思う。自分も無為に過ごしている時間が無きにしも非ずだが、価値はあったと思うので、この2ヶ月をさらに今後に活かしていきたいと思う。
金先生のメッセージは基本的に4期生向けとのことだったが、3期生以上に求められていることでもあり、自覚させられた。特に「量より質」。今日の自分の発言の質を振り返って、決していいものとはいえないので、反省が必要だろう。

【プレゼンチェックシート】
代替わりも早いもので、自分たちももうすぐ引退が近いことを悟らされた気がする。それほどまでに4期生の主体性を確認したわけだが。韓国合宿以降のモチベーションなどの変化が大きいと思う。勝手に思っているだけだけど、実際に感じているということは少なからず変化があると思う。
前回の轍を踏まず、継続していく姿勢というものがよくうかがわれた。内容についてはどんどんブラッシュアップしていくだろうから、金ゼミでのプレゼンを使った成長率が格段に高まることは言うを待たないだろう。この調子で4期生が金ゼミを作っていって欲しい。

【市場を創る】
まず、経済学部でありながらの勉強不足が滲み出ていた。基本に立ち返ることが重要。
それぞれの章で、それぞれ述べられていることは、筆者の主張ということで書かれていて、データも統計を使ったものではないものの、具体例が多々あったので説得力はあると思う。しかし、時に曖昧になっている部分も多く、非常に考えさせられる。わざと曖昧にしているのかもしれないが。現在の経済を見る上で良い視点を提供してくれている。もちろん、著者の全ての考えに賛成しているわけではないが(たとえば経済改革についてのロシアと中国)。
とりわけ自分の章についてはプレゼンをシンプルにしようと意識したせいか、いれなくてはならないものが抜け落ちていた。因果関係についての記述もなく、結果として漏れがありすぎるものだった。過不足なく、1つの「作品」にしたてあげる努力を怠った結果といえる。
今回は特に小宮のプレゼンが良かったと思う。スライドの使い方もやはりうまいし、良いまとめがされていた。
今回の最も見習うべきプレゼンだと思う。

【三田論】
チームが発表され、早速尻にしかれた。
安心したけど、ちょっと複雑。
美味いもの食べつつ、いいもの作っていこう!

ゼミの感想

スタートダッシュって大切ですよね。目指せいちばんのり。

今日から秋学期の授業、そしてゼミがスタートしました。毎日遊んでいた夏休みから一変、気が重い新学期が始まった初日がゼミでよかったと感じました。あまり数多くない、週で楽しみな授業だからです。

1.村山君による、プレゼンチェックシート再導入について
昨日(木曜日)少し話を聞かせてもらっていたのですが、なあなあになっていたことに再度提案を投げかける姿勢に脱帽しました。
確かに以前何枚かいただいたチェックシートは嬉しいことも勉強になることも書かれていたので、続けることに意味は確実にあると思います。今回の方法で、「シートを確実に用意する」「確実に提出できるように時間を設ける」ことを決めたので、継続できるように、自分自身も協力的な姿勢でありたいです。
村山君、そしてこの議題を話し合っていたみなさん、お疲れさまでした。

そしてメーリスで流れていた4点についてですが、私からは以下の意見でお願いします。
①プレゼン評価シートをゼミに導入するか?
-すべきだと思います!今日くらいの時間なら、進行に支障はないのではないでしょうか?

②評価項目や最初に目標発表をするということを含めて、何か改善点はあるかどうか。
-目的発表はぜひやった方が評価しやすいし、自分にとっても良いフィードバックが得られやすいと思いました。

③三田論のプレゼンなどのように、グループに対する評価は個人なのかorグループ全体なのか。
 もし、グループ全体なら、個々人にはシートを渡せないのでグループで共有ということでいいか。
-ひとりひとりに書くのは労力も要るし、書き分けが難しくなってしまうので、グループ全体の方が良いと思います。そのためには、シートの手書き欄をもっと大きくしても良いかも?
シートはグループで共有で良いと思います。もし自分のが欲しければ各自でコピーすれば良いですし。
NCはプレゼンがきちんと分かれているので、出来たら一人一人の評価を出して欲しいです。

④輪読やNC以外の、前期に頻繁に行われたワンスライドプレゼンも評価シートの対象にするかどうか
-個人的にはそれぞれ話し方なども考えていたり、人のプレゼンを見ていて気づくこともあるので、評価しても良いんじゃないかな、と思います。輪読・NCは必須、ワンスライドは任意、でも良いのではないでしょうか?

2.市場を創る
今まで馴染みのなかった内容で、正直私にとっては当初とっつきにくい本でした。
他の本を読んでいるときやニュースを観ているときなどに、ふとこの本の内容が浮かんできたりして、市場の仕組みの応用の広さというか、私たちの生活に占める経済活動の割合の大きさをあらためて意識しました。
経済学をもう少し、勉強してみようと思います。

今日の内容で一番印象深かったのは、改革というものの「成功」とは何か、ということについてでした。
たとえ同じ内容を継続していても、ほかの変数によって経済が成長していれば「成功」、後退すれば「失敗」。
ある改革を継続して行っていても、とらえる時間軸によって評価は全く違う。
いろんな捉え方があり、そしてどの捉え方も間違いではない。
「成功する」というのは絶対的なことのように思えるが、実はとても相対的な概念で、とらえようによっては失敗になってしまう、もろいものだ。
そのとき成功だと感じても、失敗だと感じても、モチベーションを持ち続けるかいなかで、後々の評価は決まるのだろう。

3.三田論
すごく楽しい班が作れそうです。楽しい、がただ笑っているだけではなくて、内容が伴っている班になれるように、がんばりたいと思います。
先生がおっしゃっていたように、理想のチームは、組まれたときに決まるのではなく、自分たちで形成・証明していくものです。やるからには、チームワークも論文も一番を目指します。12月、胸をはって証明結果を出せるように、力を尽くします!

あきがはじまった

 秋は全部の季節の中で1番嫌いです。いろいろ終わりに近づいていく気がするから、とだかです。

 そんな終わりが始まる秋でも、ついに秋学期はじめのゼミが始まりました。いい加減3期生が作り上げていくゼミが終わるとなると思うとやはり寂しいです。

【プレゼン評価シート】
 基本的に導入でいいと思います。
 ただ、グループでプレゼンする時でも、個人で書いてくれた方がいいと思います。
 共有するための時間はなかなかゼミ中にとれませんし、実際今日はぼくが一緒にプレゼンをさせていただいたみやむーにメールで内容を送るということをしました。
 ひとりひとりに伝えたいことも変わりますし、2人で1枚の用紙にしても、書かれてるのは1人ずつ書かれていましたから時間的負担は変わらないと思います。
 あと、書く時間は、今日はプレゼン数が多かった為に、ちょっとぎくしゃくした感も否めなかったけど、これからのプレゼンではNCごとにやったりするだろうから、問題ないと思います。
 ワンスライドプレゼントかは評価しなくてもいいと思います。
 項目に関してですが、項目で補えない部分をコメントで補う感じだと思うので、項目は現状でいいとも思います。

【前半、ゼミ設計とか】
 今回、プレゼンチェックシートのプレゼンをしたのは村山だけど、それはほかの4期生からの協力があってできたものだと思う。実際に4期生で話し合ってるのも目にしたし、そこに少し参加させておこがましい意見を述べさせてもらったこともありましたし。
 4期生がすごく主体的にゼミに参加しようという意識が、後半の『市場を創る』でも見ることができて本当にうれしいです。

【金先生の話】
 「できないことに理由をつけるのではなく、それを自分が実証してやる気持ちで挑む。」
 今日は僕個人的にはこの言葉につきました。
 人間、できない時は理由をつけて逃げる節が誰にでもあると思います。夢をあきらめる時でもそう。
 夢は逃げずにそこにあって、逃げるのは自分なんですよね。

