2009年10月14日水曜日

書評 クラウドコンピューティングバイブル

クラウドコンピューティングとその周辺について書かれている。
この手の本は既に数冊手にしているので、得られるものはあまり多くなかった。
一つ気になったことを挙げるとすると、日本企業でクラウドが進まない理由として、日本企業の所有志向があると筆者は言う。何でもかんでも所有しなければ気がすまない。だから、資源を部分利用するクラウドは流行らない、といっている。しかし、僕は違うと思う。それは恐らく心理的抵抗と安全性の問題だろう。情報漏えいや紛失が致命的な信用毀損になるビジネスを展開する企業は、それらのデータを預けるのに心理的な抵抗を覚える。もちろん、見られてはまずい情報もたくさん持っている。次に、安全性だが、100%の保障が出来ない以上、1%のリスクを判断基準の中で増幅させ、導入をためらってしまう。そこで、民間の保険や国の補償制度の確立が待たれる。

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