2009年12月31日木曜日

今年の漢字×来年の漢字

2009年の私の漢字は「覚」です。目が覚めるの「覚」をとりました。

金ゼミに入って、素敵だとおもう人、今の自分では敵わない素晴らしい部分を持っている人にたくさん会うことができました。私のこの一年は、金ゼミの人無しには考えられないことです。
もう一つ自分が変わったなと思うことは、自分の意見が言えるようになったことです。元々の性格と、「大学」「共学」という未知の世界を消化しようとするあまり、1年生の間にすっかり私は周りに合わせる癖がついていました。「自分の意見を言うことが当たり前」の金ゼミの環境の中で、自分の意見を持つ訓練を1年間積み重ねることができたこと、グループワークやゼミを回すなかで「自分の意見を持たないと何も動かない」ことを知ることができたこと、金ゼミでの経験が自分の意見を持つことの重要性を教えてくれました。今までの私は自分を集団にあわせることばかり考えていた気がするけれど、これからは、自分の目標を実現するために集団を活用し、よりよく活用するために集団に指向するという姿勢で行きたいと思っています。
何かに本気になって初めて、自分のやりたいことは見えてくる気がします。4期の中には来期金ゼミから離れる人もいるけれど、そのきっかけとなったのは金ゼミへの取り組みだったはずです。何かに本気になって初めて体験する楽しさ、もしくは迷いが、次の自分へのステップになる気がします。


2010年の漢字は、「海」にしたいなと思っています。

2009年、金ゼミでの体験は井の中の私により広い大海を見せてくれました。しかし、私はまだ例えるならその海の入り口にいるに過ぎません。2010年の私は、しっかり自分の舵をとって、その広い海をとにかく楽しんでみたい。今、すごくワクワクした気持ちでいます。
もう一つは、「海」のように自分も他人も深く受け入れられる人間でありたいという願いも込めています。多様な人と人生を楽しめる懐の深さを持った人間になっていきたいです。

来年の31日の自分がこの日記を見て恥ずかしくならない1年にしたいと思います!

【ホンヨミ!0105②】高校野球の女子マネジャーがドラッカーの マネジメント を読んだら【戸高】

岩崎夏海著『高校野球の女子マネジャーがドラッカーの マネジメント を読んだら』

 小説っちゃ小説なんですが(しかもどっちかと言うとラノベくさい)、かの有名なドラッカーの『マネジメント』入門編として良い本だと思ったので投稿します。

 野球部のマネージャーになったみなみ(ぴんくのみなみとは無関係です)が、弱小野球部を甲子園に出場させるために、文字通りチームのマネジメントをしようとする。そこで手にした書が世界で最も読まれた書の1つ、ドラッカーの『マネジメント』。

 野球部と言えど、1つの組織。組織をまとめあげる際にまずみなみが始めたのは、その組織は何なのかと定義することだった。

 「あらゆる組織において、共通のものの見方、理解、方向付け、努力を実現するには、「我々の事業は何か。何であるべきか」を定義することが不可欠である」

 「企業の目的と使命を定義する時、出発点は一つしかない。顧客である。顧客によって事業は定義される。(中略)したがって、「我々の事業は何か」との問いは、企業を外部すなわち顧客と市場の観点から見て、初めて答えることができる。」

 だいたい組織論とかの本を読む際(なんでもそうなんだけど)、どうしても代表目線で考えてしまう自分がいるのだが、ここに自分がすることができなかった「ゼミの目的」「ゼミの定義」の話を考えるヒントが隠されている。

 「ゼミの目標と構成員の目標を一致させる必要がある。」しかし、それを行うことはとても難しいことだ。事実、僕はこれを行うことができなかった。

 この本では、みなみが、各部員一人一人に「野球部に何を求めているのか」「野球部になぜ入ったのか」このことを懇切丁寧に聞く所からスタートしている。しかも、それを無理矢理聞き出すのではなく、もともと部員からの信頼が厚かった夕紀の力を借りて。

 構成員の期待するものを理解しておくことが、たしかにマネジャーには必要不可欠だろう。しかし、それはマネジャーが無理矢理聞こうとしても聞き出すことはできないのは火を見るよりも明らかだ。そのための環境作りが重要となってくる。

 マネジャーは組織の人間と深く関わりすぎず、どちらかというと気難しいような人間の方がいいそうだ。そして、マネジャーができないことは構成員に担当として割り振り、責任感を持たせ仕事を遂行させるのをよしとしている。この場合も夕紀の力を借りている所がそうだろう。

 しかし、マネジャーが孤高のカリスマ的な存在ならばそれでいいのだろうが、僕はそうなれなかった。深く人に入り込みすぎたのが反省点だ。なかなか人に頼ることができなかったことも。

 ある程度ドライに(しかし、しっかりとした関係性も失いたくはない。後に絶対につながってくるから。組織という枠の中だけで良いと思う。)、そして人に頼るべき所はしっかりとやりがいをもたせることができるように頼る。ただ頼るのではなく、相手の成長になるように。こういったことを心がけたい。

2009年12月30日水曜日

2010年の漢字

すみません。メーリスを見逃していました。来年の漢字について書きたいと思います。

来年のテーマは「戦」。甘えに負けそうになった時に思い出したい言葉。あえて全世界に公開することで、自分に対するプレッシャーにしたいと思います。

 この「戦」には、戦略という意味もありますし、「いくさ」という意味もあります。まずは戦略。これは、これからの人生どう生きていくか、ということに対する短・中・長期的なビジョンを掲げ、常に出遅れないような選択をしていくことです。今までを振り返ってみると、あまりにもこのビジョンの部分が欠けているように思いました。これでは自分中心の人生を歩めません。ビジョンなき戦略は無意味。だからこそ、戦略という段階に持っていくための下地を日々整えていきたいと思います。

