2009年7月31日金曜日

【ホンヨミ!】著作権とは何か【金光】

『著作権とは何か』―文化と創造のゆくえ 福井健索

テスト直後のこの時期に、この本に出会えて本当によかったと思う。
私にとって一年で本当に貴重な、法律をみっちり勉強して、頭の中が条文と法律用語だらけになるテスト前の数週間。
法律は時に抽象的で、そしてなぜかすべてとても難解に書かれている。理解したらなんてことない内容なのに、とても回りくどかったりする。
この本はまず、すごくわかりやすかった。期末テストで、法律の難しさに直面した後だったからなおさらだと思う。内容は題名通り、著作権のこと。
一番印象的だったのは、「著作権というシステムそのものが、全世界規模の壮大な実験」という筆者の考え。著作権という考え方自体を考え直すくらいの柔軟な姿勢で取り組まないと、いままでの作品そしてこれから作品を生み出す環境を創ることを最大限サポートできないのか、と思った。一企業、一アーティストはなかなかこのような広い視点での捉え方はできないと思う。自分の作品が法にひっかからないか、そしてヒットしたらいつまで保護されて利益はどう入るのか、というところに目がいきがち。これからのクリエイティブを生み出す土壌を作るのは、アーティスト側ではなく、筆者のような立場の人間なのかと気付き、とても興味を持った。
日本で著作権法は毎年改正されている、と先日もゼミで学んだ。さらにこれからネットでのデータ通信が盛んになるにつれて著作権のトラブルは増えていくと予想される。
幸運にも8月24日に先生の企画で、筆者の講演を拝見できることになった。
普段どのような業務を行っているのか、そしてこれからの日本の著作権のありかたなど、実際に聞くことができるのがとても楽しみだ。
合宿から帰ったら、もう一度勉強しなおさないといけないな、と思う。

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