2009年6月30日火曜日

【ホンヨミ!】「すごい会議-短期間で会社が劇的に変わる!」【大賀】

大橋禅太郎著「すごい会議-短期間で会社が劇的に変わる!」(2005年、大和書房)
2009年6月29日読了

***

本書を手に取りまず驚いたのは著者の経歴だ。とにかく「型にはまらない」生き方をしていると思う。悪く言えば落ち着きのない変人といったところか。大橋氏のような人生は欧米においてはありふれたものなのだろうか?詳しくはわからないが、どちらにしろ、「しっかりと義務教育を受けて良い大学に行って良い会社に入ってそこで働き続ける(女性であれば、きりのいいところで辞めて結婚する)」という日本社会のステレオタイプ的考えがいかに古くさいものか、ということを知らしめる。この考えに基づいて、大橋氏のことを「とんでもない変人だ」と思ってしまう私自身、やはり日本人的だなあとも思い何だかやるせない気分になった。
本書は「すごい会議」と題されている。物語中盤に出てくる「9時間の会議」がいわゆる「すごい会議」にあたるのだろう。だがその中身は、たとえば会議中は集中して聞くこと、発表内容を紙に書いてから発表すること・・など、言ってしまえば「当たり前」の事柄ばかりだ。現に、金ゼミでは毎週行っている。それを「すごい」と賞賛することが果たして正しいのかどうか。それを賞賛するほどに日本企業の会議というものが酷い状況だということか。不安になってしまった。
 ただこの本は良書であると思う。巻末に「チェックシート」が付いているのも面白い。今の自分の状況(金ゼミであれ、他の場であれ)に満足せずに、常に見直していようと思った。

0 件のコメント:

コメントを投稿