 そして「いくさ」。目標を持ったからには、常に自分の中の甘さと戦っていくことになると思います。そもそも、目標を持たない段階での甘えは、「甘え」とさえ言えないでしょう。それは単なる堕落。明確な判断軸を持ち、それに沿って進んでいこうとすることで初めて甘えとの戦いになるのだと思います。この次の段階に進むことが、まず僕の今年の目標です。

2010年の漢字

 こんばんは、斉藤です。

 私の2010年は、「選」です。


 今年1年を一文字で表すならば、「悩」です。なぜならば、自分のやりたいこと・やるべきことの優先順位がつけられていなく、何に対しても集中することができなかったからです。私はこの状態について、今までは何か一つの目標に対して全力疾走できていたのに・・・ と否定的にとらえていました。でも今は割と肯定的にとらえています。ひとつのことに向けて全力疾走している状態、それは確かにすばらしいことだと思います。でも、今まで自分が設定していた目標は、試合で勝つことや試験や受験など、言ってしまえば絶対的に正しい方向で、自分はなにも考えなくとも全力疾走さえすれば必ず何かが得られる、と決まり切ったことでした。今年になって、専攻も自分で決め、数ある道からメディコムに入り金ゼミに入るという決定をしました。それは誰が正しいという証明をしてくれるわけでもなく、決定した自分で意義を見出していかなければならないものでした。そのため、本当にこれが自分がやりたいことなのか、やるべきことなのか、何をやるにも疑問が付きまといました。その上、ほかの道に対する可能性を捨てるのも何となく不安で、全てのことに対して中途半端に手をつけ、なんか違うなあ・・・ と地にしっかりと足がついていない状態でした。

 だから、来年は(というかすでに今から)「こうありたい」と思う将来のためには何が必要なのか、何をするべきなのか、を自分で考えて選択していきたいと思います。自分で考えて選択していくことの大切さに気づくことができたのは、今年「悩」の1年があったからだと思います。それがなければきっと今までのように何も考えず疑問も持たずに決まり切った方向に全力疾走していたかもしれません。
 その自分の方向性を選んでいくためには、せっかく入った専攻だから、メディアコムだから、という考えは捨て、イレギュラーな行動も恐れずに行きたいと思います。
 今自分の中で、幾つかの選択肢があります。何を選ぶか、自分のことを振り返ったりいろいろな人と話したりしながら考えています。春休みまでには決定し、4月から新たなスタートを切れるようにします。というか、自分の中では考え悩むことも含め、もう新しくスタートしていると思っています。

 ということで、まず手始めとして私は2月に駅伝に出ることを選択しました!走ることはやはり自分にとっては「やる気・本気」を喚起するものであるので、最後にしっかり走っておこうと思いました。今、朝走っています。

【ホンヨミ!0105③】脳の中にいる天才【金光】

所眞理雄 茂木健一郎 「脳の中にいる天才」

・多重人格障害において、いくら多くの人格を持っていても、それらは、子供時代のトラウマにアクセスできる人格と、それができない人格に分けられる

・誰もが天才と認める有名人は、人格の特にその社会的な側面に注目すべき 天才が部屋に閉じ込められていても何も起きない 天才を挑戦へと向かわせるためには観客と、非常に批判的な顧客が必要 なぜなら 相補性、動機、対話と協力 つまり社会的な要素とプロセスが重要

・システム生物学の理論からみる効果あるがん治療法

・ガンの強靭さを制御すべき 腫瘍の大きさの変化ではなく。

・マインドセット(思い込み)を遮断することで創造性が生まれる

・成績より重要なのはいかに苦闘するか、逆境から立ち直るか

・創造性はひとりひとりに異なる

・創造性は反抗ないと生まれない ブレークスルーは反抗から実現するから



訳者あとがきで、最近はすべてがわかりやすい表面的な本ばかりが売れているが、たまにはこういった「硬派」な本があってもいいのでは、とあったように幅広い専門分野で読みごたえのある本だった。
とても
身近な話では、成績よりもいかにリスクをとることができて自らリスクをとろうとすることが重要ということ。とはいえ、人間は生まれつき自分の周りに受け入れられようと、目立った行動を避けてマネをする。だから、普通ではない両親に育てられれば、自分も普通ではない人間になることで両親に受け入れられようとする。これはきれいごとにも聞こえるけれど、普通ではない=誰もがもっている、他の人にはない何かを見つけてそこを伸ばすことは大切だと思う。これを人生の早くに見つけた人が”勝ち組”と言われる人だと思う。自分の中のものに気付かないまま、死んでいく人も多いと思う。
マインドセットの遮断は、脳の左側頭葉の遮断という実験に基づいて主張されていた。クリエイティブには一種の反抗だ、という他の研究者の主張と重なると思う。「無意識を意識する」とも言い換えられるのではないか。日常で心がけるのが難しいからこそ「無意識」だけれど、創造性には不可欠。

【ホンヨミ!0105②】伝わるのルール【金光】

伊藤直樹 『伝わるのルール』 

クリエイティブディレクターという人の本。しかもすごく新しい、話題も新しい旬な本。
早稲田大学法学部出身だそうです。美大、芸大かと思いました。年末に広告特殊の授業でお話を聞いた、福里真一さんもそうでした。芸大出身じゃないと慣れないというのは、思いこみだったようです。

・”経験の記憶”は一種のアイディアデータベース。
ふだんから、ふと感じたことや、なにかに対して起こった自分のなかのささいな反応なんかをきちんと見つけて覚えておくこと
・打ち合わせのときは 全員からいい反応が出てくるまで、会議を続ける
・ビッグアイディアがしっかちしているキャンペーンはぶれない
そのビッグアイディアを周辺を使って伝えること
・人間の発想は直感的に見えても、じつは論理的に説明ができる理由がある
・メッセージは表現で伝えるもの

