2009年5月15日金曜日

竹島慎一郎「速プレ」を読んで

 一読して思ったのは、「良くも悪くも日本的なプレゼンに終始しているな」ということだ。(意図的に留めているのかもしれないが)ジョブズやレッシグなど海外で評価されているプレゼンを見るとそういう印象を受ける。確かに1枚のスライドの中に様々な情報を詰め込む技法に関しては、かなり参考になったが、その一方でむしろこれはプレゼンより「A41枚にまとめた企画書」向けなのではないかと感じた。むしろそう捉えるとこの本の見方が変わってくる。

 とはいえ、基本の部分には共通するものも多い。そもそも人前で発表する時の根本的な技術などはさすが広告マン。聴衆を引きつける術なども心得ている。シンプルに物事を考えるコンセプト思考やそのコンセプトを効果的に伝えるアナロジーやビジュアル、グラフの使い方などは、まさしく「ハイ・コンセプト的」で感性に訴え、一目で聴衆に何となく分からせる。この技術は実際に活かしてみたい。

 残念だったのは、いかに見せる(魅せる)かというところに本書の主眼が置かれていながら、具体的な色使いに関する記述があまりなかったこと。また、(これも「ハイ・コンセプト」の影響ではあるが)フォントに関する記述もあまりなかった。


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 非日本的なプレゼンを目指すならこの本。

 PresentationZen; Garr Reynolds著 

 2・3期生にはおなじみ。昨年先生から紹介していただいた本です。著者のブログも参考になります。自分は読み進めるのをやめてしまったのですが、これを期に読んでいきたいと思います。

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