2009年7月29日水曜日

【ホンヨミ!】下流社会【金光】

『下流社会』 三浦展

友人に勧められた本。でも、どうも納得できずに終わってしまった。
見ると出版が2005年だったので、このような社会の流れをつかむ本としては少し古いのかもしれない。はるか昔のことを、――あの時はみんな上向きで成長しようとがんばっていた――とかいうのではなく「現在」の日本を上中下で分けていることへの抵抗からぬけだせなかったのかもしれない。現在の話だから、どうしても自分を投影させて考えてしまって、客観的にとらえられなかったと思う。

「運も実力のうち」とよく思う。語弊はあると思うが、運を手繰り寄せるのもその人の実力だと思うことが多い。それはある程度の満たされた環境にいるからかもしれない。
この本を読んで、普段自分が考えていることとリンクさせて思ったのは、自分が発揮できることを100%出さないとだめだなということ。それこそ自分の今いる環境があるなら、それをフルに活用すればいいし、するべきだと思った。
本の中にはいろいろな具体例が挙げられていた。類似点でグループわけされているたびに、そこをひとくくりにしなくてもみんなそれぞれ事情が違うのに、などの反感をいだいてしまった。
でも所詮自分が知っている世界もせまいと思う。
だから偉そうなことは言えないけれど、でも、ここに描かれているのがどんな時代の流れであっても、自分は自立して生きていきたいし、働きたいと思った。
自分が上流にいるのか中流か、下流かというランク付けや分類じゃなくて、自分がやっていることが社会にどれだけ貢献できるか、自分だからできる能力、存在価値を生かして社会に働きかけていけるかということが大事だと思う。

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