2009年8月1日土曜日

【ホンヨミ!】結果を出して定時に帰る時間術【斉藤】

 結果を出して定時に帰る時間術 小室淑恵

 先日、「読書朝食会」という社会人の方々が定期的に集まってこれはと思うビジネス書を中心としたさまざまな本を紹介しあう、という集まりに特別参加させていただいた。その際に、ゲストとして講演をしてくださった、株式会社ワークライフバランスを2006年に設立した小室淑恵の本をいただいたので読んでみた。

まず、本の内容とは関係ないがこのような会に参加し、普段話す機会の少ない社会人の方々とお話することができ、もちろんたくさんの知らない本に出会えたことも収穫だったが、いろいろな職業や学生時代、留学経験などのお話も聞くことができ、非常に良い経験になった。この金ゼミの書評活動のことを話したところ、さっそく見てフィードバックをくださった方もいらっしゃった。

本書の内容は、題名の通り、仕事において結果(成果)を出しながらも、残業などせずに定時に帰宅する方法を説いたものだ。少し前の日本社会では、働けば働いた分だけ成果が出て、残業も良い行為だとされていた。しかし最近は残業をしたからといって必ず成果に反映するわけもなく、過労死などの職業病が問題となり、管理職は社員をいち早く帰宅させようという試みをしている企業もある。しかしそれでもまだ日本の会社にはなんとなく、残業をした方が「頑張っている」と評価されるという観念がはびこっている。
ワークライフバランスとは、仕事と私生活を切り離すのではなく、両方が相互にプラスの影響を与えあう循環をつくっていく、という考え方である。残業はこのプラスのサイクルを崩すものであり、効率が悪く、効率が悪いためするべきではない、と筆者は考えている。また、仕事があるからと言って自分の時間(趣味や休養)や家事を犠牲にすることなく両立させてこそ、プラスのサイクルができる。

本書は主に企業で働く社会人に向けて書かれているが、学生である私にとっても参考にできる考え方がたくさん書かれていた。まず、睡眠の大切さ。これは高校生の頃から自分で考えていたことだったのでそれが肯定された気がして安心した。時間は限られていた方が集中できるし、より効率的なやり方を常に考えていることができる。このように限られている時間は良い緊張状態を作り出す。ではどのように時間を限るのか。睡眠時間を多くとるために何時までに終わらせる、と自分で決めてみてはどうだろうか。課題を終わらせるために睡眠時間を削ることは、その課題を終わらせることにとっては効率がいいが、次の日の全てに眠さからくる圧倒的な非効率をもたらす。物事を悲観的に考えてしまったり、授業中寝てしまったり、生活を楽しむ余裕さえもなくなるのだ。そしてマイナスのサイクルに陥っていく。春学期に自分はこのマイナスのサイクルを作り出していた感じが否めない。夜考えればいいだろう、朝まで時間があるのだから、という安心が結局は自分の思考能力を停止させだらだらとしてしまう結果、良いアイディアも浮かばず体調まで崩してしまっていた。どうせ同じ量をこなすのであれば、自分で期限を設けてそれまでに全力で取り組む。そうすることで明日への活力である睡眠も確保することができる。
そして、勉強意外の活動をおろそかにしないこと。私は上記のような習慣がついてしまっていたため、春学期は事あるごとに友達との約束やサークル活動を断ってきた。しかし、こうした活動を通してこそ、人と触れ合う機会を得られ、自分のストックも増やすことができる。断るのではなく、積極的に取り入れることで、自分のやるべきことに期限をつけることができるメリハリのある生活を手に入れることもできるのだ。

共感したものの、なかなか実際に実行することはなかなか難しい。夏休み、秋学期は自分なりの「スタディライフバランス」を考えていきたい。

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