2009年5月29日金曜日

【書評】見える化【内山】

「見える化 強い企業をつくる見える仕組み」遠藤 巧

視覚というのが人間の認知においてとても重要であるというのはしっていたが、それがこんなに経営に役立つとは思っていなかった。たしかに、営業などの現場で成績表などが視覚化されているのはよく見るが、それにはこういう役割があったのだなと思った。しかし、悪い部分、知られたくない部分を視覚化して見えるようにするのはとても難しい。そういう部分を私情により隠してしまいたいと思うのが、人間というもの。こういった葛藤に耐えなくてはならないという点において、経営者の苦悩を感じる。また、全てを、人間が火事場の馬鹿力で発揮する、使命感などに委ねるというのはとても勇気があると思う。人間を、社員を信頼していなければ、そういったことはできない。けれども、やっぱり見えるだけではダメだとも思う。もともとの、見えることによってやる気を出す土壌を作り上げておかなくてはいけないと思う。そうでないと、視覚化したところで響かない。社員ががんばりたいと思えるような、会社と社員の信頼関係を、しっかり築いておかなければいけないのだと思った。

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