【市場を創る】
 ようやく終わった。個人的におつむが弱く、経済学はチンプンカンプンなところが多いのですが、中長期的なスパンで見るのか、また短期的なスパンで見るのかで見えてくる結果が違うというのは論文を行う際でも覚えておいて損はないことだ。
 あと、今回久しぶりにプレゼンをしたのだけど、シートの内容が人によって違っていてとてもおもしろかった。
 毎回毎回話が早いのは生まれつきの気質でなおそうなおそうと、事前に考えつつも、なかなか直せないのはやっぱり意識が弱いからなんだろうな。あと、落ち着きがないところも。緊張を隠す為に馬鹿みたいに話してしまうし、変に動いてしまうんだろう。もっと自信のある態度で間を置きながらプレゼンをしたいです。

【論文】
 全員がリーダーの意識をもってチームが動いていければ自ずといい結果がついてくると思う。
 全員がリーダーっていうのは、前に僕がブログで書いたように、チームを引っ張っていくぞ!っていう気概ではなく、自分がそのチームに対してどういう役割を果たせばうまく動いていくのかを念頭に置きながら行動すること。
 自分の役割がその都度その都度わかっていれば、それはチームに対していい影響を与え続けることであり、それは結果としてチームをいい方向に導いているということになる。
 いかに目的意識を個人で持ってチームに望めるかが鍵になると思います。
 でもずっとガチストイックにやるんではなくて、気を抜く時は抜く(今日のごはんの時とか)、そしてストイックな時はストイックに。メリハリを最大限に生かしながら最高のチームを作っていきたいです。

2009年9月25日金曜日

夏休み書評『クラウド化する世界』

 こんばんは。夏休みの宿題はいつも新学期が始まってからとりかかります菊池です。ブログアップです。

 本書では、過去の歴史と照らし合わせ、クラウドコンピューティングの発展と展望、さらに社会(企業や一般の人)への影響についても述べている。本書を読むことで、歴史を学ぶことに対しての示唆が得られた気がする。歴史は問題を発見するための学問と言えると思う。
 かつて、中央発電所の登場によって、各工場は自前の発電所を持つ必要がなくなった。自前の発電設備をつくるには非常に高額な費用がかかったが、中央発電所の登場によって企業は電気を必要な分だけ、しかも安価に購入することが可能になったのだ。これと同じような現象がクラウドコンピューティング。
 過去の歴史を見ると、様々なヒントが隠れているのだと思う。自前の発電所→中央発電所へのシフトがかつてあったように、自分→あちらへのシフトがクラウドコンピューティングだ。歴史は繰り返すと言われるのもしかり。その繰り返しになかなか気づけないのも事実だが。本書の後半では、クラウド化する世界とそこで予想される負の部分にも歴史的な事実と照らし合わせながら触れている。かつて、生活のあらゆるプロセスの電化が、家庭や労働者にもたらした「負」の面が存在するように、このクラウド化する世界にも多くの「負」の可能性も存在している。今まで読んだ本と大きく違う点はここだと思う。明るい未来ばかりが語られがちなネットの世界も、筆者のような冷静な分析も併せて必要なのだと思った。

言葉

 
 夏休みの宿題はいつも新学期が始まってからとりかかります山本です。遅くなってごめんなさい。最後の夏休みブログアップします。

 
 夏休みのある日、思い立って携帯の電源を切り、パソコンを自分の部屋から放り出してみた。メールも電話もmixiもtwitterもない生活を2日間送ってみた。ちなみに、こういう行動をとってみたことに特に意味はない。“携帯電話の必要性について考えてみた”とか、そういう訳でもない。
 しかし結果的にこの2日間、私は随分快適な生活を送ることができた。携帯電話がない日々って素晴らしい。メールがない生活ってすごくストレスフリーだ。(心の奥底では気にかかっていたりはするのだが)
 私のまわりにはメール嫌いな人が沢山いる。私も例にもれずその一人なのだが、その理由は“言葉の難しさ”にあるのではないかと思う。
 私たちは頭に浮かんでいるもやもやと漠然としたものを、そのもやもやに一番近い言葉に置き換えていく。ひとつずつ、あれでもないこれでもないと吟味しながら。しかし、私のようにボキャブラリーの少ない人間は、言葉の選択肢が少ないため、頭に浮かぶもやもやに一番近い言葉を使って表現しても、それは私が現に思っていること(=もやもや)に随分かけ離れたものになってしまう。しかし、もやもやと私が厳選した言葉とのささやかな乖離が、友人との大きな軋轢を呼ぶことは、きっと稀なことではない。言葉って本当に厄介だとよく思う。
 よって、この頭に浮かぶ気持ちを人に伝えたくても、それがそのまま伝わることは100%不可能だ。語彙の豊かな人ならば、巧みな言葉を使って極限値にもっていくことはできるかもしれないけど。きっと古代に歌や踊りが生まれたのは、言葉の無力さを知っていたからだろう。
 話がややずれたが、そんなわけで、会話のなかで私たちはその瞬間瞬間に自分の考えを言葉に置き換える作業をこなしているが、メールは会話と違ってその作業にある程度時間をかけることができる上、ノン・バーバルコミュニケーションが出来ないので(唯一手段があるとすれば絵文字くらい)より精密な言葉の選択が必要になってくる。
 そういう理由から、人々はメールを嫌うのではないか。少なくとも私はきっとそうだ、と思ったけど、もしそうだとしたらきっとこの文章も自分の頭にあることのほんのちょっとしか伝えられてないのかな。

神コレで思ったこと。

 
 先日、私は友人とKOBE COLLECTIONというファッションショーに行った。
KOBE COLLECTIONは、TOKYO GIRLS COLLECTIONなどと同様に、F1世代を対象とした小売販売を目的としたファッションショーだ。よって、バイヤーやメディアに向けた既存のファッションショーと違い、ショーモデルでなく赤文字雑誌を飾るモデルたちを起用したり、ショーの合間にライブがあったりと、高いエンターテイメント性を特徴としている。
 暗闇の中に一本伸びるランウェイを、ライトを浴びながら闊歩するモデルたちの様子は、本当に筆舌に尽くしがたいほどかっこいい。その姿に魅入られた観客である私たちは、言うまでもなく暗闇の中にいるone of themでしかないけれど、きっとショーのあいだ誰一人としてそのことに気を留めてはいないだろう。ショーは観(魅)る人の現実を忘れさせてくれる。
 私は、幼いころから非現実を作り出すものが大好きだ。ファッションショーや、ミュージカル、演劇、小説、ダンスステージ。舞台という箱が作り出す魔法は素晴らしい。観客席の照明が消えた瞬間、私たちはそれまでの一切の現実を忘れ去り、ただ光の中の主人公としての人生に集中する。そして幕が閉じた瞬間、何事もなかったかのように日常は再び動き出す。
 私が非日常に魅かれる所以として、もしかしたら古くからある日本人の思想に影響されているのかもしれない。柳田國男は「現代日本人はハレとケが曖昧になっている」と自身の著書で指摘している。私たちは、都市生活の発展により、祭りのような地域社会に根ざしたハレに触れる機会が少なくなっている(祭り自体は現在でも存在しているが、あくまでそれは能動的な関わり方に限定されている。)からこそ、既存のものではない、新しいかたちのハレを求めているのかもしれない。
 そんなことを考えながらショーを後にした私は、またすぐ飽きることなく次の劇場へと足を運ぶのだろう。
 だってケの“ケガレ”を取り払わなくてはならないから。

2009年9月24日木曜日

【ホンヨミ!】ジャーナリズム崩壊

できていなかった分のブログアップさせて頂きます。ついに夏休み最終日ですね!