根本があればそれをどんな形で伝えるか。その根本の見つけ方、切り口の伝え方がミソらしい。
プロは、前例とかぶっちゃいけない、いいコンセプトがあってもそれが商品や自社ブランドと関係ないと採用しない、などいろんな制約が多い。かぶっちゃいけないだけなら、後の時代に考えるほど不利になりそうだけれど、周辺(メディアなど)はの種類は年々多様化していく一方。今までできなかったことも技術的に形にできることのほうが多い。
だから発想。「新しいものを作る必要はない。今あるものから発見する」と、小山さんが言っていた。頭を使って理解しないと伝わらないようなものは、広まらない。今受けている広告特殊の授業は、贅沢な授業なんだなと思った。加えて小山さんは私たちのアイディアでも注文をつける前にほめてくれる、いいとこを探してくれるところが素敵だと思った。
打ち合わせの時に、結論を急がずに全員の納得を探す、そこまで時間をじっくりかけられるのはなんだかいいと思う。こんなに裏の裏を考えて、いかにその商品を伝えるか、で作られている広告。テレビの現場を見たときもそう思った。相手の気持ちを観察し、分析できる洞察力が、実は発想力より大切なんじゃないのかなと思った。

【ホンヨミ!0105①】縮み志向の日本人【金光】

『縮み志向の日本人』 李御寧

日本人は縮み志向。というのが筆者の主張。
題名からすぐにわかるけれど、これが意外と奥が深い。

扇子や折り畳み傘、一寸法師や正座、盆栽など日本はいろいろなものが他国のそれらと比べると縮まったサイズらしい。しかしこの本ではそんなスケールだけでなく、日本の庭やら茶道、さらには人間の行動までを縮み志向に当てはめて論じている。
日本人は「座」を作って、小さいところに集まって何かをするのは得意だが、大舞台に行くとどうすればいいかわからなくなってしまうとあった。今日偶然見た番組では小倉さんが、毎晩必ずトイレで本を読むと言っていた。筆者によると狭いところに縮こまっているほうが心が落ち着く民族、だそうだ。
この本では、日本はそのような縮み志向を生かして世界でも生き抜いていくべきであり、慣れない拡大路線を進もうとするからひずみが出ると書いてある。日本は縮みの技術には長けていても、それは縮ませるような対象を他から与えられないと発揮できない。相手を受けて、それを超えられるようにこつこつと自国に取り込んで伸びてきた国である。これは国だけでなく、個人的にも思い当たる節がある。自分からは動けないし弱いけれど、相手を受け身でとらえるとそれを吸収し、自分のものにして追い抜かす。こういう出方はずるいと思っていたし、自分から何かを発信するほうが強者だと思っていた。けれど、必ずしもそうではないのかと気持が軽くなった。
少し発想を変えると、相手が強ければ強いほど自分も強くなれるということ。そのためにも、自分のものにする技術や努力(本書でいう「縮み」の技術)を普段から鍛えること。そういうやり方での自分のポジションの見つけ方もあるんだと知った。だからと言って、やっぱり広いところでの勝負は捨てたくないし、縮みだけではつまらない気がするけれど、日本人の志向として、「縮み」の血はどこかにあるもの、という考えを頭の引き出しに入れておこうと思った。


一つ一つの主張に、古典や俳句や民謡、日本語の言い回しからの論証がなされている。本当に幅広い知識を持った人でないと書けない文章だと思うと共に、文系で論理的に文章を書こうと思ったら、数字ではないこのようなデータ(資料)を集める必要があるのかと思った。たとえ同じだけの材料を渡されても、この本のように整理するのは難しいとも感じた。蘊蓄がたっぷりで読みごたえのある本だった。

日本の比較対象の相手は欧米ではなくて、中国や韓国とするべきだろう!という主張には、なるほどと思った。そこから入る出だしにすごく心をつかまれた。

【ホンヨミ!0105②】クジラは潮を吹いていた【栫井】

クジラは潮を吹いていた/佐藤卓

誰もが一度はそのデザインを目にしたことがあるだろう、グラフィックデザイナー、佐藤卓さんの携わってきた仕事とその背景を語る本。

日常に溶け込むような商品のデザインを手がけてきた彼の言葉に、棚に並べられては除かれていく、という流通品の性質を痛感した。デザインはモノと人とを繋ぐ媒体になるが、現代はその間に入る流通の力が大きすぎて、モノと人の関係がゆがんでしまっているという。とにかく大規模な広告戦略を投下したり、売り場スペースを買い取ったり、本来の関係性と商品が人にもたらすべきものが変容してしまっているのだ。
著者は、同様に、モノが便利な形になったことでも失われてしまうものがあるという。商品を使用するときの一連の体験は、一つの文化として根付いていることもある。一見ただ不便なだけに思えて、使用する仕草ひとつひとつには味わいや深い意味がある。不便とは、それだけ仕草が増えるということだが、その数だけコミュニケーションが生まれるのだ。ただただ便利さを追求することだけが、本当にモノと人を結びつけることなのだろうか。

私たちの生活は、あまりにもモノに囲まれている。それなのに、私はモノについての考えをあまりにも持っていない。
モノと人、そして環境を結びつける一連の流れについてもっと学ぶ必要があると感じた。

[書評0108①]ストーリーメーカー[竹内]

本書は物語の構造を公式化し、それに当てはめて物語の作り方を解説したものである。最初は、物語の構造を公式化することに抵抗があったが、大きな構造だけを見てみると物語が公式化できるようだ。物語を作る際とっかかりがなく非常に難しいことがある。しかし、本書を読んだ事で物語の構造はだいぶつかむことができた。これら今後自分が物語を作る上で非常に役立つ。また、物語だけではなく、コンセプトメイキング、プレゼンテーションなどでもこの本は応用できると思った。

物語の構造は基本的に「行って帰ってくる」に尽きる。そして、最後に試練が待っていて、それをクリアした後に、小さな試練が待っていたりする。たしかに、「千と千尋の神隠し」なども本当の両親はどれかと豚の中から選ぶ最後の試練があったりする。このざっくりとした構造からほとんどの物語は出来ているらしい。特に魔法神話は。都市伝説などもこの構造に最終的に洗練さていることが多い。

