2009年5月29日金曜日

【書評】すごい会議【宮村】

「すごい会議」を行えるようになると、会議での議論の仕方・問題解決のアプローチ・意思決定の基準・目標や問題点の共有方法が根本的に改革され、組織自体が「自己啓発」される。この本では、その「すごい会議」を行うための具体的手順を、著者自身がコーチングを受けた際のエピソードに添って展開されている。

最も印象的だったのは、例えば現状の問題点(What to do)を明確化する際には、単に「資金が足りない」といった言葉ではなく、「どのようにすれば資金を得られるだろうか?」という「どのようにすれば〜か?(How to do的な視点に近い?)」という文章の作り方をするということだ。単に言葉のフォーマットに気を使うだの違いで、驚くほどにパワフルな問いかけをすることができ、さらに出てくる答えの質も飛躍的に向上するという事だ。

また、著者は「うまくいかない理由」を発言する場合には、必ず代替案を提示しろと言う事を主張している。なぜならば、それを意識的に行わない限り、会議の95%以上が単なるコメントの交換で終わってしまうからだそうである。このことは、金先生が常に仰っている、「何故だめか」という問題点に関しては無責任にいくらでも発言できてしまうため、「どうやったらうまくいくか」というアクションベースの議論に持って行くこと、という点にも共通するものがあるように感じた。

0 件のコメント:

コメントを投稿