関取です。ゼミの感想をば。
・Creative Commons に関する議論
先週の講演会を受けての議論。
一週間をかけて、講演会の内容をそれぞれに吟味して作成されたone slideは、どれも自分にはない視点が含まれていて興味深かった。
今回の議論の核となったのは
「結局、Creative Commons とはどのような層をターゲットにした(どのような層に利益をもたらす)制度なのか?」
というところだと思う。
Creative Commonsは、レッシグ氏の掲げる理想「未知のコラボレーションによる、新しい文化の創造」を実現するためには、これ以上ない画期的な制度と言える。
しかし、あくまでクリエイターの側の意思表示に使われるものなので、利益を出すことを中心に考える巨大プロ集団(ディズニーなど)にはなかなか受け入れられないだろうし、そもそも「コラボレーション」を積極的に行う文化が実際に浸透していなければ、制度の導入は促進されないだろう。
「新しい文化を創造する」という理想だけで、現行の著作権制度の下で既得権益を得ている多くのプロは動かない。先生も仰っていたように、「コラボレーション」が文化的にだけではなく、実際に金銭的な利益を生み出すモデルが構築されてはじめて、Creative Commonsは完成されるのと思う。(そしてそれこそが、僕がone slideで取り上げた違法コピーの問題への一つの解決策になるのだと思う)
Creative Commons、今後もその動向に注目していきたいと思う。
著作権と特許の違いなど、基本的な知識をさらうことができたことも良かった。
・『市場を創る』 輪読・議論
第一章のプレゼンを担当させてもらった。
導入部ということで、市場設計の話よりは「そもそも、市場経済とは何か」ということを考えてもらうことを念頭に置いたプレゼンだった。
スライドに載せた語句の意味を自分の言葉で簡潔に説明することができなかったり、適当な解釈をつけることができなかったりして、そういう場面では先生に何度も手助けしていただいた。以後のプレゼンでは、そうした語句の意味などの細部の整合性にも、より注意を払っていきたいと思う。
結果として大きな破綻もなく当初の狙い(“市場経済”そのものに対する理解を深める)を達成することはできたので、その点はプラスに捉えて次回以降のプレゼンにつなげていきたい。
議論の中では、第三章で扱われた「市場インセンティブ」の概念について、より考察を深めていきたいと思った。
市場のシステムに身を委ねるというと、利益主義的な面が悪い面としてクローズアップされてしまいがちだ。しかし、より大きな利益を求めて競争を行うことは、新しいイノベーションを起こすことにもつながる。
製薬のような人間の生命に関わるような営みにさえ市場が介在していることに僕は少なからず疑問を感じていたのだが、この第三章の輪読・議論を通して、一概に否定することもできないと思うようになった。
しかし同時に、(特に製薬のような全人類の生に関わるような営みにおいては)インセンティブの源泉を市場における利益の追求以外のところ(人道的な意識とか?)に求めることもできるのではないかとも感じた。
この輪読を通して市場というシステムについての理解を深め、その上で市場の力に頼らない問題解決の方法を考えられるようになりたいと思う。
以上です。
追伸:私事ですが金ゼミは20:00までやるのでお腹が空くことに気付きました笑 最後まで万全の状態で議論に参加できるように、次回からは休憩時間にとれるような軽食を持参したいと思います。
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