2009年7月10日金曜日

【ホンヨミ!】テレビ進化論【竹内】

テレビに関する入門的な知識が得られる本だと感じた。
図などが多様に用いられていてわかりやすい。

今後のテレビの可能性を議論する際、オンデマンド視聴がよく挙げられるが、どうだろうか。
オンデマンドによる視聴は本質的にインターネットによるコンテンツ視聴と変わらない。いづれもpull型、情報を消費者が取りにいくタイプのメディアだからだ。これではテレビの強みを活かしているとは言えないだろう。テレビの強みは、有名なタレントを比較的安価で使えること、有利な放送コスト、同時性の3つにあるように思える。この強みを活かしたコンテンツをテレビが提案し、差別化できればテレビには未来があるのではないか。

例えば、タレントを多用したコンテンツはテレビや映画などマスを相手にしたメディアでなければ制作しづらい。タレント事務所の方から見てもインターネットでは、報酬の単価も小さく、利益のメインになることは考えづらいのではないか。ここに差別化の鍵があるように思える。テレビにある程度のインタラクションやカスタマイズを求めるのはわかるが、それではテレビの価値が相対的に低くなりネットに近づいていくだけだ。もっとテレビの価値を活かしたコンテンツ制作が求められていると私は考える。

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