前回欠席してしまったので家にある本で適当と思える本を選ばせて頂きました。
本書はシリコンバレーでご活躍されていた梅田望夫氏の著書で、情報技術(IT)がもたらす社会への影響を「インターネット」「チープ革命」「オープンソース」という三つの視点から捉えたものである。本書では、この「三つの三大潮流」が次代の発展に欠かすことのできない鍵であるとしている。
「インターネット」が普及したことにより、我々は不特定多数無限大の人々とほぼゼロのコストでつながりを持てるようになった。コストがかからないため、ネット以前は価値のないものとして無視していたようなもの(商品)にまで価値を見出すようになり、ほぼゼロのコストで商品を収集できるようになったのだ。この部分がネットの持つ可能性の本質であるとしている。
次に「チープ革命」についてだが、これは情報技術の進歩によりソフトウェアや検索エンジンの無償サービス機能などが発展、流通して我々がコストをさほど気にせず入手できるようになったことで、かつてはテレビ局の特権だった映像コンテンツの製作・配信といった作業が誰にでも開かれてきたということである。その結果、我々は自分の考え、感性を自由に表現できるようになり、情報技術の進歩と相まって「何かを表現すれば、それを必要とする誰かにきっと届く」という希望を持つようになった。
最後に「オープンソース」だが、これは、ソフトウェアのコードをネット上に無償で公開し、世界中の不特定多数の開発者が自由にそのソフトウェア開発に参加できるようにして大規模ソフトウェアを開発する方法のことである。今までのソフトウェア開発は一つの企業内の閉鎖的な環境で厳重な管理の下行われてきたが、開発への自由な参加ができるため誰でも気軽に開発に携わり、とても複雑な大規模ソフトウェアがこの手法によって開発されるようになった。
このように、これら三つはそれぞれインターネット」の大きな可能性を示した現象であり、梅田氏はこの三つを「次の十年への三大潮流」として、これらの相乗効果が次代に変化をもたらすようになるとしている。
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