『ジャーナリズム崩壊』 上杉隆

「記者クラブ制」「夜討ち朝駆け」といった言葉に代表されるような日本の取材方法に、私は違和感を感じていた。確かに親交の深い人物の方が機密を打ち明けやすいということはあると思うが、日本の記者は政治家にべったり張り付いていて、まるで味方のようにも見える。日本の記者クラブ制が海外で悪名高く知られているとはこの本を読むまで知らないことであった。
恥ずかしながら実物をまだ読んだことがないので実際のところはわからないが、本書の中に出てくる「ニューヨーク・タイムズ」はとても面白そうに思えた。各記者が名前と引用元をはっきり明記して、批判をおそれず責任を持って事件を解釈・報道する。客観視を重要にするあまり、通信社やネット上ニュースとの差異化を計れていない日本の新聞とは違う、買って購読する価値のある新聞に感じられた。しかし海外でも新聞をとりまく状況は厳しくなっていると聞く。事実をとらえるためにも、必ず近いうち海外の新聞を読んでみようと思う。
私には以前からひとつ考えていたことがある。それはどんな新聞記事にも記者の名を明記することだ。そしてネット上で新聞を閲覧する場合、その記者の名前にリンクを張り、その記者が扱った過去の記事を検索できるようにする。記事を記者でデータベース化することによって、記者もより責任を持って記事を制作できるようになり、読者も記者を見てその信ぴょう性を判断する材料にできる。せっかく新聞がネット上に移行しつつあるので、実現してほしいと思っている。

amazonを見ると本書にはたくさんのレビューがついていた。amazonレビューは匿名だが、それでもこのように彼の意見に真っ向から意見をぶつけてくれる人がいることを、この著者は喜んでいるのではないだろうか。

2009年9月23日水曜日

フランス(ボランティアで思ったこと編)

 前回のブログの通り、今回の旅はボランティアプログラムへの参加がメイン。それをちょこっと振り返ってみます。

そもそも、なぜボランティアなんかに参加しようと思ったかと言うと、様々な国から集まった学生と一緒に働く経験、そして英語のみの環境で暮らすということを一度はしたいという思いがあったから。正直、ボランティアとはいえ、人に貢献しようというような気持ちは微塵もありませんでした。その代わり、現地の人々とは人一倍交流しようと努力したし、他の学生とも積極的な付き合いを心がけた。

感想。今までの人生の中でも抜きんでて楽しかった。

 作業は全部英語とフランス語。次の日の予定や献立なんかは全部自分たちでディスカッションして決めた。作れたらモテるといわれるあの肉じゃが、人生初肉じゃがを海外で作った。毎日仕事が終わるとみんなでビールを飲みながらゲームをしたり。休日は近くの町やパリへみんなで出かけた。どれもこれも最高に楽しい経験。国籍も文化も違うのに、短期間でここまで仲良くなって楽しめるのは日本ではなかなか経験できないこと。最後は別れを惜しんで泣きだす人もいたし、自分もずっとこの場所に残りたいなんて思ったりもした。
 
 思えば、自分には、何かに全身全霊をかけるって経験があまりなかった気がする。ある意味「冷めてる」みたいな。けど今回のこのプログラムでは、何か今までとは違うものすごい達成感と満足感が得られた。たぶん凄く熱中してたんだと思う。それは色々な縛りから解放されて、生身の人と人とのコミュニケーションができる楽しさによるものだと思う。熱中できることって素晴らしい、冷めてるのなんてカッコ悪いじゃないかと心底思った。

人と人との生身の交流のすばらしさ、そして熱中することの尊さ。今回の旅で肌で感じたこと。この経験は僕にとって一生の宝になると思います。

写真でも。



フランス、ドイツ、イタリア、チェコ、トルコ、ウクライナ、韓国、そして日本。様々な国から総勢15人で一緒に暮らしました。 まさにリア充です。
















食事は全部自前で。色々な国の料理を楽しめた。これはジャパニーズとウクライナのコラボレーションフードです(笑)













夏休みに読んだ『クラウド化する世界』に、ネット上で送信されるメールの94%がスパムだと書いてありました。帰国した時の受信メールは約300件。しかし本の通り、9割近くがスパムとメーリスだったというorz

フランス(旅で思ったこと編)

こんにちは、恥ずかしながら夏休みブログ初投稿の菊池です。申し訳ありません。昨日未明、フランスの旅から帰りました。パリのネカフェで何度か更新を試みたのですが。残りのブログ、着実に更新していきたいと思います。

フランスで何をしていたかと言うと、ノープランの旅約1週間と、ボランティアという名の大自然の中でのスローライフ2週間。旅は、特に宿もとらず、行きたくなったところを自由にまわれるようにした。途中バスがなくなってヒッチハイクしたり、食事も何もないド田舎でおばちゃんに町まで車をだしてくれるように交渉するはめになったり、いくつかエキサイティングな経験はありましたが、いたって充実した旅でした。

その中で特に感じたのは、この3週間、全てのしがらみや人間関係、肩書も何もない、ただの菊池優になったということ。それはそれで気分はいい。メールも何も返信する必要もない。明日の予定を意識する必要もない。そして馬鹿みたいに外人と酒を飲んだり。けれども、一方で時々「早く帰りたい」と思うこともあったし、色々と心残りなことを思い出しては焦ったり。自由だからこそ、強く意識させられることがありました。この何とも言えないアンビバレントな感情も旅の醍醐味の一つだと思います。解放感と焦燥感、喜びと焦り。この二つの感情は確実に秋学期へのモチベーションになったと思います。この気持ちを忘れずにいきたいです。第一回はこんなところで。

ナマステインディア

3連投でインドネタを扱ったんで最後までインド
縛りでいきたいと思います。

インド行くのってなんか大変そうだし、金もないし
日本でインドを疑似体験できる場所とかイベント
とかないの!?って思ってる人多いかと思います。

そこでお薦めするイベントが9月26、27日に渋谷
の代々木公園で開かれる『ナマステ・インディア』
http://www.indofestival.com/)というイベントです。

文字通りインド一色なイベントで、インド料理を食べれた
り、伝統舞踊を見れたり、インディアンミュージックを聞け
たりとインド文化を五感を通じて堪能できる内容になって
ます。

時間帯も朝から夜まで広いレンジでやっているので、少し
でも都合のつく人は足を運んでみてください。
当日、自分もスタッフとして参加させて頂くことになっている
ので、お薦めのブースなど知りたい人は連絡下さい。

日記というより告知みたいになってしまいましたが、是非ぜひ。

一言では表せない my summer vacation

4回目のブログアップが遅れてしまってすみません。

 タイトルの通り、今年の夏休みは私にとって一言では表せないものだったのです。去年まで、私の夏休みは一言で表せるものでした。部活、部活、受験、留学・・・ 何か必ず一つ取り上げて自分が尽力したものがある。 悪い意味でいえば、今年の夏休みはそのようなビッグイベントはなく、何となく心もとなくて不完全燃焼な気はします。しかし、今までで一番、一日一日を大切にできたのではないかと思っています。

陸上サークルの親睦合宿(九十九里浜)
金ゼミ韓国合宿
三井物産企業訪問
お台場での短期アルバイト
旅行の計画
素敵な誕生日
炎天下皇居一周ウオーキング
太極拳
国文の友達とスイーツツアー
高校陸上部短距離女子会
母と叔母との食事会
馬堀海岸の日帰り温泉
麻布十番納涼まつり
戸塚散歩
サークルの文集作り&編集
溝ノ口の祖母訪問
留学メンバーの集まり
高校陸上部の集まり
父と祖父と滋賀・京都
河合塾
箱根旅行
病院
草津旅行
サークルの試合応援
高校の文化祭・クラス会
お台場
村上春樹「遠い太鼓」
イタリア映画「僕の瞳の光」
西原理恵子「女の子ものがたり」
ブザービート
体育会競走部の試合観戦
映像編集
イタリア語検定の勉強(現在進行形)

 
 私がこの夏休みにやったこと行ったところ見たものです。アカデミックなことはほとんどしていないし、何か大きな挑戦をしたわけではない。しかし、今これらの予定が書いてあった自分の手帳を見返すと、たとえ一日中一人で家にいた日でさえ記憶は鮮明に残っているし、無駄にした、と思う日は一日もない。

