パラダイムの魔力 ジョエル・バーカー
以前、元ボスコン日本支社代表の内田和成さんの講演に行った時、本書をごり押ししていたので、今回購入し読んでみた。あのクーンのパラダイムの概念を、ビジネス面で考えているのが本書。パラダイムとは「疑う余地のない暗黙の了解」のようなもの。しかし、パラダイムはいずれ変わる。「パラダイムシフト」と言われるのはこのことだ。ビジネスで成功するには、いかにこのパラダイムシフトを早くつかむかがカギとなる。
本書を読んで特に感じたことは
①パラダイムのはかなさ
②未来を意識することの重要性
の二つ。
まずは一つ目。例えば、就活のパラダイム。いわゆる人気企業というのも、ひとつのパラダイムだと思う。しかし、30年前と現在とでは人気企業も異なれば、発達している産業も異なる。現在人気の業界が、果たして10年後も同じ規模や人気であるとは限らないのだ。これはなんとも儚い。
そして未来への意識。本書によると、現在のパラダイムが一番栄えている時に、次のパラダイムの芽はすでに出ているということだ。常に最新の情報を手に入れ、パラダイムにとらわれないアウトサイダーの動きを注意深く見守ることこそ、未来を意識した一番シンプルかつ確実性の高い行動がとれるのだと感じた。最前線になる必要はない。現在のパラダイムの恩恵に与りつつも、次が必ず来るということを忘れない。パラダイムへの固執という傲慢を捨てることが、未来へのカギとなる。
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