それよりも物語が学術として研究されていることに驚いた。たしかに、言われて見れば物語は人間が想像力を用いて作った最古のコンテンツだ。ある意味もっとも洗練され、体系化されているといってもよい。

最近京都や奈良に行って来てちょうど古い物語に興味を持っていたので、勉強してみたい。

今年の一字/来年の一字

おはようございます。かこいです。

2009年も残すところあと2日ということで、今年の反省、来年の抱負をあげたいと思います。


まず今年を振り返ると、1年生の時ひたすら遊んでいた分、初心に帰って自分がしたいこと・今だから出来ることを問い直した1年間だったように思います。

そういった意味で、今年を漢字に喩えると「白」です。

自分という人間の中身をいったん洗い出して、まっさらな状態にした上で、どんどん吸収していったのが、今年一年やってきたことでした。


次に、来年の抱負を漢字一字で表すと、「彩」です。

今はなかなか自分らしさがつかめなかったり、本や周囲をなぞることしか出来ていない気がするので、来年は自分独自の強みを活かせるようになりたいです。

今年はまだまだまっさらな状態で、飲み込んでいくだけだったように思います。

栫井琴絵ならではの色を鮮やかに体現出来るように、2010年は「彩」りある一年間をつくっていきたいと思います。

以上です。
ではでは、みなさま良いお年を!

2009年12月29日火曜日

【ホンヨミ!0105①】ハイ・コンセプト【栫井】

ハイ・コンセプト/ダニエル・ピンク

それまで最低限の生活を作り上げることで精一杯だった時代が、大きく移り変わろうとしている。
ただのルーティンワークではなく、プラスα斬新な感性によるアイディアが必要とされる時代に、私たちに必要なものは何か。それが、筆者の挙げる6つの感性である。
その中で、私が特に身につけたいと感じたのが、全体を調和させる力、全体思考力だ。物事をインプットするとき、ついつい独立に捉えてしまいがちなのだが、一つ一つの関係の関連性を見出すことで、インプットの価値が大きく変わる。一つ一つを処理するだけなら機械でも出来る。その相互性を理解して、俯瞰し、次のステップを考えることが、機械との差別化になる。

今までの合理性を追求した生活、あらゆるものが過剰に供給される生活の次に来るのは、生き甲斐と、本当に自分にとって必要な深い経験を伴った生活だ。
だから今、デザインだったりソフトパワーだったり、プラスαの価値を付与するものの重要性が唱えられているのではないだろうか。本当に必要なものや、自分が強みだと思う差別化要因を、もう一度よくよく考えてみたいと思った。

【ホンヨミ!0105①】悩む力【戸高】

姜尚中著『悩む力』

現代という時代はモノに溢れ、ただ生きていくだけなら何も不自由しない時代だ。
そんな時代だからこそ、自分ということは何なのか、つまり「自我」について悩む人間が少なくなってきているのだという。

「自我」について悩む時代の1つとして「青春」時代がある。実際に本著の中でも1つの章として「青春」時代が取り上げられていた。
自分自身、今年のゼミ生活を通して、「青春」というテーマに挑んでいた時期があったので、その部分にフォーカスしてこの書評を書いていく。

日本人は「青春」を美徳と考えるポジティブな側面と、若気の至りと考えるネガティブな側面の両方持っている。
中高生が「自分とは何なのか」、また「どうしてあの娘は振り向いてくれないんだろう」といった風に悩んでいたら「青春だなー、若いっていいなー。」といった美徳的な反応が期待される。
しかし、いい成人が、同じようなことに悩んでいると、「お前、いい歳して青春気取りかよ。」といった風に嘲笑されかねない。

本著の中では、「青春とは無垢なまでにものごとの意味を問うことだ」と、「青春とはなんなのか」という問いに答えはないものとしながらも定義づけている。
しかし、モノに溢れる時代に生きる若者は無闇に物事に悩まないのだという。
そういった若者は表面的に老成しているのだというが、青春時代特有の悩みを経験せずに、老成しているだけで、底の浅い人間で終わってしまうのではないかと筆者は疑問に思っている。
例えば、受験戦争が激しく、また大学生の勉強に対する姿勢がストイックであることを韓国合宿を通じて実感したが、実際に筆者は韓国の学生に対して疑問を抱いている。
その疑問は、「自分がスキルをつけるために、勉強に終始した青春時代(と呼ぶべき時代、10代)を過ごしてしまうと、人間関係も浅くなり、ある種の精神的インポテンツに陥り、空漠としたものしか残らないのではないか。」といったものだ。

「社会に出ると、否応無しに対応しなければならないことが増え、自分について、自我について悩んでいる暇はなくなるだろう。だからこそ、若いうちに悩み、意味を問い続けねばならない。」
というのが筆者の主張だと思う。しかし、そのような悩みは意識的にするものではないと思うし、韓国の大学生もそれなりに青春時代を過ごしているのだと思う。実際に韓国の学生街は日本の、特に田町なんかよりは数倍活気があった。
たぶん誰しもが無意識的に「青春」をすごしているのだ。

では、私が考える「青春」とはなんなのか。自分なりの定義をしておきたい。
「男は本気になった時が青春だ」
これは1月に公開される映画「ボーイズ・オン・ザ・ラン」のキャッチコピーである。
青春ぴんくの時にも言っていたが、「青春」に年齢は関係ない。本当に、「本気になった時」が「青春」だと思う。あることに本気になればその過程で自分に対して、そのこと(人間関係でも目標でもなんでも)に対して色々悩むだろうし、そこでさまざまな試行錯誤や駆け引きが行われるだろう。そんなことに年齢など関係ない、「生涯青春」なのだ。

