2009年6月18日木曜日

【ホンヨミ!】座右の諭吉【金光】

『座右の諭吉 才能より決断』斎藤孝

Amazonで調べていたら、座右のニーチェとか座右のゲーテとかいろいろシリーズがあるみたい。この本では、斎藤さんが自分と似ているゆえ”諭吉”を取り上げているのでふとした瞬間に、斎藤さんの自慢話?!と思ってしまった。
慶應で学ぶからには、創始者のことを知っておくのは良いと思う。
彼がすごくささばした人柄であったこと、そしてきっと今の日本に生きていたとしてもとても有能な人物だろうと思った。まず何よりも健康第一。勉強も良いが、青白い体では何にもならない、日に焼けて風邪もひかないような丈夫な体が大切という考え方にはとても共感した。また、彼が日常の雑務を自らまめに行っていたことは驚きだった。

彼は自分の信念が定まっていた人なんだろうと思った。それを支えたのが、幼いころからの日常の雑事で培った精神力だったり、健康で丈夫な体だと思う。そして周囲の人との距離の取り方。私には少しさみしく思えてしまったが、深入りせず、来るものは拒まず去るものは追わず、を地でいく生き方のように見えた。情というものをあまり気にしないから、見切りをつけたものはばっさり諦めたり、スピード決断ができたのだと思う。
自分を振り返ると耳が痛くなる話ばかりだった。夜具で寝ることを忘れるほど勉強していないし、彼が辞書もなく学んだ英語は、何年やってもものになっていない。人との距離のとりかたは、そんなに割り切れたものではない。孤独に耐えられるほどの強さもない。
でも、それは福沢の生き方であって、それをそっくり真似しようとは思わない。
なんだか、内容の薄い書評になってしまったけれど、この本は私には、自己啓発でも理論理解でもなく、福沢豆知識を得る本だった。

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