フューチャリスト宣言 (ちくま新書) (新書)
梅田 望夫 (著), 茂木 健一郎 (著)
日本の、特に社会システムの未来について、ネットという切り口から見た本。特にエスタブリッシュメント批判が多くある。
常々思っていたことだが、日本語にとって、自分を名乗ることは非常に難しい。自分の名前の前に、自分の所属を言わなければ、文法的に(語感的に?) 不自然に感じるからだ。自分よりも、所属が重視されなくてはいけないのは遺憾だ。また、私がエスタブリッシュメントと結びついて考えるのは、権威主義だ。日本は特に権威主義的な傾向があることは間違いないだろう。私はメディアに、この傾向を変えていく可能性を考える。ただし、既存メディアはエスタブリッシュメント的一面があると思うので、web2.0的なメディア全てを指して、可能性があるだろうと思う。
しかし、本書に書かれたエスタブリッシュメント批判のうち、日本の受験について批判的な記述があったが、この制度について、私は認めるべき部分はあると思う。受験勉強を頑張ることは、ある程度、効率性や集中力など、社会に出てからの仕事処理能力を測る指標となりえるだろうし、知識の絶対量を増やすことは、たとえそれが強制的だろうが、悪いことではないはずだ。むしろ、アウトプットばかり重要視することはいただけない。インプットの量が多ければ多いほど、アウトプットできるモノの質も向上するだろうからだ。その点で、私は教育制度としては、日本型を推す。ただ、ギャップイヤーについては、日本でも受け入れられる風土を創っていく必要があるだろう。
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