2009年6月19日金曜日

【ホンヨミ!】ルイ・ヴィトンの法則【池亀】

ルイ・ヴィトンの法則/ 長沢伸也

どうしてブランド品はこんなに高いのか、それはずっと私の疑問であった。さらに不思議だったのは、それだけ高い価格にもかかわらず、それでもブランド品を買い求めてしまう消費者がいるということだ。と、さも客観的な言い方をしているが、くやしいかな、そう言い自分もブランド品に多少なりとも魅力的を感じてしまう消費者の一人である。今回本書を読んでみて、その疑問が少し解消された。

ブランド品の魅力とはなんだろうか。まずいちばんに考えられるのは、デザインと品質の良さがであろう。デザインには個人によって好き好きあるが、品質は確かにすばらしい。ヴィトンではないが私も長いことブランドの財布とやらを使っているが、確かに実に丈夫である。また定番のデザインであれば、ファッションのようにシーズンの度に流行に左右されるといことはないので、安心して長く使っていられる。

次に魅力なのは価格であろう。逆説的な感じもするが、この高価格が商品に付加価値を与えているのは確実だろう。もちろん、法外な価格を提示したとろで顧客はそれを受け入れはしないから、品質や機能性などのハード価値と、デザインや流行性などのソフト価値を踏まえた上での価格である。しかし、普通に考えれば、その理由だけでは高額すぎる。にもかかわらず、多くの人々が買い求めるのは、デザイナーズブランドによる価格設定によって戦略的に付与された、ブランドに対する高級で洗練されたイメージであろう。

ブランド品はいい物とするすりこみがかなり効いているようで、今はまだブランドの魅力について十分な理由づけができない。もう少し考えてみよう。

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