2009年12月9日水曜日

【ホンヨミ!1211①】M&Aの基本【竹内】

学部ゼミでよく出るテーマにも関わらずしっかりと基本を抑えていなかったM&Aについて改めて勉強する事にした。その第一弾として手に取った本。基本というだけあって、今までの知識の良い確認になった。経営学の視点を製品レベル、企業レベル、業界レベルという3つフェーズに分けて分析する時に、M&Aは業界レベルの戦略になる。つまり、3つのフェーズの中で一番高い視点が必要となる。その意味でM&Aについて学ぶことに魅力を感じている。

この本を読んでM&Aに関して重要なことは、なぜM&Aなのかを明確にすること、M&A後の人材のケアだと思った。日本のM&A事例に割と多いのが、シナジーの検証やしっかりとした動機がないことだ。これらがしっかりしないとキャッシュを潤沢にもっていたとしてもその後の企業の経営に様々な支障が出る。多額な資金を投入しているにも関わらず、このような点に関する配慮のなさには少し驚いた。

M&Aは利害関係者が非常に広範囲に渡る。特に従業員はM&Aが計画されることをプレスリリースで知るケースも多いようだ。異なる企業文化を組み合わせるのだからそれなりに軋轢が生じるのも仕方がない。この軋轢をいかに最小化し、人的リソースを最大限引き出すのかに興味を持った。

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