今までは、ほぼ毎日顔を合わせる集団であったり、ひとつの目標という「文脈」の中に身を置いていたので、自分は確実に正しい方向に進んでいる という安定感があった。 定期的に会う人たちがいて、その人たちの存在によって、自分の存在も行動も確固たるものとして定着していた感覚があった。
しかし今年は違う。 そのことに対して寂しさや不安を感じることが少なからずあった。前に本で読んだことがあるけれど、「だんだんそうやって人は自立していくし、大人になるということは孤独なことである」。まだ私にはこの言葉があまりしっくりこないし、まだ孤独になりたくないと思っている。 しかし、この夏休みは一人で考えることがたくさんあり、これらの統一感のない出来事に対して自分なりの考えや意味づけができたのではないかと思う。自分で行きたいところを見つけて実際に行ってみたり、旅行の計画を立てたり、集まりを企画してみたり。 やらなければならないこと、ではなく、やりたいこと、の計画を自分で立てること。それは簡単そうに見えて意外と難しいことなのかもしれない。 他者との文脈の中にいることは非常に安心感があり、とても大切なことであると思う。 そのことを痛感するとともに、「自分の文脈」も少しは固められたかな、と思う夏休みであった。

 いろんな所に行き、いろんなことを感じた私の夏休みも終わりをつげようとしています(悲しい><)
正直やりたかったことの半分もできていないし、中途半端なことしかできなかったのかもしれないけれど、こんな「一言では表せない」時間は最初で最後かもしれません。 とにかく言いたいことは、それでも私は楽しかった!!
 これで秋学期からのエネルギーは蓄えられたと思います。

インドのすゝめ

インドへGO!!
インドは一度行くとハマル人ともう2度と行かんって人の2種類に
分かれるらしい。それはどうしてなのか!?以下の項目にあては
まる人は後者予備軍です。
前もって抗体をつけ、対策を打ってから行きましょう!!
①:カレーがあまり好きではない
②:辛いものが苦手
③:シャワーは熱いお湯が出ないとヤダ
④:トイレにトイレットペーパー常備は当たり前
⑤:強引な接客にはイライラする

まだ挙げればでてきますがキリがないのでこのへんで
とめておきましょう。各項目に関して、コメントしていきます。
①インド=カレーのイメージはあるかと思いますが、ほんと
に食事はカレー三昧です。現地のインド人にいわせると、
yasuカレーの種類は無数にある飽きることはないよ・・・
ん~普通に飽きるよ、やっぱり。。旅行者の中でも3日で
禁断症状が出てきてマックに直行する人が後を経ちません。
(2年夏旅行時同伴者からの事例抜粋)ここで、自分はカレー
をあまり好きではないことに気づき、好きな料理にカレーと書く
ことを今後一切しないことを胸に固く誓うのだ。インドのカレー
は日本のそれとは違う。汁っぽいです。味噌汁に近いです。
さらっとしています。最後にカレーがあまり好きでないあなたは
i)マック、サブウェイ、ケンタッキー、日本料理屋の位置を事前
に調べておく
ii)米(食感はタイ米に近い)は出るので、ふりかけをもっていき
ましょう。

②カレー全般にいえることだが、非常にスパイシーである。
スパイスが嫌いな人はとてもキツイ状況に陥ります。独特な
風味がするので、これに耐えられない人はやっぱり3日で
ダウンします。対策としては鼻をつまむものを何か(洗濯ばさみ)
持参しましょう。

③ここは慣れていない人(毎朝滝修行など行っている人以外
は)にとっては案外一番こたえます。
自分は3都市回って3都市ともあったかーっていうお湯には
お目にかかれませんでした。一応ある水・お湯のバルブ。
どちらを出しても出るのは水。ん~冬はきびしそう。夏で良かった
※誤解がないように、2年夏旅行時は5つのホテルに滞在
しましたが3つはお湯が出ました。
対策としては行く季節を選ぶ・滞在するホテルのランクをあげる

④基本的にはインド人は排泄後は手で処理をします。(食事中の
方失礼します)このカルチャーは非常に深く浸透しております。
郷に入れば郷に従えというけれど、この点はさすがに超えられない
壁であった。自分はこの点の対策として2ロールのトイレットペーパ
ーを日本から持参して対応した。なんで、皆さんもインドへ行く際の
必需品にはトイレットペーパーを加えときましょう!

⑤インドでの接客は他の国に比べても非常に積極的、悪くいえば
超強引。とりわけ露店が多かったり、地下に無数の店が集まってい
たりと日本とは買物環境も大いに異なる。店員の多くは、見るだけ
見るだけと店の中になんとか入れようとする。また、通り過ぎるとその
後をついてきて声をかけ続けてくる人もいる。私的にはこの威勢のよ
さみたいな雰囲気が好きであるが・・・。
値段交渉もすごく面白い。インド人に聞くと提示金額の半分から交渉
をはじめると聞いてこれまたびっくり。このやり取りもインドでの買い物
における醍醐味であろう。これは買物ではないが、靴磨き、耳磨きの
強引な押し売りに同時に遭遇。噂は聞いていたので、おっ!来たか
どんな戦法でくるのだろうか。相手の出方をまった。何も言ってこない
前を通り過ぎ、少しすると靴磨きの方が、「靴をみろ!大変なことになっ
るぞ」見ると泥が靴にべったり。やられたな~いつのまに。泥をつけ、
それを磨く。こういう戦法だったのだ。瞬時に需要を創出した。立ち止
まった自分に耳磨きが近づいてきて、ちょっと耳見せて~と何かの器具
を耳の中に。片足とられていることをいいことに、こやつも上手いな!
感心した。僕も何か上手い言い訳がないかと考える。大量の紙幣が入っ
ているポケットを器用に動かし、いかにも2枚の紙幣しか入っていないよう
に見せ、ポケットから2枚の紙幣を飛びださせた。「こんなにも素晴らしい仕
事をやってもらってとても感謝してる。しかし、今自分は2枚しか紙幣をもって
いない。本当はお互いに2枚ずつ4枚払うべきところなのだが払えない。
ここで、どちらかに自分は払うことはできない。この2枚をここに置いておく
から配分はあなたたちに任せるよ!またね!!」といってその場を去った。
インドでいうところの通常価格(提示価格の半分からの法則)で買物をはじめ
て成し得た瞬間だった。

色々書きましたが、百聞は一見に如かず。まずは現地へ行ってみて
ください。結局その着地点かよって感じかもしれませんが、インドへ一度
是非行ってみてください。個人的に相談のります!!





インドでちょっと感じたこと2

今年の本会議はインドで開催された。2年夏に旅行でインドへ行ったことがあったため今回2度目のインドであった。私は、本会議への参加を決めたのは、インドをもっと知りたい、同年代の学生たちと話してみたい、という軽い気持ちからだった。実際に参加してみて、その両方を得られたのは言うまでもなく、それ以上に思いもよらぬものを得た。それは「人と交流するということの尊さ」。

文字におこすとやや気恥ずかしいが、これは心の奥底で強く感じていたことである。

今回、インドではコルカタ、チェンナイ、デリーと3都市を回ったのだが、どの都市においても、その点を強く感じることができた。

どの場面においても、はじめて出会う人ばかりで、まずは自己紹介からが通例。テーブルディスカッションや観光を通じてお互いを知っていくのだ。別れるころになるとその別れを惜しみ出会えたことに感謝する。帰国後、必ずメッセージを送りあおうと約束までとりつける。感情豊かなメンバーの中には泣きだす人もいた。こんなにも短期間にみず知らぬの他人と強い絆で結ばれる。こんなにもexcitingで心が満たされる経験は少ないであろう。

同時にこんなにも多くの幸せを大人になってから感じることができるだろうか。否とは言えないが難しいであろう。これはある種学生の特権であるかと思う。大人のように会社名など自分を定義づけ幅を狭める障壁が少ないのが大きいであろう。何にも縛られず相手を見れる、どのような人であるのか、相手の口から出た言葉・態度のみで感じとる。非常にシンプルである。そこには相手に対する偏見や壁をつくりだす余地はない。

