稲盛和夫著『生き方』
なんというか、もうこの稲盛さんは宗教とか開いたらいいと思う、本著の中にも出てたけど仏門に入ってるみたいだし。
人生哲学というか、徳やら利他やら精進やら宇宙を感じるやら、高校時代の倫理の教科書に出てきそうな内容ばっかりで、読んでいて頭がおかしくなりそうだった。
別に僕は稲盛さんの生き方を否定するつもりはない。ただ、率直にこの考え方をすべてそのまま自分が実行しようとは思わなかった。
もちろん、周りの人への感謝や、世のため、人のためといった考えは自分の心の中には置いている。しかし、稲盛さんの論調では、本当に「世のため人のため」が第一の優先順位が置かれているように思え、そこには同意できない。
そもそも、自分を突き動かす原動力というのは、最終的には自分のためだろう。自分のためにならなければ努力目標を立て、初志貫徹しようとするモチベーションも続かないだろう。世のため人のためといった考えは成功者が、金の使い道も特になくなり、じゃあ慈善事業にでも使うかといったようなところからしか出てこないと、どうも歪んだ考え方だけどもしてしまう。
そりゃあマザー・テレサやガンジーだとか、生粋の世のため人のため思想の人もいるだろうが、そんなことをしていれば、現代社会じゃ蹴落とされていくだけではなかろうか。
もちろん、先ほども書いたが、身近な人への感謝はしてもしきれないほどしていますし、その恩を返したいとは思っている。そして、資源の枯渇や、環境問題が叫ばれているこの時代だからこそ、環境との共存を考えながら持続可能な発展を目指すべきことも把握している。ただ、稲盛さんの思想には全面的には賛成ができなかったということだ。
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