2010年1月3日日曜日

【ホンヨミ!0105②】<恋愛結婚>は何をもたらしたか【大賀】

加藤秀一著「<恋愛結婚>は何をもたらしたか」(2004年、ちくま新書)
2009年12月読了

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 2009年12月27日の朝日新聞朝刊に興味深い記事があった。同新聞社が「家族」をテーマに実施したという定期国民意識調査で浮かび上がってきた実態に関する考察だ。結婚について、若者(20代~30代)の6割が「しなくてもよい」と答えたという。結婚をすることのメリットは大きいか否かという質問では、女性も男性も「大きいとは思わない」の答えが半数を超えた。また事実婚や夫婦別姓についても、約半数の人が「容認する」と答えた。結婚に対する若者たちの意識が多様化していることが顕著に表れている。しかしその一方で、「家族は安らぎを与えてくれる」と答える若者は67%に上っているともいう。自己中心的で冷めた結婚観を持ちながらも、「家族」という存在にあこがれを感じ、それに依存する若者たちが多いのだ。
 この記事を読み、何となく自分のことを言われているようでいたたまれなくなった。自慢ではないが、私は恋愛をしたくない。面倒くさいし、何よりも恋愛によって自分の仕事や趣味の時間が削られてしまうのがバカバカしいからだ。でも、結婚はしたいし、子供はほしいと思っている。幸せな家庭を築きたいという夢だってある。自分自身、矛盾した考えだというのはわかっているのだが…。私の中では、不思議なことに、恋愛が結婚に結びつかないのだ。

 本書は、「恋愛」がどのようにして「結婚」に結びついていったのかという経緯を、歴史的背景を踏まえながら読み解いている。「優生思想」(良い血統の子供を創造すること)が恋愛結婚流行と定着の背景にあったというのが筆者の専らの主張だ。筆者の意見をうのみにしてしまうと、恋愛結婚が非常に「戦略的」に思えてしまって、腑に落ちない感じがする。(社会学系統の本にはよくありがちだが)筆者の考えや意見が前面に出されすぎていて、読者としては一歩引いてしまうというか、「本当に…?」と疑ってしまった、というのが本音だ。
 ただ、「恋愛」=ロマンチック・ラブ、「結婚」=幸福という「一般常識」を覆そうとする筆者の姿勢は非常に面白い。私のような「恋愛ノットイコール結婚論者」からしてみれば、だが。

 はたして恋愛は結婚につながるのか否か。かつて流行した松島奈々子主演ドラマ「やまとなでしこ」に、次のような台詞があったのを思い出す。「お金持ちだけど爺さんと、貧乏だけどイケメン、どっちと結婚する?」キラキラの客室乗務員である主人公は迷わずに「お金持ちだけど爺さん」を選んでいたが、実際には、貧乏な青年と結ばれる。恋愛がそのまま結婚に向かってしまったのだ。はたして、本当にそうなるかどうか…ううん、頭が痛くなってきた…。

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