2009年12月30日水曜日

【ホンヨミ!0105②】伝わるのルール【金光】

伊藤直樹 『伝わるのルール』 

クリエイティブディレクターという人の本。しかもすごく新しい、話題も新しい旬な本。
早稲田大学法学部出身だそうです。美大、芸大かと思いました。年末に広告特殊の授業でお話を聞いた、福里真一さんもそうでした。芸大出身じゃないと慣れないというのは、思いこみだったようです。

・”経験の記憶”は一種のアイディアデータベース。
ふだんから、ふと感じたことや、なにかに対して起こった自分のなかのささいな反応なんかをきちんと見つけて覚えておくこと
・打ち合わせのときは 全員からいい反応が出てくるまで、会議を続ける
・ビッグアイディアがしっかちしているキャンペーンはぶれない
そのビッグアイディアを周辺を使って伝えること
・人間の発想は直感的に見えても、じつは論理的に説明ができる理由がある
・メッセージは表現で伝えるもの

根本があればそれをどんな形で伝えるか。その根本の見つけ方、切り口の伝え方がミソらしい。
プロは、前例とかぶっちゃいけない、いいコンセプトがあってもそれが商品や自社ブランドと関係ないと採用しない、などいろんな制約が多い。かぶっちゃいけないだけなら、後の時代に考えるほど不利になりそうだけれど、周辺(メディアなど)はの種類は年々多様化していく一方。今までできなかったことも技術的に形にできることのほうが多い。
だから発想。「新しいものを作る必要はない。今あるものから発見する」と、小山さんが言っていた。頭を使って理解しないと伝わらないようなものは、広まらない。今受けている広告特殊の授業は、贅沢な授業なんだなと思った。加えて小山さんは私たちのアイディアでも注文をつける前にほめてくれる、いいとこを探してくれるところが素敵だと思った。
打ち合わせの時に、結論を急がずに全員の納得を探す、そこまで時間をじっくりかけられるのはなんだかいいと思う。こんなに裏の裏を考えて、いかにその商品を伝えるか、で作られている広告。テレビの現場を見たときもそう思った。相手の気持ちを観察し、分析できる洞察力が、実は発想力より大切なんじゃないのかなと思った。

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