カワウソでヒアリングに伺った、NTTの林雅之さんの著書。本人がおっしゃっていた話だが、この本はグーグルドキュメントを巧みに用いて出版社とやり取りを行い、非常に短い期間で仕上げられたそうだ。クラウドの恩恵がすでに様々なシーンにおいて享受されていることを、本書は編集作業自体をもって証明している。
今回、すでに何冊もクラウド関連の本を読んだため、通信インフラやセキュリティ等に絞って読み進めていった。さすがはNTTの方だけあって、クラウドに向けた安全性の高い通信インフラ(NGN、次世代ネットワーク)について触れられていて、特にこの点は他の書籍ではなかなかない点であり、その意味では目を通してみて良かったと思う。ただ、NTTのサービスの紹介に限られていたので、それ以外は自分で調べていく必要がある。
このNGNを見ても分かるが、クラウドはまだセキュリティ面への心配が大きく、それをカバーする技術や投資が求められているのは確かである。しかし、コスト削減を謳うクラウドにもかかわらず、セキュリティ面への投資が増えれば削減のメリットは相殺されてしまいかねない。セキュリティ関連サービスは今後、大きなビジネスチャンスを秘めているのは確かであるが、これらがインフラ化することで、クラウドの真の力が発揮されてくる一面もあるのだろう。
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