また、成人が「青春」を語ることは嘲笑されるといったことを、先述したが嘲笑すべきことでもないと私は思う。
「青春」や「若々しさ」、果てには「こどもらしさ」といったことは捨てるべきではないものだ。
特に自分が何かに取り組んでいる時に、そういった精神を忘れてしまえば、本気でそのことに取り組めなくなるだろう。
以前、マイケル・ジャクソンの『this is it』を見てきたが、スクリーンに映るマイケルはまさしく「こども」だった。
徹底的によいもの、よい音楽、よいステージを作り上げるために、自分のこだわりを捨てない「こどもっぽさ」が彼の中に垣間みることができた。
どうしても捨てきることができない自分なりの正義を持っている人間こそ強いと私は思う。
そうした「青春心」を常に抱いて生きていきたい。

2009年12月28日月曜日

来年の漢字

引き続き来年の意気込みを漢字一文字で表していきます。
来年のテーマを漢字一文字で表すなら「深」です。
今年僕は金ゼミなどを通して、自分が触れた事のない分野にうすっぺらく触れて来ました。それはそれで興味深いことも非常に多く実りのあった一年だったと思います。いま振り返ると良い経験ばかりでした。

しかし、今後の自分や自分とは何なのかを考えたときに圧倒的に深さが足りないと感じています。ここでいう「深さ」とは、自分が触れてきた個々の現象を抽象化して統合し、自分なりの解釈や価値観を持つ事を指します。そのためには、表層だけではなく、もっと深い本質の部分に及ぶような考察が必要だと思います。そのために地に足をつけて、一つのことに集中して取り組んでいきたいと思う今日この頃です。
自分なりの解釈やゆるぎない価値観を身につけることを目標に来年一年を過ごしていきたいと思います。

2009年12月24日木曜日

2009年を振り返って

「良いお年を!」という前回の投稿から、早速の投稿申し訳ありません。
・・・突然ですが、2009年を漢字一字で表すとすれば、私にとってそれは「躍」です。

この一年ほんとうに好き勝手過ごさせてもらいました。好きなことを好きなだけ。そんなことが許されるのかと思われるかもしれませんが、実際振り返ってみてそうだったと。

「躍進」「躍動」ときどき「躍起」。

そんな風にして一年一気に過ぎていきました。自分が今年やってきた活動のほとんどが、この金ゼミでのものでした。どれも新鮮で、楽しく、やりがいのあるもので、自分を成長させてくれたと思っています。根は変わっていませんが、おそらく一年前の自分と今の自分とでは大きくちがうでしょう。何が変わったかと言われると、まだ何とも言えないのですが、この先それを身にしみて感じる時がくると思います。来年は、自分の変化を確かめるとともにさらなる発展を目指し、精進していきます。

それでは「メリークリスマス!」&今度こそ「良いお年を!」

2009年12月23日水曜日

always doing both


 修論発表にも政権交代にも代表・先生からことばにも立ち会えませんでしたけど、Twitterおよびブログから雰囲気がひしひしと伝わってきました。インターン先の事を書きたかったのですが、事情により書けないので、反省などを書きたいを思います。



【反省など】

 まず、何より今年は遊びすぎてしまったような気がします。言い換えると、「やらなきゃならないこと」よりも「やりたいこと」が先行したような気がします。

 個人的にもう一段階踏み込むと「やったこと」と「やれたこと」の差が大きかったと言えるでしょう。これは優先順位を付けた行動、物事の取捨選択が不十分であるためだと感じます。今読んでいる本にこんな引用があります。(老子の言より)


The master of the art of living makes little distinction between his work and his play, his labor and his leisure, his mind and his body, his education and his recreation, his love and his religion. He simply pursues his vision of excellence in whatever he does, leaving others to decide whether he is working or playing. To him, he is always doing both.


遊びと仕事の合一、alignmentがもっとなされていればもっとベストな結果が出たのかもしれません。確かに「やったこと」の成果の善し悪しも1つの評価軸ではありますが、結果を省みる現在のフェーズでやることではないと思います。(これはまたゼミ全体にも言えることだと思います)



 今までほど積極的に関われないかもしれませんが、今後もゼミについてちょいちょい口を挟むかと思います笑 ご容赦を!

 終わってみれば思っていたより楽しく内容も濃かった1年でした。本当にありがとうございました。


2009年12月22日火曜日

ゼミの感想

今週は、「おわり」と「はじまり」の混在するゼミでした。

4年生の修論文発表、戸高代表の贈る言葉、論文提出。3年、1年、3ヵ月とこれまで別々のスパンで動いていたものが、ここで一気に収束に向かったように感じます。

また当然、「おわり」があればそこから「はじまり」も生まれるわけで、それが新たなゼミ代表・副代表の発表でした。代表に金光さん、副代表に田島さんをして、新しいゼミのスタートがきられたわけです。

個々のスタートももうきられるべき頃でしょうか。

今年最後のゼミも終わりです。
ゼミ生の皆さんには一年間本当にお世話になりました。
あらためて、ありがとうございました。

それではみなさま、良いお年を!

2009年12月21日月曜日

1218

戸高さんの話
一年本当にありがとうございました。
戸高さんの話を聞いて改めて3期のゼミに対する本気さを感じました。
ゼミ生のことをよく見ていたからこそ、長い時間ゼミやゼミ生について語れたのだと思います。
今後は4期が中心のゼミになります。
3期とはまた違うけど、楽しいゼミにしていけたらと思います。

飲み会
小宮氏と新代表、副代表と長くお話することができた。
小宮氏とは、長い間論文をいっしょにやってきてわかってきた部分もありますが、本当におもしろい人だなと思います。2ヶ月間いっしょに取り組めたことを本当にありがたくおもいました。
田島さん、金光さんは来年のことをよく考えていらっしゃるようで、尊敬いたします。考え抜いてよい結論を出してもらえると思います。
僕ごときに手伝えることがあれば何でも言ってください。