数多い交流機会を頂いた中で、とりわけ自分の中で、非常に印象深く残っている一場面がある。コルカタでのホームスティをさせて頂いた際のことである。ホームスティをした先の学生とは、学生生活のことや将来に関してなど多岐に渡ることを話すことができたのに加えて、その家族とも交流をすることができた。みず知らぬの日本人学生である自分を本当の家族みたいに扱ってくれた。別れ際には、自分に「いつでもここに戻ってきても良い」という温かい言葉をかけてくれた。学生とその家族とまでも交流を行えることができたことはとても良い経験となった。

 交流はその場限りで終わってしまっては悲しすぎる。本会議は終わりface to faceで言葉を交わすことは難しくなったが、SNSやメールなど文明の利器を利用し、この交流の芽を大事に育てていきたいと思う。時差を気にしながら・・・。

2009年9月22日火曜日

インドでちょっと感じたこと

ブログup夏休みぎりぎりですいません。宿題を最後の
日にまとめてやっちゃうタイプでした。尻に火がついて
少し燃えないと気付かないひしきです。
戸高、火つけてくれてありがとう!!急いで火消します。

さて、夏休みなにやってたの?といろんなとこで聞かれ
ます。。なにかやってないとだめなの?とかヘリクツを飲
みこんで、こう答えてます。インドやってました・・・

インドにいました(注)同ゼミ所属小宮昌人氏の渡印とは
全く関係がございません。
自分はコルカタ⇒チャンナイ⇒デリーの3都市を回った。
インド人大学生との交流メイン。こんなにも楽しくexciting
でいいの!?ほんとに最高の3週間だった。

何が楽しかったの!?とりわけ派手なプログラムがあったり
豪華な暮らしをしていたわけではない。ごくごく日常的に友
達に話すようなことを交えているだけなのだけど、それが非
常に新鮮だった。これは言葉では十分に伝えられない感情。

何かに解き放たれた。インド人の友達と話しているととても
素直な気持ちになれるのだ。これは双方拙い日本語・英語
を交えて話すというシチュエーションも手伝っているのだろう
が、不思議だった。全く見ず知らずのインド人と1日経てば、
昔からの親友のような気分になれた。今、振り返るとお互い
をさらけ出そうとすることに積極的な態度にあったのかと思う。
インド人もはじめて会った自分にみずからのプライベートをお
しげもなく露呈する。これにつられて自らも話す。仲が深まる。

これは見習うべき点だなと思う。日本において、この点なかな
かなされていない点であろう。初対面はまぁこの程度のラインま
での話をしておけば・・・。これでは友達に発展することはないだ
ろう。インドから帰国し人への接し方が自分自身変化したように思
う。人への関心、興味が大いに増した。
「人類みな友達」とまではいかないが、自分から枠をつくることなく
オープンマインドで色んな人と接していきたい今日この頃。。



【ホンヨミ!】地頭力を鍛えるフェルミ推定ノート

これは現役の東大生のケーススタディ研究会というケース問題大好きの変態集団(所属メンバーが自分で言ってましたw)が書いたケース問題やフェルミ推定の本。

1000題といたと言われるケース問題の中から、パターン化して、すべてのケース問題に対応できるように体系化してある。

非常に勉強になる良書だと思う。コンサルの試験などに限らず、限られた時間の中でソリューションを提示するということは社会人になって非常に重要になるため、フェルミ推定などで暫定的な予測を出すことは今後も求められるだろう。

これをもとに、「このスタバの売上げはいくらだろう」とか、「ipodの売上げはいくらだろう」「macのPCは日本に何台あるのだろう」などなど、日常から様々なことをフェルミ推定して思考力を鍛えていきたいと思う。

日経新聞を読んで②

9月7日日経新聞9面「駅ナカ雑貨店、街ナカに挑戦」

これは見出しのネーミングが好きです。JR東日本の駅構内で展開している「プレミィコロミィ」を街の中に展開するというもの。プレミィコロミィはプレゼント需要などで、20-30代女性を中心に人気を集めていて、駅外でも勝負できると判断したため、このような戦略に出るようです。http://www.plame-collome.jp/

プレミィコロミィに限らず、エキナカ店舗は日々進化していて、駅の中にあるっていう場所の価値だけじゃなくて、店舗として非常に魅力的なものが多い。今までは駅利用者の「ついでにちょっと寄って行こう」という顧客層がターゲットだったけれど(最近はそれが目当てでわざわざ来る人も多いみたいだけど)、それがマチナカに出て、どのようになっていくのだろう。かなり注目してます。

エキナカビジネスって現代のビジネスを象徴している出来事だと思う。今までは普通にテレビ広告を打てば飛ぶように売れて、安売りをすれば大規模小売店が売れて、モノの需要があるそんな時代だった。だけれども、今は消費者の需要や行動が多様化して、既存のビジネスのやり方では必ずしもうまく行かなくなった。日々モノを売るにはどうすればいいか、既存の常識に囚われずに、苦心してアイデアを出していかねばならない時代になった。逆に言えば今までの常識によって阻まれていたアイデアが世に出やすくなったとも言える。

そんな中で、駅という今までビジネスとは無関係だった場所に、ビジネスが入り込んだ。今から考えれば、大きい場所を持っていて、毎日必ず多くの人が通る場所である駅はビジネスにおいて格好の場所かもしれない。でも、今までの時代であれば駅にビジネスを入り込ませるなんて思いもよらないことであっただろうし、難しい時代の今だからこそできたことなんだと思う。

もっとビジネスが入り込んでいない領域がまだまだ存在していると思う。これからどのように社会が変化して、ビジネスが変化していくのかが楽しみだ。

日経新聞を読んで

9/6日経新聞9面「スズキ、インドに新工場」

スズキが5日にインド4輪車の新工場を設立すると発表し、今後インドでの戦略を強化していくとのこと。

4日にデリーの空港でスズキの会長をみかけたけど、このためだったんですねー笑 なんでもスズキはインドで約5割のシェアを誇っているそう。どおりで、インド旅行中、街でスズキの車を見かけることが多かったし、スズキのテレビCMをよくみかけたんですね。

インドはまだまだ近代化していない部分が多くて、日系企業もかなりチャンスがあるなと思った。インド人の多くがガンジス川などの川で体を洗っていて、シャンプーなどを使う文化がまだあまり定着していないように思えるから資生堂とかが乗り込んでいってそういう文化を定着させればかなり人口が伸びている10億人市場だしいいと思うんだよね。
(沐浴の文化はなくなって欲しくないし、近代化すればそれでいいとは思わないけれど。)

ただ、ひとつ問題としてはインドは物価が日本よりもかなり安いということ。日本から持っていってそれを同じような値段で売るとなるとかなりの高額になってしまって庶民には手の届かないし、逆にそれに合わせて値段を落とすとなるとかなりの損失になる。

やはり日本のハイクオリティな製品とはいわずとも、現地の物価などにあった商品を技術力を活かしてあわして開発していくことが重要なんじゃないかな。

これは日本の産業全体に言えることであって、日本の成熟したハイクオリティな製品をそのまま世界でも売ろうとしているから、世界が逆についていけなくなって日本が世界市場から孤立した存在になっている。携帯産業がまさにそう。産業のガラパゴス化とか、パラダイス鎖国化とか言われている。

韓国とかはわりとそれがうまくて、例えば携帯を例にすると、自国向けでは3Gのハイスペックなものを生産しつつも、アフリカやアジア、中国など向けには2Gなど少し水準を落としたものを販売して世界的なシェアを得ている。

日本人って技術などにストイックすぎる(そこが日本人の本当にいいところだとは思うけれど)ところがあって、いいもの=売れるという概念が根強くあるように思う。これからはその国に合わせて時には技術水準を落とした、「本当にニーズのあるもの」を生産していくことが重要であるように思う。

インド旅行/夏休み総括

■■そうだ、インド行こう。(JR東海)■■ 

ということで、8月26日から9月5日まで10日間インドに行ってきました! 
デリー→ジャイプル→アグラ→バナラシ→コルカタに滞在しました。(本当はダージリンにもいきたかったけれど、次回にします) 

