2009年5月8日金曜日

5月8日ゼミ

 5月8日は大安です、みなさんにとって吉日なゼミだったでしょうか。

【Creative Commons議論】
 1人ワンスライドでの発表はそれなりに効果があったかなと個人的に思います。
 自分が聞いた講演に対する考えをしっかりとまとめた上で発表できるという機会はありそうでない体験だと思います。ゼミ生が20人いれば20通りの考えや疑問点を聞くことができるので、議論としての輪も広がりやすいと思います。時間の都合上、全員にフィードバックを行うことは難しいですが、それでも議論の核にもっていくことができるのでまたこういった機会を設けたいと思います。

 内容としても、ゼミで扱われやすい著作権という概念を、根本的に考え直す機会を持てたのがよかったのではないだろうか。著作権を自発的に意志表示できないという制度的欠陥を補うのがCreative Commonsである。
 ゼミの議論でもあったように、プロがCreative Commonsを使用して、収益を得るといった形をとるのは、NINE INCH NAILSの例以外、あまり見受けられることがないように、実験段階にあるだろう。
 しかし、アマチュアたちの二次創作が活発になることは間違いない。そしてその二次創作の情熱は、ニコニコ動画だと、コメントがもらえるといった単純なものから得られるだけであるが、そういった作者と視聴者の疑似同期による交流を通してその技術を認められ、プロになってデビューしているものも存在する。埋もれていた才能を見出すことができる環境としてもCreative Commonsは役立つに違いないだろう。

【市場を創る】
 条件としての「人間が持つ無限欲求」それに対する「希少資源」。限りある資源を無限の欲求を満たすことを目的とした「効率的生産・配分」。それを満たすための手段としての国が完全に管理する「計画経済」、金銭的インセンティブによって動く「市場経済」、金銭だけがインセンティブではない「第三の経済」。
 この構造を確認できただけで普段、経済学というものにあまり触れることがない自分にとっては有意義なものであった。
 個人的にはインターネット市場の一つである、違法なコンテンツの存在を知っておきながら、どんどん突っ走り、体系が整ってくるとグレーエリアを規制し、合法で安全なものであるとうたい広告収益を得ようとする、YouTube型のビジネスモデルがこれから先、多く登場してくるだろうと思った。
 グレーゾーンが多いために、法律も追い付いていないネットの世界で、まずは認知を得るためにグレーゾーンを侵し、世間に認知を得てからビジネスモデルを確立していくといったビジネスが著作権の世界以外にも出てくるのではなかろうか。

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