2009年6月19日金曜日

【読書】新聞社―破綻したビジネスモデル【小山】

新聞社―破綻したビジネスモデル (新潮新書) (新書)
河内 孝 (著)



新聞社の現在のビジネスモデルを紹介している本。
実際に、販売に対するコストなど、唖然とする内容が多々あった。
とりわけ、販売店のモデルについてだ。不透明な部分が多く、私達はおろか、本社の方でも見えていない箇所があるという。これには驚く。かなり大雑把に言ってしまえば、小売店の実績も分からない卸売りのようなものだろうか。ビジネスセンスにかけているといってしまえば一言だが、これはそんなに簡単に割り切れる問題でもないだろう。
特に今後はインターネットとの共存が叫ばれている(当然で、わざわざ書く必要もないだろうが)。この点も部数至上主義の終焉を決定付ける外的要因である。
このように嘆いていても仕方がないことは確かで、それではどうするか、ということだが、やはり私は研究というものがこれまで以上に必要だと思う。そのために新聞社のビジネスにおける透明度の確保。これは絶対必要だろう。透明度の確保によって、新聞社ビジネスモデルというものを、他社、日本国内だけでなく、世界の新聞社を研究しなければならない。
Twitterを使っている身として感じるのは、ITの世界に親和性を持とうとしているアメリカ言論の努力だ。日本の新聞も、もっとリスクを恐れずに挑戦してみることが必要なのだろう。

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