『クール・ジャパン世界が買いたがる日本』 杉山知之
デジタルハリウッド大学の校長先生が筆者。
日本のポップカルチャー、ソフトパワーについてかなり希望を持って書かれていた。
日本で作られたアニメや漫画が世界で今ヒットしている背景には、日本がかつて工業国として一世を風靡した歴史があるから、としている。確かに「日本」に対する認知、先進的なイメージがあったからこそ今のような人気があるのかもしれない。
また、OATAKUとしてその観念と名称ごと輸出されている日本文化だが、実はその源はいわゆるオタクと聞いて思い浮かべるような、アニメや漫画に没頭する人たちだけではない。何かを突き詰めること。たとえば、小さい男の子がミニ四駆に凝るのだって当てはまるだろう。私が思いついたのは、スポーツ。スポーツは歴史がかなり深く、また体を思い切り動かすことから、人々のイメージの中で確立されたポジションを得ているような気がするが、ひとつのことをとことん追及することは共通している。つまり、人間の中に「突き詰める」ことに対する喜びがある以上、オタクはなくならない。これから先、将来性もあると考えられるのではないか。
日本人に対してのイメージを変えることも大切。今朝のニュースで、「アニメの殿堂」建設中止で2000億円が浮く、と報道されていた。あまりに日常的に周囲にありすぎてわからないけれど、大人も子供も漫画を読む国、日本。世界で起きている漫画ブームの”本家”であることは大きな強みだと思う。「アニメの殿堂」にお金を使うのが良いのかは考察が必要だが、何か国主導で出来ることがあるし、するべきだと思う。
ルーズソックスが、アニメから出来たファッション(足首を描かないことで安定して見える、まっすぐな幼児体型)という筆者の指摘は驚いたけれど面白かった。
また、本に登場する「AKIRA」や「甲殻機動隊」「宇宙船艦ヤマト」「めぞん一刻」……知らないものばかりだったので、見てみたいと思う。とりあえず今話題の「サマーウォーズ」を見たい。
2009年10月1日木曜日
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