2009年11月30日月曜日

オープンなゼミ

【NC】

 

 どちらのNCについても言えるのが、今までNCや論文、書評などで学んできたことがきっちり表れているような内容の濃さで感心しました。


- Social Application

 

 主に「カジュアル性」に焦点を当てた、ソーシャルゲームの特徴がまとまっていて勉強になりました。

  

 Zynga CEOの話は一応一理あると共感を覚えました。小さな開発者コミュニティであればまともな広告手段も無く、かといって自分たちでバイラルを起こすほどには力強くはない。完全にゲームの質頼みになってしまう、しかも都度課金は一応可能ではあるけれども強い値下げ圧力がかかるために都度課金は避けざるを得ないという点ではデベロッパに優しくないのが現状と言えるでしょう。

 

 中小のデベロッパを活性化するにはある程度思い切って開発に没頭できるだけの対価を用意することが必要なのではないでしょうか。一例を挙げればmixiアプリが行ったように、アプリを扱うプラットホームがコンペ(例えば学生限定など)を行ったり、または投資を募ったりするなどが考えられます。


 プラットホームとしては確かに広告を打つことは出来るし、ターゲッティングも容易です。しかし、Amazon.comがあそこまで上手くいったのはトップページに極力広告を置かずに、顧客が欲しいものにたどり着けるような工夫を凝らしたからではないでしょうか。細かい告知やバイラルは完全に他のSNSなどのソーシャルメディアに任せ、アフィリエイトなどでそれを奨励するといったモデルを意識的に行うことで、本当に顧客が必要とする情報のみに絞っているような印象を受けます。そのため、App Storeはデベロッパをもう少し支援し、顧客のアプリ探しを手伝ってあげればいいのではないでしょうか。


 また、web3.0云々の議論がありましたが、複数のSNSに互換性を持つなど、ある程度広がり持ったソーシャルアプリがSNSを越えてユーザーを再統合し、新しいコミュニティを作ることがこれから起こりうるのではないでしょうか。(前提としてソーシャルアプリが今現在のカジュアルな状況を脱してMMORPGのような大規模性、ゲーム性を持つことが考えられますが)このアプリ上でアイテムや設定に関するAPIを(ゲームバランスを考慮した上で上限を決め)公開する、あるいはアイテム課金などで新しいプラットホームが生まれるのではないかと考えています。



- Skype


 まず何より思った以上にSkypeのビジネスユースが進んでいたこと、これに驚きました。


 不安定さなどを聞いているうちに「電話のクラウド化」という言葉が頭の中にぼんやり出てきて、たしかにこれはセキュリティや脆弱性で共通するものもあるかなと1人で納得してました。(もちろんP2Pなので相違点はありますが)


 増収を目指すのであれば、ニッチへの課金が考えられますが、この際に重要なのはニッチ層の特定、利用状況、ニーズを特定した上で本当にその層のニーズを満たす課金サービスが提供できるのかを策定する必要があると言えます。


 また、ネット中立性の話は以前からちょくちょく単語を耳にするレベルでしかなかったので、今回のまとまったフレームワークが勉強になりました。「ネットはまだ発展途上だから大目に見て」・「イノベーションさせて」というGoogleなどのInformation Service側と、「ただ乗りするな」・「NGN(次世代ネットワーク)作りたいからお金くれ」というAT&Tの対立構造が以前より明確になったと思います。


※関連リンク

 GoogleVoiceにおける「おまえのかーちゃんデベソ」論議 - Tech Mom from Silicon Valley

 http://www.kddi-ri.jp/pdf/KDDI-RA-200909-03-PRT.pdf



【論文中間発表】


 基本的にはフィードバックの紙と同内容ですが。


- ほっとけいき


 目的のところにあった「質の向上」が気になりました。多様な意見をぶつけてまとめ上げていくのが「質の向上」なのか。それとも一人でも多くの国民がより良い暮らしを享受できるようになる(功利主義的な意味)のが「質の向上」なのか。また、様々な意見に埋もれている(ちょっとそれっぽく言うと)「声無き声」をすくい上げるのが政治の役割なんじゃないか、言い換えると、一般の人々が思っていることとは一見反しながらも、全体最適に導くということが必要なのではないか。となります。

 とすると、本当に意見を増やすことは重要なのか、意見の多様性は問題解決に繋がる場合もあるが、必ずしもそうではないのではないか。「声無き声」を埋もれさせやしないだろうか。埋もれさせないにはいかなる設計が必要か。という自問が求められるように思いました。


※関連リンク

 Against Transparency | The New Republic

 レッシグのコラムAgainst Transparency読んだよ - 殺シ屋鬼司令

 電子経済産業省アイディアボックス (ideaboxFU) on Twitter



- CP


 前回とアプローチが別角度のような気がしてびっくりしました。やや法制度よりの議論になるのでしょうか。ちなみにクレジットカード業界については『Catalyst Code』にちょこっと書いてあったり。

 あと、プレゼン全般に関して、もう少し具体例を添えた説明中心にすると聞き手としてはより一層の理解が深まると感じました。



- ぱぴこ


 2年生の2人がプレゼンを頑張ってくれて心強い一方、色々課題も見えてきました。内容的にはやることは大分イメージ出来る段階に来たので、あとはやるのみ。



【金ゼミのルール】


 決めたからには実行あるのみ。ってのと、あと途中途中で履行できてるか、このルールで良いかという議論は行うべきだと思います。5期を迎えてより良いゼミになるように今から気を引き締めて頑張りましょう。


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