2009年8月16日日曜日

【書評】イノベーションを生み出す力【栫井】

夏休みのブログアップ、遅れてしまってすみません。
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イノベーションを生み出す力 竹内弘高・楠木建

個人知から組織知、そして再び個人知へ循環し、フィードバックによってお互いを高めあうという構図が印象的だった。心の中でなんとなく思っていたことを、言葉に表して組織の中に持ち込み議論して、再び自分の中に入れていく。一見単純で当たり前のことのようだが、この変換が何事においても重要になってくることなのだ。この構図は、組織の体制をブラッシュアップしていく際にも重要になる。今回のゼミ合宿中にも今まで心にためていたことを外に出したことで、お互いに大きなフィードバックが得られたと思う。
本書では、イノベーションの材料はオープンソースという考え方によって得られやすくなるとしている。個人の外にある情報のプール、本書でいうところの「コモンズ」の意味を広げていけば、イノベーションのソースの見つけ方は無限に広がる。身近なところで言えば、より人の話を聞くことだ。相手が思っていることを聞き出せれば、今までの自分自身の考えを改め、違う次元にシフトすることができる。今の次元がずっと役に立つとは限らない。ここで言う脱コモディティ化のように、違う次元の考え方が必要になるとき、自分なりの「コモンズ」を持っていることは大きな手助けになるだろう。

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