2009年12月30日水曜日

【ホンヨミ!0105③】脳の中にいる天才【金光】

所眞理雄 茂木健一郎 「脳の中にいる天才」

・多重人格障害において、いくら多くの人格を持っていても、それらは、子供時代のトラウマにアクセスできる人格と、それができない人格に分けられる

・誰もが天才と認める有名人は、人格の特にその社会的な側面に注目すべき 天才が部屋に閉じ込められていても何も起きない 天才を挑戦へと向かわせるためには観客と、非常に批判的な顧客が必要 なぜなら 相補性、動機、対話と協力 つまり社会的な要素とプロセスが重要

・システム生物学の理論からみる効果あるがん治療法

・ガンの強靭さを制御すべき 腫瘍の大きさの変化ではなく。

・マインドセット(思い込み)を遮断することで創造性が生まれる

・成績より重要なのはいかに苦闘するか、逆境から立ち直るか

・創造性はひとりひとりに異なる

・創造性は反抗ないと生まれない ブレークスルーは反抗から実現するから



訳者あとがきで、最近はすべてがわかりやすい表面的な本ばかりが売れているが、たまにはこういった「硬派」な本があってもいいのでは、とあったように幅広い専門分野で読みごたえのある本だった。
とても
身近な話では、成績よりもいかにリスクをとることができて自らリスクをとろうとすることが重要ということ。とはいえ、人間は生まれつき自分の周りに受け入れられようと、目立った行動を避けてマネをする。だから、普通ではない両親に育てられれば、自分も普通ではない人間になることで両親に受け入れられようとする。これはきれいごとにも聞こえるけれど、普通ではない=誰もがもっている、他の人にはない何かを見つけてそこを伸ばすことは大切だと思う。これを人生の早くに見つけた人が”勝ち組”と言われる人だと思う。自分の中のものに気付かないまま、死んでいく人も多いと思う。
マインドセットの遮断は、脳の左側頭葉の遮断という実験に基づいて主張されていた。クリエイティブには一種の反抗だ、という他の研究者の主張と重なると思う。「無意識を意識する」とも言い換えられるのではないか。日常で心がけるのが難しいからこそ「無意識」だけれど、創造性には不可欠。

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