2009年7月10日金曜日

【ホンヨミ!】ヒトデはクモよりなぜ強い【戸高】

オリ・ブラフマン/ロッド・A・ベックストローム著、糸井恵訳『ヒトデはクモよりなぜ強い』

 この本の副題は、「21世紀はリーダーなき組織が勝つ」というもんでした。確かに、金ゼミも僕がいなくともやっていける面は大いにあると思います。個々の能力が高いから。
 といっても、リーダーが必ずしも必要ないといった主張をしているのではこの本でもそんなことはなく、最低限の意思決定や、事務的手続きをすべきリーダー、またすべてをトップダウンで行うのではなく、フラットな組織を形成し、リーダー自身は行動で示しをつけ、その行動規範についてきてもらえるようにすべきです。
 そして、ヒトデは手足にそれぞれ意思決定をする機能があり、核、つまりブレインは存在しないと書かれているが、確かにそういった分権化が過度に進んでしまった組織は確かに柔軟性があり、行動決定がトップダウンの中央集権型よりも速やかに行うことができる。しかし、逆に無秩序になりやすいといった欠点もある。
 そのために分権化と中央集権をうまく組み合わせた、ハイブリッドな組織こそがこれからは必要になってくるのではないのか。つまり、トップが個人の明確なビジョンを定め、そのビジョンを決める際も、組織内の声を反映させ、そしてその個人のビジョンと、組織全体のビジョンを一致させた秩序ある体制の上で、各組織ごとに柔軟的に動かせる。

 まぁそんなことはこの本以外の組織論を述べた本でもよく書かれている話ですが、自分自身はそうだなぁと関心しますね。

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