写真

本当勉強になるいい旅でした。 
人生の中で一番強烈な体験だったし、一生忘れることはないと思います。 

このインド旅行はめちゃくちゃ楽しかった。だけど、めちゃくちゃ辛かった。たぶん人生においてこんな辛いことは二度と起こらないと思う。これからどんなに辛いことがあっても、この経験を思い出せば、乗越えられると思います。 

実はインドで死にかけました。笑 
(笑いごとじゃないけど笑) 

自分探し的な意味で解脱しようと思っていましたが、あやうく本当の意味で解脱するところでしたw 

6日目くらいかな。コルカタで写真をとっていたら(一応インドは写真撮影は禁止されているのだけど、観光客には黙認されています。たぶん、腐敗軍人というか、一人だったので、賄賂的なものの標的にされたのだと思います。)、て軍人(か橋の警備員か)にいきなり銃を向けられ、カメラを奪われ拘束されて、解放して欲しければ有り金を全て払えと脅され、お金を奪われてしまいました。 

空港がある首都デリーから1400キロ離れたデリーで、宿代もなく、飲み物代もなく、食べ物代もなく、デリーに戻るお金もない。 

お金がないのでネットカフェに入ることもできないので、団体の仕事をすることもできません(企業さんとか参加者に連絡しなければならないのに、できなくて迷惑かけてたのが一番辛かった。。) 

当初からなぜかVISAカードが銀行でおろせず、(ショップのクレジットでは反応するのに、どうやっても反応しませんでした。これがかなり致命的でした。これができていればこんなことにはならなかったと思うのですが。)金銭的に余裕がなく、相当な猛暑で食欲がなかったこともあり、あまりご飯を食べていなかったのですが、これが追い打ちをかけました。 

外にいることはかなり危険なので、なんとか残った小銭をかき集めて宿はみつけたのですが、何も食べず、何も飲まずで生活しなければならないため、さすがに飢えと喉の乾きが限界に達してきました。 

あーここで死ぬんだなと思いました。でも死ぬんだったらせめて日本で死にたかったなー。最後にラーメン食べたい。ああ学生団体で協力してもらってる企業の企画書提出の締め切りまにあわないや。迷惑かけて申し訳ない。親孝行とかろくにできてないな。本当小さい頃から迷惑かけてばっかりだったなー。 

などなどいろいろ思いました。 

本当に死ぬ間際っていろいろ思い出すんですね。小さい頃のことから今まで、忘れてたこともいろいろ光景がフラッシュバックされて頭の中をぐるぐる回ってました。 

このままだとインドで就活かなー。たぶんカメラとか携帯とか売ればなんとかインドでくらせるはずだから頼み込んで職を探そう。インドの就活で必要なのはうさんくささかなー。それなら俺は向いてそうだなーでも英語力足りんなーNOVA通おうかなー、あでもNOVAインドにないかーとかいろいろ考えました(笑いごとじゃなくリアルにね。笑) 

空腹と喉の乾きで泡を吹いて震えてフラフラし歩きながら、(人間って極限状態になるとこうなるんだって思いました笑 意外と冷静に自分を眺めている自分がいたりして不思議な感じでした。)途方にくれていた僕を助けてくれたのは、一人の関西弁を話すインド人でした。 

その人は大阪に住んでいて大阪に日本人の奥さんがいると言っていました。 

「どうしたんや??」最初話かけられた時、また得意のインド人の詐欺だなと思いましたが、もう選択肢のない僕はどうせ死ぬんだから一緒かなと思って、ついていくことにしました。 

最初は警戒していましたが、本当にいい人で、飢え死にしそうな自分に水や食料を与えてくれたり、なんとかカードが使えるように手配してくれたりしました。本当出会ったインド人の中で一番誠実で、暖かくて、優しい人物でした。(行ったことある人はわかるかと思いますが、本当インド人は適当ですw警官に聞いても嘘とか適当なことを言いますww) 

その人になんとか助けてもらって、デリーまでの費用を貸してもらい(今度大阪に一緒に飲みにいくことになったのでその時に返すことになりました。彼は僕の命の恩人であり、かけがえのないmy friendです。)、なんとか空港にあるデリーまでたどりつくことができました。 

本当航空券がOPENでよかったです。FIXだったら今頃インドで飢え死にしているところでした(それがインドで就職してるか) 

本来ならば死んでいたところを、彼にもらった体なので、大切にこれからの人生一生懸命生きたいと思います。 

インド行くと価値観変わるとよくいいますが、僕は普通のインド旅行以上に価値観が変わったように思います。なにせ一度死にかけたので。笑 

やっぱり人間生きててなんぼだなって思います。本当生きるとか死ぬとかのレベルとかで言えば就活とかをはじめ自分が都市生活の中で抱えている悩みなんて本当ちっぽけで、どうでもいいことなんだなと。こうして生きていて、人と触れ合っていることって本当素晴らしい。 

今、日本にいて生活できていることが本当信じられないし、本当幸せに思います。今まで当たり前のようにいきていて、当たり前のように日々を過ごしていたけれど、これから生まれ変わったつもりで一日一日生きていることに感謝しながら一生懸命頑張って生きていきたいと思います。 

とにかく帰国して食べた松屋の牛丼がうまかった。笑 とにかくうまかった。 

写真

■■Chaos Country,India■■ 

とまあトラブルもありましたが、本当インド旅行楽しかったです。 

なんというかインドはカオス。この一言につきると思います。 

車と一緒にラクダとか牛とか馬とかヤギとか走ってるし(普通にラクダが信号待ちしてましたw)、子供はしきりにガイドブックとか飲み物とかひったくろうとしてくるし、靴磨きの人はいきなりフンを靴に投げつけてきて「Look!!You are Lucky boy. I'll wash the shoes!」とか言ってくるし、オートバイはいきなり後ろからひいてくるし(以下略)とにかく日本とはなにもかもが違いすぎて非常に刺激になりました。 

食べ物・飲み物で言えば、ラッシーというヨーグルトと果実の飲み物や、チャーイという日本で言う紅茶がとにかくうまい。そしてカレーはいわずもがな。バターチキンカレーが本当うまかった。日本のよりさらさらしてます。 

貧乏旅行であまり食料を摂取できなかったけれど(笑)、次回行ったときは十二分にインド料理を楽しみたいと思う。 

そしてなによりもタージマハルは美しかった。世界一美しい建築物といっても過言じゃないと思います。リクシャーという日本でいうタクシーや飲食店、宿のキャッチなどで喧噪に満ちたインドの中で、厳重な警備もあって唯一静かな空間で、本当心奪われるってこういうことを言うんだなーって思うくらい気がつくと3時間程ぼーっと過ごしていました。 

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バナラシのガンジス川の沐浴の風景も壮大でした。本当思い出すだけでわくわくしてくる光景ばかりです。 

写真

今回はトラブルもあって、完全にインドを満喫できなかったけれど(金銭トラブルがなければ世界遺産のトイトレインに乗ってダージリンでヒマラヤから朝日をみたかった!!次回には絶対見る!)、機会があれば再度インドに行きたいと思います。 


■■インドで得たもの■■ 

当初インドに行くにあたって目的は3つでした。 

●【観光】とりあえずタージマハルと、沐欲は見る!あとはNo Plan!笑 おいしいカレーを食べる!そしてゼミの田島さんにタージマハルの写真を送る!笑 
●【英語】英語を話さざるを得ない環境に身を置く。今まで英語を話せないからといって使う環境に行かなかったけれど、無理矢理にでも英語を使う環境に行く。おそらくトラブルとかに巻き込まれるだろうけれど、それによって語学勉強のモチベーションや語学の必要性を体でたたきこんで理解する。 
●【強くなる】今まで日本にいるときは誰かがやってくれるだろうと甘えてくらしていた。そうではなくて、航空券、列車、宿の手配などなにもかも自分でやらざるを得ない環境に身を置くことで自分を強くする。 

