『ブレインの戦術』 岸博幸 あさ出版
筆者は、本文にもあったが直感がよく当たるとか動くのが早いとか、性格の面で少し特殊(良い意味で)な人だと思った。もちろん、人は皆何か人より秀でていいるところがあるのだから、ということは書かれていた。また、実際に日本政治を竹中平蔵大臣と共に改革したという実績、経験に基づいているので彼が勧める行動に説得力はあるが、その行動の理由まで深く考えてあるかという点では、先週の『集中力』のほうが良い。
最後に自分の失敗談も載っていて安心した。失敗を恐れないようにしないと、と思った。この類の本は成功話ばかりで、それを読むと余計に、「成功した人は失敗をしないのか」と勘違いして、さらにリスクをおう行動を恐れる悪循環になってしまう。トライする数(分母)が大きければ、失敗する数(分子)が大きくてもいちいち気にしていられないし、失敗から得られることも多い分、しだいにその数は減っていくと思う。
どの年、どんな地位になっても勉強し続けることの大切さ、目上(年上)の人を敬う姿勢を忘れない、笑顔もとても大事というのが印象的だった。
私は女の子ということもあってか、小さいころから祖母に「笑顔でいなあかんよ!」とよく言われる。
筆者のような、シリアスな交渉や会議を何度も経験した大人の男性が「笑顔が大事」というのは少し意外な気がした反面、とても嬉しく思った。「つんとしてクールなのがいい」という風潮もあるが、誰でもすぐに実践できる「笑顔」を、金ゼミからでも広めていきたいと思った。
また、筆者の仕事のパートナーで慶應の教授である竹中平蔵さんのことはとても魅力的に描かれていた。一度お話しして彼の姿勢や人柄を感じてみたい。
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