2009年6月1日月曜日

0529ゼミの感想

・ものつくり学部プレゼン


 去年仕上げたときには会心の出来だったものの、今振り返ってみると、手直しというか改善すべき箇所ばかりだ。企業の個別ケースもまだまだある。優先順位や組織形態などを含め、根本的に直すことも考えている。(インセンティブ設計からの市場モデルの取り込みや、アーキテクチャ論なども1つの可能性。この本を参考にしても面白いかもビジネスで失敗する人の10の法則

 4期生からの鋭い質問にも焦った。そもそもCreativityの必要性を「ハイ・コンセプト」で述べられているような時代の要請によるものだということを認識していなかった。ケースの詰めの甘さも散見された。

 

 ゼミ生をアントレプレナー概論に巻き込むことはマジに考えている。意識の高い、というか単純に特徴的な人たちなので、大きなメリットをもたらしてくれると信じている。近いうちに何らかのアクションがあると思うのでお楽しみに笑



・One Slides; ウェブを変える10の破壊的トレンド(ゲストスピーカー:Amazon.com 渡辺さん)

 

 渡辺さんが挙げてくださったAmazon.comの企業文化(社内神話の「ドアデスク」や最初のビジネスモデル図など)や最新のウェブ事情はどれも掛け値なしでホントに興味深かった。

 たびたび途中に出て来た「私は答えを知らないので」というコメントが非常に印象的だった。現状を観察し、それに対する不平不満を次のビジネスモデル(=ソリューション)への原動力に変えていく。そしてそれを支える社会を作ることが今の日本に必要なんじゃないか。

 

 例えば、Stumbleのような偶然性を重視した「拡張レコメン」システムは以前からアマゾンのレコメンなどの限定性に対する不満が具体化したものといえる。

 アメリカ政府機関のTwitterについてはNCのコメンテーターの時に調べたが、これほど多くの機関が用いているとは思わなかった。政府発表がRSSよりもいち早く正確に伝わるので、これはもっと普及してもいい。

 メカニカルタークを応用したAmazon Rememberのようなクラウドソーシングの技術が途上国を救う可能性があるとは思いもよらなかった。ただ、こうしたアウトソーシングはますます先進国の労働を輸出することになり、ひいては先進国で食いっぱぐれる労働者が増えるのではないか。

 また、ネット上の情報をまとめて本にすることで信頼性が高まり、パッケージングそれ自体が付加価値となるということはマクルーハンの「メディアはメッセージである」というフレーズをついつい思い出してしまった。確かに何でもウェブ上で手に入れられるようになるほど、わざわざ本にするコスト、リスクは高くなる。そうなると紙媒体の質は上がる。逆説的である話だが、ウェブが普及するにつれて従来のメディアのあり方は我々が思うよりも変化するのかもしれない。

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