僕の家にはアクオスのテレビがあって、そのリモコンにはボタンがたくさんある。ただでさえこんなにたくさんのボタンがあるのに、リモコンの根元の方のふたを開けるとさらに色や明るさの詳細設定のボタンが大量に出現する。言い方を変えれば、いくつかのボタンは、リモコンのふたによって「隠ぺい」されているのだ。この「隠ぺい」によって、私たちは幾分、心地よさを得ているのかもしれない。
最近、シンプルさを追求する商品は非常に多い。シンプルであるがゆえ、わずらわしさや複雑さから解放され、快適に使うことができるからだと考えられる。本書は、このシンプルな心地よさを感じるための条件を分析し、それらが10個の法則にまとめられている。その法則の一つに、最初に挙げた「隠ぺい」も含まれているのだ。本書を一通り読んでみて、商品のデザインに限らず、このシンプリシティの法則は様々な分野にも共通していると思った。
例えばプレゼンをこの法則に当てはめてみると
●できるだけ複雑なものを「隠ぺい」し、1枚の画像で表現するようなスライド
●考え抜かれた上での余計な情報の「削減」によるシンプルなプレゼン
●「隠ぺい」や「削減」にもかかわらず、価値やエッセンスを十分に「具体化」し伝えることができること
このようなプレゼンは、確かに聞いていて心地が良さそうだ。部屋を片付けるときにも使えそうなこのシンプリシティの法則、すごい使えそうな気がします。
2009年10月2日金曜日
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