2009年6月24日水曜日

フランスに学ぶ国家ブランド

フランスに学ぶ国家ブランド/平林博


国家をブランドという観点から比較しているのが面白かった。
フランスと聞くと少し高貴な、アーティスティックなイメージを持つ。実際に、フランスは世界で一番美しい言語と呼ばれたり、町の景観保護に力を入れていたりブランドを保つ取り組みを多く行っている。大統領の強いリーダーシップや国民性などがそれを促しているのだろう。


それと対極的に、日本はブランド力があまりない。文化、技術などポテンシャルはとても高いが宝の持ち腐れになっている。それは発信力の弱さにあるのだろう。日本は国連の常任理事国でもないし、貢献度の割には十分な発言力は得られていない。この部分を解消していく必要もある。そうすることで、日本に対する見方があらゆる面で変わるかもしれない。


日本は面積も狭く、農業が盛んなわけでもない。技術は優れていても、インド、中国の勢いを見ると、技術力で負けてしまうのも時間の問題だろう。そこで、日本が売りにしなくてはならないのは、文化だと思う。
日本の政治は自国の文化に冷たい。しかし、村上隆や日本の漫画が世界中で愛されていることから、日本の現代文化には十分な商品価値がある。文化を大切に育てていく必要があると思う。これは著作権の問題にも通じるが、もっと日本が文化に寛容でより自由な創造ができる仕組みをつくるべきだと思った。

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