今年最終ゼミ

【ゼミ】

今年度最後のゼミだった。ゼミ長が戸高から、金光さんに交代し、代変わりをした。

3期の金ゼミは、3期の金ゼミ。
4期の金ゼミは、4期の金ゼミ。

今年のゼミのスタイルを真似する必要もないし、
ゼロから新しいゼミのスタイルを確立していけばいいと思う。

金光さんは、戸高が素晴らしい代表だったこともあり、プレッシャーも大きいと思うが、気負わず、自分たちの代の金ゼミを作っていってもらえればと思う。僕からもしアドバイスできることがあるのであれば、協力していきたいと思う。

【飲み会】

普段中々話すことがなかったゼミ生とも絡むことができてよかったように思う。来年はもっといろいろなゼミ生と話していきたいと思う。

ゼミの感想

【修論発表】
緊張して、プレゼンに臨みましたが、皆からあたたかいアドバイスをいただけてよかったです。

四大放送局の歴史と概要についてほぼすっとばしてプレゼンをやってしまっていたので、先生に戦略について考えるようにとのアドバイスはささるものがありました。ネットが具体的にどういうつくりかよりもそのネットがその放送局の在り方をどう反映しているかが大事だとわかりました。
今後残り短いですが、頑張りたいと思います。

【代表、副代表発表】
金光さんと田島さんで女子と女子。
これまで1期生音田さん、大井さん、2期生相川、内田、3期生戸高君、大賀さんと、男子女子、女子女子、男子女子で今回女子女子なので、来年度は男子女子なのかな~などと考えました。
金光さんは明るくて皆が支えたくなる雰囲気を持っているし、田島さんが落ち着いて俯瞰してゼミを見れそうなのでいいと思います。頑張ってください。

1218ゼミの感想

論文完成
獺のメンバーに、重ねて感謝の意と敬意を表したいです。

修了論文発表
3人とも各々のテーマに対して体系立てて論点を明確化されていた点や、独自の切り口を提示されていた点はすごいなと思いました。特に銭谷君のDesignの体系化の論文はすごく興味を惹かれました。

戸高代表の言葉
一年間、代表としての並々ならぬ自覚と責任感を持って取り組んできたという事が、一つ一つの言葉から物凄く伝わってきました。戸高代表、大賀副代表、一年間お疲れさまでした。

金先生からの言葉
「組織の方向性と自分の方向性をcompletelyにalignmentさせること」という言葉が特に印象に残りました。今後の自分自身の方向付けについて、もう少し真剣に考えたいと思います。

ゼミの感想

「人生は自分が思っているよりも本当に短い」。この言葉は正にその通りだと思う。学生の今でさえ一日一日の流れがこんなに早いものかと感じているのだから、社会人になったらもっとそう感じるだろう。だからこそ、一日、一秒を当たり前と思わずに、真剣に生きていきたい。

自分の方向性と、組織の方向性が完全に一致しない時は、辞めるべきだという言葉を先生が言っていたのが非常に印象的だった。確かに先生の言っていることは良く分かるし、その通りだと思う部分があるからだ。ただ、自分の方向性と、組織の方向性の関係において、大部分はかぶるけど、この一部分だけはどうも一致しないという状況もあるのではないかと思う。そんな時は、辞めるべきなのか。僕個人はそうは思わない。同時に、先生が「迷ったらまず挑戦する」、「居心地が良すぎる組織は辞めて違う組織に行くべき」という言葉をも言ってたからだ。自分の方向性と、組織の方向性の大部分は一致するけど、一部そうでない部分が出てきたら挑戦したらいいと思う。というか、挑戦すべきだと思う。挑戦すれば、何らかの結果が反応として返ってくるし、挑戦することは、自分にとって居心地が良すぎることのない状況を作れるからだ。居心地が良すぎない=緊張した状況を常に作り続けることは、自分に妥協しない環境をもたらしてくれるだろう。このことこそ、挑戦だと思うし、自分の成長を促進するものだと思う。

新代表、副代表が決まったことで、金ゼミ新体制がスタートしますね。「ゼロベースで」ということで、どんなゼミになるのか皆わくわくしたり、不安になったりしてるのかなと思います。「良い」ということの定義はここではしませんが、良いゼミに出来れば幸いですね。

ゼミの感想


・自分の方向性と組織の方向性を一致させる
→明確なビジョンを持って、しっかりと選んでいくつもりです。

・組織を選んだ場合はまずそこでやるべきことを果たす
→中途半端になりがちな自分には痛いほど響く言葉だった。そしてまず自分の納得いく選択も必要。納得したからには全力でやっていこう。

・居心地が良いことはプラスではない
→今まで、緊張感のない空間は自分にとってほとんどプラスになってこなかった気がする。ある程度もてはやされることで得る自信の薄っぺらさをこの1年で実感した。

・当たり前ということを自分の頭からなくす
→この言葉を単なる移り気の正当化にしないように注意したい。自分はどうしたいのかを常に考え、無駄な安住への誘惑に負けないようにしよう。

・プライドを持つこと、かつ謙虚であること
→プライドがもてないのは、思考停止の裏返しなのかもしれない。謙虚さを失った瞬間成長は止まってしまうのでしょう。
RT @FujitaK: 石川遼「今年の成績は、努力以上のものになってしまった。勘違いしないようにしたい」

・強さとは、知性・人とのつながり・説得力である
→学生時代は、知性を徹底的に鍛えたい。あとの二つより獲得するのにかかる時間が全然違うと思う。

・taraし続ける人であれ
→主体的に、という部分に集約されると思った。この言葉は一生忘れない。


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ありがとうございました

 何を書いたらいいのか迷い続けて、気がつけばこんな時間。


 2009年度副代表の任期を終えました。大賀有紗です。長い長いと思っていた1年も、あっという間に過ぎました。

 1年前の私は、金ゼミが好きで好きでたまらなくて、入ゼミを決意し、気がつけば副代表になっていて。とても嬉しかったのと同時に、とても不安に思った覚えがあります。本当に大丈夫なのかな?ゼミ生たちは、私なんかを信頼してくれるだろうか?そんなことばかり考えていました。それでも。やれることを精一杯やろう。誰よりも頑張ろう。そう思って、人一倍努力を惜しまずに行動してきました。大変だったけど、一度も後悔したことありません。金ゼミに入ったことも、副代表になったことも。

