2009年10月16日金曜日

【ホンヨミ!】出社が楽しい経済学2【戸高】

吉本佳生・「NHK出社が楽しい経済学」制作班編『出社が楽しい経済学2』

 出社が楽しい経済学シリーズ第2弾。ちょうど今テレビシリーズも同時展開中です。
 この本を読んでよかったと思えたのが、なんとなくしか理解していなかった単語の一つである「規模の経済性」という単語をようやく理解できたこと。生産規模が大きくなれば大きいほど製品1個あたりの生産費用が安くなる、というのが規模の経済性の説明だがこれだけじゃいまいちよくわからない。
 製品を作る際に、固定費用と変動費用というものがかかる。前者は設備投資費、つまりは機械とか。後者は原材料費とか、製品の生産量によって変わってくる費用、変わってくるのはまとめて仕入れたり大量に仕入れることで値引きがきくから。
 固定費用が10億円で、作った製品が10個しか売れないならば、その製品は1個1億円以上で売らなければ利益が出ない。しかし、製品が1億個売れるならば、1個10円以上で売れば利益は出る。つまり製品1個あたりの固定費用は安くなるのだ。よって固定費用の割合が高くなればなる産業のほど、生産規模を大きくすれば、1個あたりの平均費用は安くなる。
 こういった産業に当てはまるのは液晶テレビなどが有名。液晶テレビが当初発売された時は破格な値段がついていたが、今では性能がよくなっているにもかかわらずどこも値下げがすすんでいる。
 もっと身近な例で言うとDVD付きの本。例えばよく漫画でもOVAとかODAが一緒に抱き合わせで書店に並べられていることがある。これにも規模の経済性が働いているのだ。
 本来、アニメDVDとなると5000円以上の価格がするのが一般的だ。それは流通経路が大型DVD販売店やアニメショップ等に限定されてしまうので、生産規模が縮小されてしまう。
 しかし、DVDと漫画を抱き合わせにすることで、書店でも販売が可能となり、流通経路が大きくなる。よって、平均費用がぐっと下がり、3000円前後の値段が販売可能になるのだ。

 こういったように、身近な世界に経済用語は存在しており、それを理解していくのは楽しい。もっと経済学をなんちゃってでいいから勉強したいと思った。

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