こんな感じです。総括すると 

【観光】…タージマハル◯ 沐浴◯ カレー△ 田島さん◯w 
【英語】…△意外と日常生活のコミュニケーションにおいては難しい単語を知らなくても簡単な言い方で言い換えれば通じることが分かった。英語を話す楽しさを知ることができたように思う。ただやっぱりトラブルに巻き込まれたときに対応する英語力としては足りなかったし、もっと仲良くなったインド人といろいろ話したり、現地の人と交流するのにはまだまだ足りないなと痛感。リスニングに関しても、列車とかで告知なしに到着フォームが勝手に変わることがあるから必死に駅のアナウンス聞いてたんだけど、死ぬ気で聞けば意外と聞き取れることがわかった。日本での勉強への課題理解やモチベーションアップに繋がったのは成果。 
【強くなる】…◎w 出発前はかなりドタバタだったけれど、航空券の準備とかビザの取得とか(一回失敗したけど)、現地での様々なことなどを全て自分でやらざるを得ない状況に身を置いて、自分なりにできたかとは思う(できないと確実に日本に帰れないっていうこともあったけれど)。特に死にかけたのは本当に得るものが大きかった。マジで強くなれたと思う。これを思い出せばどんな苦しみも乗越えられるw 

という形で目的は達成できたし、充実した旅だったんじゃないかなと思うわけです!!終わりよければすべてよしですね。とりあえず生きて帰ってこれたのでよかったです。笑 

貧乏旅行で基本クーラーとかない宿で、勝手に節約のためにブレーカーおとされて暑さで死にそうになったり、インドはホットシャワーが出ないので水で体をあらったり、水で服を洗ったりと、日本でネットカフェ暮らしなど過酷な暮らしをしている小宮でしたが、それとは比べ物にならない過酷な生活でした。あとインドのトイレはトイレットペーパーがなくて、桶ですくった水で洗い流すスタイルです。それが最初慣れなくて苦労しました。 

■■夏休み総括と、これから■■ 

たぶん今までの小宮だと夏休みも就活一本で就活をひたすらやっていたと思うのですが、この夏休みは「脱小宮」がテーマでした。 

小宮の第一印象Best2 
◯体力なさそう 
◯いい人そう(良い意味でも悪い意味でも) 

これを脱却するために小宮っぽく就活をしこしことせずに、思い切って前から行ってみたかった 

8.21-8.24スキューバダイビング@伊豆 
8.26-9.5インド旅行 

に行ってきました。 

スキューバダイビングは前から魚とか動物が好きでやりたいと思ってて、良い機会だから挑戦してきたわけだけど、すげー楽しかった。完全にはまりました!また9月か10月に屋久島に潜りにいきます!!(まあこれで体力なさそうが脱却できたかはわかりませんが、少しは黒くなりましたw) 

あと、日本でぬくぬくと育ってきた小宮も、詐欺師と嘘つきの溢れるインドでもまれて多少は強くなったように思います。死にかけたのもいい経験です。 

ということで思う存分夏休み満喫できたので、これからは小宮らしく就活をしこしことやりたいと思うわけです。かなり乗り遅れた感MAXですがwwまだ間に合うはずと思って頑張ります! 

2009年9月20日日曜日

コンテンツ学会サマスペ第3回

 遅くなって申し訳ないです。ゆっくりゆっくりですが、着実にアップして参ります。

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感想

 全10回の中で正直この回が一番面白かった。というのもトレンドを整理し、フレームワーク化して今後に活かせるように提示されているから。渡辺さんの本の時もそうだったが、自分がこの手のものに弱いことがよく分かった。

 現在まさしく、Google一人勝ちの終焉、MSとYahooの提携、Twitter/Facebookの定着、クラウド時代などターニングポイントにいる気がする。この状況下で重要なのは、ネットワーク経済の本質を掴むこと、先を読んでゲームを変えていくこと、そしてデジタルネイティブの感性を活かすこととまとめられるだろう。

 それを踏まえて対立軸の図をみると、どこに収益の重きを置くかで各々の企業・団体はゲームメーカーになろうとしている。Amazonはブラウザも検索エンジンもOSもモバイルも手を出していないにも関わらず、クラウドでは互角に渡り合っている。(というか上手く「共生」している。)その一方でFirefoxやLinux、Androidなどのオープンソースも生き残っている。

 これからはマクロな視点で見ればクラウドの割拠になるのだろうが、ミクロな視点ではビッグプレーヤーがローカルなプレイヤーをプラットホームに取り込んでいくか、あるいは拮抗するという時代になるのではないか。その時日本には何が出来るのだろうか。コンテンツの提供?インフラの提供?ひとまずプラットホームのサービスで渡り合うことが想像できない。日本はいかに勝負(あるいは貢献)していくのか、どう変わっていくべきなのか。ひとつのヒントとしてはアジア圏を中心に拡大し、国際競争力をつけるということが考えられるだろう。あるいはプラットホーム上のプレイヤーとして世界の第一線で活躍するということか。例えば、walkmanにGoogle Chromeを載せる、SonyのリーダーとGoogleの連携など家電の強みを活かした拡大が考えられる。

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多田彰氏「Web 2.0 Five Years on」

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参考文献

http://fumi.vox.com/library/post/contents.html

http://d.hatena.ne.jp/ta26/20090822

http://kiwofusi.sakura.ne.jp/hashtag/output.cgi?name=cgakkai&start_id=3384835449&limit=76#sample

http://marketshare.hitslink.com/

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Is Social Media a Fad? (Social Media Revolution)


詳しくはこちら

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世間一般の「Web 2.0」に対するイメージ

 一時的なブーム?(もう終わった?)

 次は3.0?


特徴

 コンセプトの実現化、ビジネスモデルの確立


Google Stock Crush in Dec, 2008

 一人勝ちの終焉

 明確な競合の出現(例:facebook)

 人材・技術・資金などの「総合力」を持つプレイヤーの復活(例:IBM/Oracle)

 「イノベーターのジレンマ」が起こりつつある


Web 1.0

 紙を表示・静的(BBSなど)

 Net surfing, browse

Web 2.0

 グローバルなコミュニケーション・プラットホームのコア

 Networking, blog


Web 2.0は知恵蔵によると…トレンドの総称。


3つの区分

- 1990~2000

 「ネットスケープのIPO」から「ネットバブル崩壊」まで

- 2001~2009

 「Googleの誕生」から「Yahoo!の死」まで

- 2010~

 MSとGoogleの2強時代



コア・コンピタンスの変遷

- Yahoo!:Data Production

 データを人力で旧来的に集める

- Google:Link Production

 データをリンクで集める

- Facebook / Twitter:Social Graph Production

 人の繋がりをつくる


Computingの進化

- Desktop (standalone)

- LAN

- Internet

- Cloud


Media Convergenceの進化

- Web Mail(添付)

- MP3 (Manipulate可能に)

- Web Brouser

- Sensor(iPhoneのように人の行動を先読み)



ネットワーク経済で大事なのは?

- 不動産産業と似ている「立地、立地、そして立地」


サイクル

 希少→豊富→過剰→関心の貧しさ

 売ろうとするものの(タダでの)提供 ⇔ 発生するコストの回収

 →これは上記サイクルの「過剰」の部分


Gartner Hype Cycle of Emerging Technologies 2009


現在はTwitter叩きの時期。この時期を越えれば安定、定着する。



Web 2.0に再び戻って…

カンファレンスの名前から。ドットコムバブル後。

 「roaring back after the dot com bubble」

(ちなみに今年のカンファレンスはこちら



プラットホームの戦い

- Google:商品経済→広告経済に変えた

「Winner Takes All」の原則(規模の経済)

- Cloud Computing→世界に5台のコンピュータ?