 私は幸せ者です。こんなに素敵なゼミに出会えて、こんなに素敵な先生、先輩、同期、後輩に出会えて。私は本当に本当に幸せ者です。誕生日のお祝いも、メッセージカードも、花束も。本当にうれしかったです。嬉しい時って、頭がふわーってなって、馬鹿みたいに何も言えなくなっちゃうんだなって、実感しました。ありがとうございました。心よりの、感謝をこめて。

***

 「当たり前のことなんかない」

 金先生が仰った言葉が、胸に響きました。ご飯を食べることも、寝ることも、話すことも、家族や友人と過ごすことも、すべてか「当たり前」なんかじゃなくて、ひとつの奇跡なんだ。そう思って、泣きそうになりました。私は今までなんて馬鹿だったんだろう、と。なんてくだらないことに悩んでいたのだろう、と。

 これから就職活動が本格化します。きっと、つらいことがたくさんあります。それでも、「今ここにいること」が「当たり前じゃない」と思えば、必ず頑張れる気がします。頑張ります。絶対に。


***

 大好きな金ゼミへ。心よりの感謝をここに。そして、これからも、よろしくお願いします。

1218ゼミの感想

・修論
 どの先輩の論文もすごくわかりやすく説明してくださっていて、さすがだなと思った。特に“デザインて結局なんなんだろう”と思っていた私にとって銭谷さんのプレゼンはとても勉強になった。たくさんの準備やずっと前から考察してきていることがプレゼンから伝わってきました。
先輩方の修論を読むのがとても楽しみです。

論文が終わったことに浮かれていた私にとって、金先生のお言葉が心に響いた。
“強さとは、知性・人とのつながり・説得力”
あと少ししかない学生生活の中で、どこまで知性をつけることができるかが勝負だと思う。

金光さんと田島さんの所信表明を聞いて、すごく適任だなと思った。とはいえ2人に任せきることなく、全員が主体的に意見を出し合い、運営していけるように頑張りたいと思う。

論文の感傷に耽るのも今日まで。明日からは気持ちを入れ替えて山本ネクストステップに向けて走り出そうと思う。

2009年12月20日日曜日

ゼミの感想

・論文完成

 「楽しく」できることは、決して本当の研究ではないと実感した。本気で何かをやる、ということは例え自分がやりたいことでも辛さが伴うのは当たり前だ。そんな当然のことを、私は論文に取り組む前はわからなかった。論文制作を振り返ると、おそらくつっこみどころ満載だと思う。でも、もし私が次論文を書くことになったら、今回の経験を生かして、もっとよいものができる気がする。なえならば、今回の論文を通して、悪かった点もよかった点も含めて、「論文とはどういうものか。どうやってできるものなのか」について学ぶことができたからだ。私にとって今回の論文の意義はそれを学んだことだ。今更言っても仕方がないかもしれないが、今回わたしたちdは、最後の一週間で出版社にヒアリングに行った。行ったことで出版社が電子書籍に対してどんな姿勢なのかがわかった。それを踏まえて、最終目標の「出版社への提言」を考えた。出版社が望むことがわかったわけだから、そこから提言への切り口がいっぱい見えてきた。最初にテーマを決めるとき、「切り口」を考えたが、切り口ってこういうことだったのかな、これをもっと深めることが「研究」だったのかな、とふと思った。気が付けてよかった。絶対に今後の研究に活かせると思う。それも含め、学ばせてくれた美食倶楽部のメンバーに感謝したい。ありがとうございました。美食しましょう!うなぎが食べたいです。

・政権交代と先生のことば

 まず、代表として全体を見ながらも個人個人のことも戸高さんはしっかり見ていてくださったんだな、といただいたカードを見てすごく感じた。戸高さん、そして大賀さん、3期生のみなさん、1年間本当にありがとうございました。私はこのゼミで、1年前までの自分とは全く違うことを学ぶことができました。このゼミで学ぶことができなかったら、これから何を勉強・経験していくにしても、こんな視点・考え方はもつことができないだろうと思います。 また、カードに書いていただいた言葉を見て、逆に自分はこれ以外の力もつけていかなければいけないのだ、と触発されました!

 ①金ゼミは強さ(特に社会に出たときの力)を身につけるところ

 ②迷ったら新しいことに挑戦するべき。
  挑戦しないと見えないものがある。

 ③説得力→自分で人が満たされた感覚を作れるかどうか。

 ④自分がどう生きていきたいかわからないと判断基準が他人になってしまう。

 ⑤居心地の良すぎる環境には身を置かない。120%の力が求められる場所が必要。

 自分は今④の状態になっているのだと思った。だからこれから、社会に出たとき自分が必要とする力は何なのか、挑戦したいことは何なのか、自分にとっての居心地の良さとは何なのか、ということもよく考えながら方向性を定めていきた。 その上で金ゼミを選択するのであれば、自分がどう貢献できるのか、考えていきたい。





 

引退

 あっという間に終わってしまいました、1年が。あえて何も整理せずにこのブログを綴ります。
 
 僕が代表になると決めたのは戸高功資個人の意志で決めたことでした。しかし、代表になるための道を敷いてくれたのは、もちろん僕が一貫してタスクをこなすなどして、信頼感を得たというのも1つですが、先輩方が僕に代表をしてみないかともちかけてくれたのがきっかけでした。

 「代表」という人前に立ち、話をし、みんなを引っ張っていかなければならない。そんな立場にはもちろん立ったことがなかったので、金ゼミをnext stageにもっていくという目標があったとはいえ、それと同時に、戸高功資をnext stageにもっていくという、自己の成長というものも同時に目標に掲げて、1年間僕は代表を務めてきました。

 そこで金ゼミをnext stageにもっていくという目標を立派に達成できたとは僕自身、思っていません。しかし、戸高功資という人間は確かにnext stageに立つことができたと確信しています。

