電子図書館 日本図書館情報学会研究委員会 編
21世紀の図書館と図書館員 日本図書館情報学会研究委員会 編
論文のテーマ設定のために読んだ本。いずれもほぼ同じような内容、主張だったため、まとめて感想を書かせていただきます。
現在図書館を取り巻く状況は変化してきている。インターネット、電子メディア。これらは印刷メディアが中心であった時代の人々にとっての図書館の存在意義を踏襲するものである。なぜならば、電子ブックや検索エンジンの発達により図書館という空間に直接足を運ぶ積極的な理由がなくなったからである。図書館は、知と人々の仲介者である。その「知」の在り方、そして人々が求める「知の受け方」の形態が変化をしているのなら、図書館もその仲介者としての在り方を変化させていくべきなのではないだろうか。なぜならば公共機関として図書館は社会にとってもっとも有益でなければならないからである。これらの本にあるように、現在各図書館は電子図書館化に向けて試行錯誤をしている。知の在り方の変化や、蔵書の限界、保存の限界を認識し、図書館同士のネットワーク強化や、電子ブックの活用も試みようとしている。これらの本が書かれたのが一昔前であるからかもしれないが(もっともこんなに前からそんな試みがあったのかと驚いたが)、だいたい図書館の変化に伴って司書とその仕事の高度化が重要だ、というスタンスをとっている。これはあまり予期していない答えだったので、少々意外だった。なぜならば今電子ペーパーやグーグルブックサーチが開発され、さらに図書館に足を運ばずとも今までの印刷メディアとほぼ同様のものを享受することができるからである。
これらの新しい技術が開発されてからの研究についてはまだ読んだことはないが、これからの図書館は本当に実物としての空間的存在意義や司書の必要性は失われていくのか、また公共機関であり続けるのか、これから調べていきたい。
2009年10月2日金曜日
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