2009年8月12日水曜日

韓国合宿について

みなさま1週間の合宿本当にお疲れ様でした。

正直なことを言うと、私は当初、予定されていた企業訪問や大学訪問がいくつか無くなってしまったことに対して、とても焦りを感じていました。それは、自分がサークルの夏合宿を諦めてこの金ゼミの合宿に参加したという、極めて私的で金ゼミには全く関係ない事情から、今回の合宿をとにかく「成長できるもの、行く価値のあるもの」にしたがっていたという理由があります。そして、私はその「成長」は「企業訪問」だとか「大学生との交流」だとかの公的なものによって得られるものだと信じ疑いませんでした。
しかし、合宿が終わってみると、私の考え方に強く影響を与えていたのは、企業訪問や交流はもちろんですが、1週間外国の地で、考え行動し集団生活をしたという日常の小さな出来事の積み重なりによるものでした。
私はこの合宿の本当に様々な場面で、自分の小ささというものに気付かされました。家族以外の人間と1週間もの間始終行動を共にするということはそうあることではありません。しかも1日の行動はそれぞれの選択に任されていましたから、1週間の間にゼミメンバーそれぞれの人間性というものがずっとよく見えてきました。私は金ゼミのみなさんは本当に凄い人たちだと思います。それぞれが能力を持ち、深くて強い考え方を持っています。そんな人たちの中で私は尊敬の念を感じたり、時に自分の無力さに打ちのめされたり、逆に温かく励ましてもらったり、そんな1週間を過ごせたことが、私にとってとても貴重な経験になりました。特に6日目の班に分かれてのおしゃべりはずっと楽しかったです。
毎日の予定を、可能な限り自分たちで話し合って決めました。街角で偶然声をかけた韓国人大学生といっしょに昼ごはんを食べて親しい会話をし、「一期一会」を実感しました。日韓交流パーティーで、漫画家になるために単身日本で貧乏な留学生活をし、自分の頭で行動し生きている人に出会いました。この合宿生活で私が感じたことは、「自分から行動しなければ何事も動かない。そして、それは必ずしも一人で成し遂げられない。」ということです。自分が行動する大切さと、集団で協力することの大切さ、その両方を学ぶことができ、とてもいい経験になりました。人生において自分の考え方がずどんと揺さぶられるような体験をすること、それもまた「成長」ではないでしょうか。その意味で、私はこの合宿中確かに成長したのだと思います。

金先生や3、4期生からフィードバックをもらえたこともよかったです。当事者意識の欠如というのは耳の痛い言葉でした。人数が多いだけに権利意識が分散されてしまっているのは、私たち4期の悪いところです。これからは、自分のことと同様に「ゼミ」のことを考える軸を積極的に持っていくべきだと思いました。優等生とは、もう言われたくない言葉です。

さて、一週間過ごした韓国は、とても魅力的な土地でした。第一に、企業訪問で知りましたが、時に韓国の最新の技術力は技術大国とも言われる日本をも凌駕しています。qooktvは、アクトビラプレゼンの際私たちが思い描いていた未来のtvの形を日本よりも再現していました。デジタルサイネージの発達も目を見張るものがあります。そういえば、絵を描けるメールを提供している携帯もサムスン製でした。詳しい理由はわからないのですが、いい意味で日本よりもエゴイスティックな姿勢(まずやってしまおうという姿勢)が技術の発展と関連しているのではないでしょうか。
また、みなさんが書いていますが韓国の学生はとてもよく勉強しています。厳しい就職事情が影響しているとはいえ、純粋にそれは日本人にとって脅威です。大学のまわりで道を尋ねると流暢な英語(時には日本語)で教えてくれる学生ばかりで、その勉強量を感じました。それだけでなく、彼らは外国人の私たちに時にとてもフレンドリーで、時間を惜しまず笑顔で目的地まで連れていってくれることもあり、そのキャラクターは好意的に感じられました。
合宿中印象的だった言葉があります。日韓交流パーティーで出会った一人の韓国人の男の人(前述の漫画家志望の人)の言葉です。『韓国には、「袖が触れ合ったら友達」というような言葉がある。日本人は違う。会ってしばらくの間楽しく話したと思っても、向こうはこっちを深い友人関係だとは思ってくれない。僕は一度こうやって一度話した人を忘れないが、君たちはいつかどこかで僕にあっても忘れている。』日本人は愛想がよく礼儀正しい人間ですが、それは相手を立ち入らせないクッションでもあります。日本人という立場をドキリと再確認させられました。
韓国には差が大きい。とてもおしゃれできれいな所もあれば、一歩奥に入れば都市部にもまだ粗野な部分が広がっている。どこかアンバランスさを抱えた国、それが韓国なのではないでしょうか。日本と同じようで違う、そんな韓国が、私は今回の合宿でなんだか好きになりました。

とても実りの多い1週間でした。合宿係のジョニーさんを始め、金先生、ゼミ生、お世話になったすべての人に感謝したいです。

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