2009年9月7日月曜日

【夏休み書評】プロデューサーの仕事【村山】

村山です。ブログアップが大幅に遅れてしまい誠に申し訳ありません。

プロデューサーの仕事(役割)には二種類ある。一つ目は、グローバル化の中で起こる変化の兆しを捉えて、先手先手と適切で迅速な行動をとること。そして、もう一つが、コラボレーションしたプロジェクトチームを同じ目標に向かって導くことである。

もちろん、前者は日々進化していくグローバル社会の中で適格かつ素早く、変化に対応するという意味で重要になってくる。しかし、このように変化に迅速に対応するには、それだけ自分の周りの環境や情報の変化に常に意識を置いて、気を配るということが求められてくる。周囲の変化に対して常に敏感になることは骨の折れる作業だが、それが出来れば、他者よりも早く変化を察知し、物事を優位に進められる可能性が増してくるのである。

このように前者を意識することは非常に大事なことであるが、個人的には、後者の方がプロデューサーにとってより重要な要素になるのではないかと思う。それは、プロデューサーに最も求められる要素が「それぞれ異なる考えを持ったメンバーをまとめて、まるで一人の人間であるかのように統制すること」ではないかと、私が考えるからである。冒頭に記述したコラボレーションも、多数の異なる専門領域を持つ専門家たちの集まりという前提に立っている。つまり、筆者も私と同様に、そのような異なる才能を持った人間集団を上手くまとめあげ、共通の目標に向かって「知の集積」を施すことを良しとしているのである。しかし、共通の目標に向かってメンバーを統制することを、そのまま個性を潰すこと、というように誤解して欲しくはない。チーム内で行われる議論での個々人の自由な発想、大いに大歓迎である。ただ、そこで出された自由な発想を単に発散させたままにするのではなく、チームの皆で共有された共通の目的にまで導くことが重要であり、その任務を果たすのがプロデューサーなのである。その意味で、プロデューサーとは、リーダーのことであり、意識次第では誰でもなれる存在だと思う。そのため、誰かに任せるという発想ではなく、常に自分がリーダーにという意識が重要になってくるのではないだろうか。

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