2009年6月19日金曜日

【読書】天才の読み方【村山】

かなり読みやすく、読むスピードが遅い自分でもかなり早く読むことが出来ました。印象に残った部分は二か所。まずは、天才とはどういう人物なのかを紹介している部分。我々は、天才とは何の努力もせずに、元から自分には無い優れた能力を持っている人物だと思いがちである。かく言う自分もこのように考えていた時期があった。しかし、本書では本当の天才とは、「量をこなせる人物」であるとしている。現在の自分は、この意見には大いに同感である。自分もこれまでより読書量を増やしたことで、限られた期間内で膨大な情報を処理することの難しさを痛感したと共に、読書量を増やして初めて、今まで出会った人の中で頭が良い(発言が論理的であったり、日常生活での時間の使い方が上手だったり)と思った人物はみんな他者とは比較にならないほど本を読んでいたということに気付かされたからである。ただ、量をこなすには、それを実行するための量の蓄積期間(例えば今までよりも読書量を増やすとか)が必要になるため、他者よりも果てしない努力が要求される。
別の印象に残った箇所は、このことと関係があるのだが、「あることに徹底的に集中する期間を作る」という部分。読書をするなら、月に何冊とか目標を決めるのではなく、とにかく出来る限り読み続けるということ(私たち学生は授業の課題もあるので、週に三冊と設定するのは致し方ないと思うが)。このように、一つのことに徹底的に集中する期間を作ることで(因みにこの期間は月単位ではなく、年単位などの長い期間を意味している)、他者との差を広げろ、ということである。そして、この量の積み重ねがあってこそ、初めてある時に質的な変化を引き起こすとこが出来るとしている。この量から質への変化を「量質変化」と言うのだが、この内容はその通りだと思う。自分の発言や思考力は日常生活や勉強(この場合は読書)から成長するものである。そして、この成長のための有効な手段として他者よりもより多くの読書量を誇る人物はそれだけ知識の蓄積期間が膨大になるので、同じ時間でこなせる仕事の量も自然と増やすことが出来るし、その質も高めることが出来るのである。メディアコム合宿の時や、日頃のゼミ内で金先生が「とにかく他者より圧倒的に本を読め。特にこの学生という限られた期間内に。」と繰り返しおっしゃっている意味が分かりました。

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