2009年5月13日水曜日

バカの壁

この本では、脳の構造や脳と身体の関係をやさしく解説しつつ、考えることの意味を述べている。脳のしくみやニュートラルネットワークの話は非常に興味深かった。
また、個性について述べられている部分も興味深かった。一般の個性の定義と筆者の定義が異なるからだ。ただ、論理が通っていて非常に納得出来る定義だった。個性とは、不変のものではない。また、必ずしも世間から求められるものではない。最近の日本における個性の尊重は少しずれていて、「個性」と言いつつ求められる個性は限られている。つまり、日本の個性は類似したものが多く、結局均質なものになっているのだ。個性を日々変化させ、成長していくことが大事だと筆者は述べている。

多くの人は、自分を情報化しようとする。情報は変化しないため、自分を不変なものにしようとするのである。自分はいつも自分であり、個性は変化しないと考える。しかし、個性を思い切って変化させる。変化を求めるという姿勢が大事だと思う。前回のゼミで目的やビジョンは固定し、執着することが大事だが、目的達成の手段は柔軟に変化させるという金先生のお話があった。このお話は、この個性の話にも繋がると思う。自分の行動や考え方に一定のコンセプトを持ち、それを維持しながら、個性を変化させることが大事なのだと考えた。

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