『戦略プロフェッショナル』三枝匡
これも父に勧められた本の一つ。本は小説風(テレビの解説ドラマ風)に進みながら、ところどころ戦略の解説が挿入されながら展開していく。飛ばし読みは難しい。
戦略理論というのでどんなに攻めなんだろうと思っていたら、本当に攻める内容だった。
私は今まで、中小企業の立て直しや商品の営業にはあまり興味がなかった。でもこの本を読んで、食わず嫌いだったなと思った。
筆者自身が書いているように、この本はシンデレラモデルのようにうまくいきすぎている。それに、この本の主人公のモデルが誰かということを聞くと、興奮がさめないわけではない。でも知らない世界に興味を与えてくれたし、今の自分にもあてはめられそうなところも多かった。
まず目標をきめること。まだ具体的なスタートをきる以前でも、まるで不可能に思えるような高い目標設定でも設定することで士気を高め、目標を目標で終わらせず実現させるためのモチベーションにする。これはチームのやる気をそぐようなレベルではだめで、ある程度のデータに基づいての目標設定。リーダーとして判断力が問われるんだなと思った。
そして上記のような場合も問題となる、経営者のカンについて。これはほとんどが後天的だと書かれていた。どんな後発的要因がカンを磨くのか?→それは、失敗。ただしその本人に限ってのみ失敗というような疑似失敗。私はイチローが思い浮かんだ、彼はあくまでも自分の価値観に基づいて自分を評価する。マスコミではない。いかに自分が自分を客観視しつつ、向上心を持っているか?で同じ経験でも疑似失敗と捉えて肥やしにできるか変わるのだと思う。
そして、MBAなどではこの先伸びしろのある企業かを判断する際にその組織のリーダーの質を見るらしい。そこまでリーダーが大切だとは思わなかった。どうやら、よいリーダーはよい組織を創る!!ようだ。なぜなら、組織内部の意見に耳を傾けながら客観視し、悪い点に早く自覚を持って危険因子を早くつぶしたり、逆に得意分野は伸ばせるから。
なるほど、と思った。
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