2009年8月1日土曜日

【ホンヨミ!】マンガ論争勃発2【戸高】

永山薫、昼間たかし著『マンガ論争勃発2』

 先に断っときますと、この本は日本橋ヨヲコ先生ぱねえ!とか、アシスタントなしで週刊連載持ってる桜井のりお先生ぱねえ!とか、マンガのストーリーについてどうのこうの述べている本ではなくて、マンガが抱えるコンテンツ規制や児ポ法問題、著作権問題やデータベース化についてなどが述べられている本です。きっしーから借りました、今度返します。
 金先生も一部書いていらっしゃいます。

 先日の解散で審議中の法案もいったん審議中断となりましたがその中の1つに児ポ法改正があります。この児ポ法改正に関するキャンペーンを中心的に行っている日本ユニセフの広報室長へのインタビューも掲載されているが、当事者である日本ユニセフが問題の重要性を正確に認識していなかったり、「片手間でやっている」といった発言の中にあるように、完全に尽力をしていないことがわかる。そもそもデータもアネクドルデータ(なんとなくそう思うよね的な)しかほぼ集まっていないようだ。
 規制推進派が十分な当事者意識を持たずに問題を進めている感じを受けた中、消費者や、業界団体も当事者意識を持てていない感じがした。業界団体同士も足並みが取れていないし、消費者も大丈夫じゃないかといった認識しか持てていないようだ。
 ケータイ電話規制の時にも感じたが、日本は同じ業界にいても提携し、問題に立ち向かうといった意識がまだ少し弱い気がする。MIAUが自主的に意見書を提出したり、コンテンツ学会が立ちあげられ、業界を越えた提携がなされてきた感があるが、もっともっと消費者も意識をもって問題に立ち向かうべきだ。

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