武山政直氏「代替現実ゲームと消費者エンゲージメント」
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参考文献:http://en.wikipedia.org/wiki/Alternate_Reality_Game
http://fumi.vox.com/library/posts/2009/08/
http://kiwofusi.sakura.ne.jp/hashtag/output.cgi?name=cgakkai&start_id=3379775097&limit=15#sample
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映画「A.I」
例)エンドロールの「Jeanine Salla - sentient machine therapist (感情を持った機械のセラピスト)」
→架空の人物だけど、検索するとホームページが存在。
→見つけた人だけ、更なる謎解きに参加。
- ARGにおいて、現実世界からフィクションへの入り口を「ラビットホール」と呼ぶ
映画「バットマン・ビギンズ」から「ダークナイト」の間にミッションの存在。
例)ジョーカーのメイクをして町中を歩く
→バットマンのコアなファンはノってくれる(メディアを通じたviral性)
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ARGの要素
- story
- puzzle
- mission
- community
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the art of the heist (2005) / Audi US, A3
例)ディーラーから盗まれた車を探す
(CM・blog・video・forumなどを利用)
特徴的な機能を売り出す(SDカードリーダーなど)
I am trying to believe (2007) / Nine Inch Nails
例)ライブTシャツに暗号
ライブ会場のトイレに未発表音源が落ちている
カンヌの広告賞取った
Trent Reznor “It is the art form.”
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これからは出版?
1. Cathy’s book (2006)
例)本+失踪した証拠の付録
P&Gのproduct placement
2. The 39 Clues (2008)
例)シリーズ本。(日本版はメディアファクトリーから)
スピルバーグとドリームワークスが映画化
3. The Amanda Project (2009)
例)失踪モノ。黒澤明「羅生門」のように様々な人物の供述をもとにする。
Fourth Story Media社…ARGに特化した出版社
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考古学的story tellingと集合知
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物語世界のRealityと没入感
→cross-referenceによって実感を得る(代替現実感)
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産学連携プロジェクト(ADK・メディアファクトリー・DNP・慶應大)
ユビキタスエンターテイメント事業創造
例)RYOMA : The Secret Story (2009)
http://gamez.itmedia.co.jp/games/articles/0904/09/news079.html
http://keglab.jp/ryoma_arg_phase2.php
http://www19.atwiki.jp/ryomathesecretstory/
コアプレイヤーの行動パターン
・まとめサイト作り
・トピック作り
・ライブ感がある時にアクセス集中
不満専用トピックを設けても良かったかも
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Social Marketing
例)GHOSTS OF A CHANCE (2008) / スミソニアン博物館
キュレーター役で謎解き
例)World Without Oil (2007)
石油が枯渇した未来の予測をする
例)Coral Cross (2009?) / ハワイ厚生省
新型インフルエンザを予測するもの
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課題
メディア横断的なクリエイターの必要性
新たなビジネスモデル・プロダクションチーム・権利処理が必要に
→チームは制作委員会方式?(予期せぬ場合の意思決定権は誰が?)
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質疑応答
- フィクションという信号を出さない方が良い?
→最近はフィクションかどうかは関係なくなってきている
アメリカは日本に比べ、法律スレスレのことに敷居が低い(ARGの認知度が高い)
- 出版社の方がやりやすい?
→ストーリーを既に持ってるが、多くは恊働的に
- ゲーム会社がARGを制作する?(可能性は低い)
→現在は代理店が中心。(ゲームメーカーに外注の場合もあり)ただし、ゲームメーカーから独立して作る人も。
- 実際にARGをやってみた苦労は?
→スタート直後が大変(それまでにイベントのタイムラインは組んでいるので)
意思決定のスピードを上げなければならない、休めないこと
- 公開期限は?
→従来のものは大体期限付き(通常2~3か月、運営側もこのくらいの方が楽)
他にはフェーズで区切るなどの工夫
持続、リピート可能なARGは今後の課題
(オープンエンドなものはチャリティーなど)
- 参加者の分布は?
→ネット好きの人(技術専ばかりではない)
- シリアスARGに参加させる社会的インセンティブを高めるには?
→コンテストなどを開く?(ウェザーニュースのゲリラ雷雨のように)
- ARGのイベント発生の適切なタイミングは?
1日にひとつくらいはタスクを置く
プレイヤーを迷わせない(小さなタスクと大目標の提示)
間延びさせない、運営側が明示的に出ないでヒントを出す
- 荒らしは?
基本的にプレイヤーによる自浄作用が働く
むしろ献身的なプレイヤーに不満感を与えないことが大事
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