論文チームで読んでいる文献の一つ。セールスフォース社をクラウドの象徴とし、実際日本で利用されている事例が多く挙げられている。正直な感想、日本でもこれほどセールスフォース社のサービスが利用されていることに驚いた。セキュリティと可用性(システムがダウンしにくいこと)の求められる銀行業界の大手企業に採用されたことが、事実上の「保証」とみなされ、シェアが広がっているようだ。さらに、行政においてもセールスフォース社のサービスが利用されはじめており、保守的な行政にとっても、このクラウドの出現は衝撃的なものであることがうかがえる。
本書を要約すると、大きく3つのクラウドを導入するメリットを読みとることが可能だ。それは①コスト削減②スピード③フレキシビリティである。それぞれの細かい説明は割愛するが、クラウドコンピューティング(SaaS、IaaS、PaaS)のエッセンスはこの3点に集約されると言っても良いと思う。
本書におけるクラウドとは、セールスフォース社のサービス(SaaSやPaaS)に焦点が当てられているが、これのみがクラウドというわけではない。さらにクラウドコンピューティングとは特定の技術を指すものではなく、一種のコンセプトや現象だ。非常に漠然としたもので、なんだか胡散臭い気もする。果たして今後、あらゆる組織においてクラウドがどのような位置づけになっていくのか、単なる一時的な通過点なのか、色々と考えていきたいと思う。
2009年10月7日水曜日
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