2010年1月4日月曜日

【ホンヨミ!0105①】What I Wish I Knew When I Was 20【岸本】


 ゼミでの人生に対する問題意識と非常にリンクしている一冊。

 

 書いているのはスタンフォード大学d.schoolのTina Seelig。日本の20歳がどれだけ読んでいるかはともかく、読んで損は無いと思います。とにかく金言だらけ。(ジョブズのスピーチとか先生の去年の贈る言葉とリンクします)多少分からない英単語を読み飛ばしてもどうにか読めるので、英語で何か読みたいという人にもお勧め。(自分的には恥ずかしながらこれが完読した最初の英語の本です笑)

 あと、d.schoolのケースの内容が単純に面白いので、自分だったらどうするかと考えながら読むのも良いと思います。とにもかくにも、就活の途中段階でこの本にめぐりあえたのは良かったと感じています。


 要点を一言で表すと「Give yourself permission to embrace some uncertainty.(不確実性を受け入れるようにしなさい) 」ということ。


 もう少し細かく見ていくと以下のようになります


Give yourself permission 

- to challenge assumptions(引き受けることに挑戦する)

- to look at the world with fresh eyes(斬新な視点で世界を見つめる)

- to experiment and fail(実験、失敗をする)

- to plot your own course(自身の進路設計をする)

- to test the limits of your abilities(能力の限界を試す)


- to challenge assumptions(引き受けることに挑戦する)

 これは機会に対してオープンでいること、機会を十分に活かすこと、身の回りの環境に注意を払う(外国人旅行者のようにふるまう)こと、出来るだけ多くのポジティブなインタラクションをとることなどが機会をより多く得ることに繋がるとしています


- to look at the world with fresh eyes(斬新な視点で世界を見つめる)

 まさしくデザイン思考やブルーオーシャン戦略に繋がるところです。

 ニーズの発見に関してはこんな文があったので引用します。

The key to need finding is identifying and filling gaps -- that is, gaps in the way people use products, gaps in the services available, and gaps in the stories they tell when interviewed about their behavior.

 また、ルールは最低限の共通了解なので、しばしば疑ったり、破ったりすることも必要だとしています。


- to experiment and fail(実験、失敗をする)

 ここらへんはいかにリスクをとり、失敗から学ぶかが重要とされています。もちろん自分の失敗はもとより、失敗を避けるためには他人の数多くのロールモデルを見ることも重要だと説いています。


- to plot your own course(自身の進路設計をする)

 就活生としてはここがかなりビビッと来ました。自分の役割を探すには、「自分のスキルがあること」と「自分が好きなこと」、そして「それが社会に必要とされているか(市場があるか)ということ」3つの相互作用が重要だということです。

 1. スキルがあって社会に必要とされているだけでは仕事を楽しむことは出来ない。2. 自分にスキルがあってそれが好きであるのみで社会に必要とされていなければそれで食っていくことは出来ない。3. 自分が好きで社会に必要とされていても、自分にスキルがなければ自分がやる価値はない。

 

 全てが揃うことこそ、自分にとってベストな結果を生む進路の選択なのでしょう。ただ職業選択のみが全てではないので、これもまた1つの考え方に過ぎません。それを踏まえた上での人生設計が必要だと感じました。(1番は家庭や趣味という別の領域を生き甲斐とすることでルールは変わるし、2番は世界的なネットの普及によるニーズのロングテール化でチャンスが広がったと言えるでしょう。また3番は従来よりもスキル獲得の機会は開かれていると言えるのではないでしょうか?)


- to test the limits of your abilities(能力の限界を試す)

 ここでは、first-moverであることや、オーバーアチーヴを達成すること、チームプレーヤーでいること、チームの目標と各個人の目標、そしてその手段と各個人のスキルのalinementをすることが重要であるとしています。チームを大事にするというのは、世界は思ったよりも狭いので、また巡り会う機会はいつか必ず訪れるからだそうです。

 

 関連ですが、おそらく日本で一番Seeligに詳しいと思われるSFCのインキュベータの牧さんの記事が充実しているので関連リンクをば。こちらにも関連した内容が有ります。

二十歳の頃に知っておきたかったこと 2007 - Innovation, Creativity and Entrepreneurship

運を自ら引き寄せるattitudeとは -"What I Wish I Knew When I Was 20"- - Innovation, Creativity and Entrepreneurship


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