2009年12月1日火曜日

【ホンヨミ!1204①】Twitter社会論【大賀】

津田大介著「Twitter社会論」(2009年、洋泉社)
2009年11月30日読了

※久々の書評アップです。これからは週一冊、頑張ります!まずは積ん読状態になってしまっていた本たちを消化したいところ…!

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 研究論文のテーマが「Open Government」‐よって、この本は必読であっただろう。それにしては、読むのが遅すぎたような気もする。ただ、研究の過程で事前に調べたこと(たとえばオバマ大統領の事例など)が数多く出てきたので、本書を読みより理解が深まったという点では良かった。
 筆者の津田氏はかの有名な「Tsudaる」という行為の生みの親だが、氏のTwitterに関する考察は非常に多角的で深い。ユーザーによる「140字の雑多な書き込み」が、その6つの特徴‐リアルタイム性、伝播力、オープン性、ゆるい空気感、属人性の強さ、自由度の高さ‐によって、社会を動かしうる大きな力となることが、論理的にかつわかりやすく述べられている。本書を読むことで、Twitterユーザーは、ただ娯楽のために(何となく)用いていたTwitterというツールの新たな可能性を見ることができるだろうし、また、Twitter初心者であれば、Twitterのことを知り、それを使おうとするモチベーションとなるだろう。
 本書を読み私が最も気になったのは「既存メディアを補完するものとしてのTwitter」という見解だ。Twitterは、既存メディア、すなわち新聞、テレビ、雑誌に代表されるものの存在を「脅かす」ものではなく、既存メディアに足りない部分、たとえば速報性を補うものである、ということだ。確かに、日本においても、朝日新聞社や毎日新聞社に代表される大手新聞メディアが、Twitterを用いた情報発信を進めている。私自身も、電車の中でTwitterを見ながら、大手新聞メディアによる「信頼できる」情報を収集することができるので非常に重宝している。しかし、Twitterの存在が必ずしも「既存メディアとの連携」を促すとは限らないようにも思う。Twitterで情報を得る行為が完結してしまえば、人々は新聞やテレビに目を通すことが無くなってしまうのではないか。
 既存メディアの視点でTwitterを見ると、やはり「脅威」的な部分が多いのではないだろうか。Twitterをより有効な、補完的なツールとするためには、それと「基本媒体」―新聞社であれば、新聞。テレビ局であれば、番組を、結びつけるようなインセンティブが必要になると思う。

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