できていなかった分のブログアップさせて頂きます。ついに夏休み最終日ですね!
『ジャーナリズム崩壊』 上杉隆
「記者クラブ制」「夜討ち朝駆け」といった言葉に代表されるような日本の取材方法に、私は違和感を感じていた。確かに親交の深い人物の方が機密を打ち明けやすいということはあると思うが、日本の記者は政治家にべったり張り付いていて、まるで味方のようにも見える。日本の記者クラブ制が海外で悪名高く知られているとはこの本を読むまで知らないことであった。
恥ずかしながら実物をまだ読んだことがないので実際のところはわからないが、本書の中に出てくる「ニューヨーク・タイムズ」はとても面白そうに思えた。各記者が名前と引用元をはっきり明記して、批判をおそれず責任を持って事件を解釈・報道する。客観視を重要にするあまり、通信社やネット上ニュースとの差異化を計れていない日本の新聞とは違う、買って購読する価値のある新聞に感じられた。しかし海外でも新聞をとりまく状況は厳しくなっていると聞く。事実をとらえるためにも、必ず近いうち海外の新聞を読んでみようと思う。
私には以前からひとつ考えていたことがある。それはどんな新聞記事にも記者の名を明記することだ。そしてネット上で新聞を閲覧する場合、その記者の名前にリンクを張り、その記者が扱った過去の記事を検索できるようにする。記事を記者でデータベース化することによって、記者もより責任を持って記事を制作できるようになり、読者も記者を見てその信ぴょう性を判断する材料にできる。せっかく新聞がネット上に移行しつつあるので、実現してほしいと思っている。
amazonを見ると本書にはたくさんのレビューがついていた。amazonレビューは匿名だが、それでもこのように彼の意見に真っ向から意見をぶつけてくれる人がいることを、この著者は喜んでいるのではないだろうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