2009年9月29日火曜日

【ホンヨミ!】イノベーションを生みだす力【金光】

『イノベーションを生みだす力』竹内弘高 楠木建

脱コモディティのために、「次元を創る」と「次元を壊す」という二つの分け方があるというのはわかりやすかった。今まで必要とされていなかった需要を生み出すことは、新しい消費につながり、それを他社に先駆けていち早く開拓したものこそが有利な権限と共に収入を手にできる。

新しいカテゴリを創りだすというイノベーションにはリスクがともなうと思う。スターバックスはコーヒーのイメージをがらりと変えるコンセプトのもとに店舗を展開し、ブレイクしている。私がスタバに通える年(お小遣いもあって、コーヒーも飲める年齢で、友達と外で喋りたい年ごろ)になったときにはすでに周りにスタバやタリーズのようなコーヒーショップが街にあったので、それができたときの衝撃はイメージできない。でも、スタバで客が求める雰囲気や飲み物の質などが消費者の中で共有されていて、スタバに常に客足が絶えないのはそのようなカテゴリが定着したこと、だと思う。この夏にいろいろな海外の国に行って、至るところでスタバの、髪の長い女の人の丸いマークを発見した。どんな国でも、スタバに入ると、そこは”スタバ”で、知っている友人とくつろいでいると、そこが日本なのかと錯覚してしまう気分だった。
企業は、見えるものさしではかれる競争に走りがちだという指摘もあった。
でも、競争は大事。競争が起こらないところではいかなるイノベーションも生まれない。
イノベーションを起こすためには、データや消費者行動にがちがちにかためられるのではなく、もっと「自由な!!」発想で、競いあうことが大事なようだ。
オフィスをこれまでの殺風景なものから遊び心のある空間へと変える取り組みも各所で進んでいる。大学の教室も自分の部屋ももっと個性あるものにしてもいいかもしれない、と思った。

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