 (Google, Yahoo!, MS, IBM, Amazon)


 Googleは「コンテンツの流通・配信」>「コンテンツの制作」にした。

 (例:YouTube、Google News、Amazon)

 1. オープン化→情報を出す

 2. オープンソース化→権利の共有

 3. Web 2.0→対価を求めずにコンテンツを作る人々の出現


- 利用料ゼロ

 コンテンツ収集コストの低減

 あらゆるものの広告メディア化、収入源化が可能に。

- 弱み

 唯一の製品である「検索エンジン」を奪われ、広告出稿の効率が悪化した場合、一気にダメになる



対立軸一覧。(一部改変)



- Yahoo!:ヒエラルキー的(プラットホームだけでなく、競争相手にもなる)

- Google:ネットワーク状、フラット(プラットホームのみを提供し、キーストーン的)




Yahoo! vs Facebook

- Yahoo!:Web resourceを自らつくる「Web resource工場」

- Facebook:サービス提供のみの「Social Playground」


MSとYahoo!の連携が効果を発揮するには時間がかかる

- MSは…

 Googleにスケールで対抗するのか、ゲームのルールをどう変えるのかカギ

- Yahoo!は…

 変革のチャンス

 Web resourceのプロデューサー業に専念すればエコシステムの中心になる?

 効率性とイノベーションのスピードを改善すべき

- Googleは…

 「Game Changer」たることを戦略の中心に据え、MSの築いたエコシステムへの挑戦をしてきた

 近頃関係の悪化したAppleやMS/Yahoo!の連合がライバルになる?



Web 2.0に対する意見

- 日本のwebは残念?(梅田望夫氏の発言問題)

- Digital Nervous System (Bill Gates“Business @ the speed of thought”, 1999)

-  Web 2.0 isn’t a thing. It’s a state of mind. (Andy Budd)

 Web 2.0 is amoral. (Nicholas G. Carr)

 Web 2.0 is what happened while we were waiting for the Semantic Web. (Dion Hinchcliffe)



SNS / Community Businessの要点

- コミュニティは作るものではなく、育ってくるもの。

- タレントは目の前にいる

- 自分のためのデザイン(iGoogleのような)



これからのトレンドは?

- パーソナルスペース/サービスへのアクセスの一元化?

 →OpenIDのような仕組み?


- Web resourceの多様化と再定義


→Google Waveの登場によってこれらは更に統合される?


- セマンティックウェブ(RSS・メタデータ・RDF・readable data)

→ Google Squared では表示の仕方を加工できる


- 音声・タッチナビゲーション

→TED “Ideas worth spreading”



- リアルタイムサーチ

 Index(Yahoo!)→ Rank(Google)→ Activity(Facebook/Twitter)


- ビジネスモデルの変化

 Free/Open → Paid/Protected

→検索方法・ビジネスモデルの変化はiPhoneにとって有利?


- 注目すべきは IBM Smart Planet → “IBM TV Smarter Corrections”


- ベンチャーキャピタリストにも注目。

 - Ron Conway

   - Josh Copelman (First Round Capital)

   - Andreesen Horowitz

   - Y Combinator


- デジタルネイティブ世代の感覚をGoogle創業者達は分からない?

 →そこにつけ込むチャンス


京都一人旅を終えて

夏休みもあっという間に過ぎ、もうすぐ秋学期が始まりますね。秋学期に向けてコンディションを整えたり、モチベーションを高めていかなければなりませんが、皆さんはこの夏休みをいかがお過ごしだったでしょうか。私は、先週の13日~15日にかけて、京都へ一人旅に行って来ました。金ゼミ夏休みブログ最終日の今日は、その京都での出来事や、現地の人々との交流の中で感じたことや、考えさせられたことについて言及していきたいと思います。

そもそも今回、京都に行こうと思ったきっかけは、JR東海のテレビCM「そうだ、京都行こう」をたまたま見て触発されたからであり、計画的に京都に決めた訳ではなく、ある程度突発的なものでした。そのため、どの場所(神社仏閣など)を訪れるかはすぐに決められましたが、それがどこにあるのかや、そこへ行くための交通手段(主にバスと電車)は出発当日の深夜になってようやく調べ終わるといった状況でした。その調査も時間がなかったため、完璧と言える様なものではありませんでしたが。

出発当日、不安は色々とありましたが、実際に京都に到着すると、不安はすぐに興奮に変わりました。初めての一人旅ということもあり、誰にも邪魔されずに自分がやりたいことを何でも出来るという期待感や、右も左も分からない環境への好奇心が一気にみなぎってきたからです。まずは最初の目的地に決めていた、とあるお寺にバスで向かいました。京都駅からどのバスに乗れば良いかということは調べていましたが、降車場からお寺までの経路は調べていなかったので、と言うか、あえて調べていなかったので、現地の人たちに何度も場所を聞いてようやく到着することが出来ました。目的地までの時間短縮や、不安解消のためには事前準備が必要だと思いますが、今回はあえて調べませんでした。リスクを取ることで、何も分からない環境に適応できる訓練をしたかったからです。そこで、そのせいで非常に苦労した体験をいくつか紹介したいと思います。

例えば、八坂神社から宿舎まで帰ろうとした時、地図の上では徒歩で30分程で到着できる距離だと思っていたため、徒歩で宿舎に向かったのですが、実際に歩いてみると1時間30分以上かかりました。というのも、地図上には主要な通りしか記入されていないため、ある地点から別の地点までの距離が極めて近く感じるのですが、実際には主要な通りの間に地図に載らない様な沢山の小さな通りがあるため、主要な通りと通りの間は非常に距離が離れていたのです。このことに気づいたのは、歩き始めて1時間程たってからでした。気づいた時には溜まった疲れがドット押し寄せてきましたが、宿舎に到着した後は「それでも良かったのかな」と思えるようになりました。今回の一人旅の一つのテーマとして「リスクテイク」ということがあったので、確かにそのリスクの被害を受けることになりましたが、逆にそのお陰で京都の町並みを鑑賞したり、宿舎周辺にある施設を把握したりすることが出来、その後の行動予定を立てるのに非常に役立ったからです。

また、その他にも現地の人との交流としては、お寺に勤めている方にお寺の由緒を伺ったり、タクシー運転手に目的地の場所を聞いたりなどがありました。その中で、特に印象に残っているのは後者です。私は単に目的地の場所を知りたかっただけなのですが、その場所はここからかなりの距離があるし、時間もかかるからタクシーに乗れば、そこまで連れてってくれるという様な説明を10分程されました。さらに、話が全く途切れることのない関西弁で言い寄られたため、言い返す余地さえ与えてもらえず結局、目的地までタクシーで送ってもらうことにしました。しかし、このままで終わったら何の面白みないし、一方的に負けた気がしたので、何かやってやろうと思い、値段交渉をしてみることにしました。このようなことをするのは初めてですし、相手は関西の方なので全く自信はありませんでしたが、やらないで後悔するよりは、やって後悔した方が良いと思い挑戦してみました。その内容としては、タクシーに乗った場所から目的地までの料金はワンメーター程度だったので、目的地に到着した後も乗り続ける代わりに宿舎まで行って欲しいというものです。その結果、自分自身の頑張りと、観光客ということを考慮してくれたのか、本来なら5,6千円かかるにも関わらず、3千円で目的地から宿舎まで乗せてくれることになりました。

これら二つの経験は自分が全く知らない未知の環境での「リスクテイク」という意味では共通すると思います。リスクを取るという行為は非常に勇気のいることですが、あえてリスクを取って、それを乗り越えるという経験をしないと日常生活や行動力における成長は見込めないと思います。自分の目で、足で実際に確かめないと分からないことは沢山あると思います。その時に、「もし、こうしたら、こうなるのではないか」とか「あれをやったら、こんな結果になってしまうのではないか」などと、悲観的に考えるのではなく、何が起こるか分からなくてもリスクを取ることで、良くも悪くも自分にとって初めての体験が出来、そこから「色々なことを考えさせられる」ということだけは身を持って理解することが出来ました。これからは、この経験を生かして今まで以上に未知の領域に足を踏み入れ、積極的に行動、発言することで、色んなことに貢献していきたいと思います。

夏休みも残り一週間を切って、いわゆるシルバーウィークに突入しますが、残りの期間を有意義に過ごしましょう。