 もちろん、自分自身、見たことがなかった一面が見えてきた(人によく言われる、よく笑うようになったとかを含めて)成長はもちろん、自分がまだまだ改善しなければいけない弱点が見えてきたのも、僕個人としての成長だと思います。

・部分だけじゃなく全体を見る、思いやれるように
・1人に加担しすぎない
・不安に思っていることを洗い出すための環境づくり
・人間性を大事にしながらも時には自分に冷徹に、割り切れるように
・冷静に人をしかることができる

 探せばもっともっとたくさんあるでしょうが、こういった点を僕は改善していかなければいけない点だと思っています。こういった点を改善するためにも、後人生で2回は組織の代表という職に就いてみたいと思います。

 なぜ2回なのかと言うと、まず次の1回目で今回、僕が代表として務めきることができなかった改善点を全て改善し、完璧な調整型のリーダーになるためです。

 調整型のリーダーという言葉は、勝部君が昔、ブログに書いてくれていた言葉で、この言葉も「想像力」と同じく、僕が今年聞いて心に残っている言葉の1つです。

 以前、EUの大統領に、ベルギーのヘルマン・ファンロンパイ首相が選出されたことがニュースになっていました。このニュースを聞く以前に、ファンロンパイ氏の存在を知っていた日本人はほとんどいないと思われます。

 ではなぜファンロンパイ氏がEUという大きな組織の長になることができたのでしょうか。それは彼が調整力に長けているからだと、以前日経新聞に書いてありました。

 ファンロンパイ氏以外の大統領候補として、前イギリス首相のブレア氏が候補として上がっていたらしいのですが、カリスマ性は評価されながらもイラク戦争等の問題で落選してしまいました。

 そこで、ファンロンパイ氏が選ばれた理由の1つに「調整力」があるそうです。EUという利害関係が絡む大きな組織を引っ張る上では調整力が重要だという味方があったそうな。

 僕はリーダーには「カリスマ型」「調整型」、両方の能力が備わっているのがベストだと思います。しかし、人間この両方がなかなかそろっているリーダーを見ることはありません。

 そんな中で、僕は「調整型」ができてからこその、「カリスマ型」だと思います。いかに人を思いやることができるか、いかに全体の意見をまとめあげ、ベストな答えを出すことができるか。だからこそ、僕は次に代表をやる機会があれば、完璧な「調整型リーダー」になり、そして「カリスマ性」を少しずつ磨いていきたいと思っております。

 そんな改善点だらけの不完全な代表でも1年間、代表を続けることができたのは同期と後輩、そして陰ながら支えてくださった先輩方と、金先生のおかげです。

 特にゼミでも言わせていただきましたが、4期生のみんなには感謝だらけです。大きなことから小さことまで、僕に変わるきっかけを作ってくれたのは4期生です。

 4期生がいるからこそ、僕は自分がまず行動で最低限のことは示そうと思うことができましたし、4期生が知ることに熱心だから自分ももっと新しいことを知りたいと思うことができました。

 僕は本当に幸せな人間だと思います。この幸せな思いを何年かかるかはわかりませんが、自分が生きていくフィールド、関わってきた、関わっていく人間に還元していくことが、僕の人生における長期的な目標となります。

 これからも、金ゼミのみなさんにいろいろと学び、また還元していくことを約束させていただいて、代表としての最後のブログとします。

 本当にありがとうございました。

1218ゼミの感想

2009年のゼミ、最後までお疲れさまでした!!
特に、ここまで一年間主役となってゼミを引っ張ってくださった3期生のみなさん、たくさんのものを教えてくださって、本当にありがとうございました。
来年からは私たちの番。金光さん、田島さんを先頭に、ぶっちぎっていきましょう。

【修論発表】
4年生の先輩方が、自分自身の歩んできた学生生活の集大成として書かれる論文、完成品を読むのが楽しみです。

今、他の班の論文を読んでいるところなのですが、3人の発表されていた論文の内容に繋がりそうなもの、役に立ちそうなまとめ方などが見える瞬間があって、おもしろいです。

【代替わり】
それぞれの代にそれぞれのカラーがあって、金ゼミという組織をどんどん作り替えていく。
決まった伝統を継承していくのではなく、自分たちがゼロベースで作っていくという組織に、私はあまり出会ったことがないので、今とてもわくわくしています。
新しい組織に対して、自分には何が出来るのか、何が得られるのかをじっくり考えながら、new金ゼミを作り上げていきたいです。

【来年に向けて】
今、きっとゼミ生それぞれが、来年の自分というものを考えているのだろうと思います。
悩み抜いた末の決断を基にそれぞれにとって最善の行動をして欲しいです。

確固たる自分の価値観、誰にも負けないものを持つために、自分が何をすれば良いのか。
この冬休みの間によくよく考えて方向性を定めていきたいと思います。

2009年12月19日土曜日

【ホンヨミ!1218①】出版再生へのシナリオ【斉藤】

 論文の執筆に際して、参考にした本の一つ。以前に一度軽く読んだが、再度読み返してみた。

 本書は、出版業界の様々な立場の人が集って、今後の出版業界の行方についてのシンポジウムの議事録だ。興味深かった点は、出版業業界のそれぞれ立場の違う人間が話し合うわけであるから、互いに批判を含め、どう思っているかを真剣に述べ合っていた点だ。出版業界はそれひとつの仕組みとしてとらえられがちであるが、その中には数多くの部品があるわけで、それらが一体となって機能していくためには、互いに批判精神を持って、どの部品が不必要なのか、またどこがうまくかみ合っていないのか、を常に考えなければいけない。既存の流通体系を維持しようという力が働いて、何か問題があってもなるべく見過ごすようにしてきたのが今までの出版業界だと思う。それはやはり書籍の電子化の波のせいだが、この期に、それこそ出版業界版の事業仕分けでもやったほうがいいのではないかと思う。何をやめて、何を利用し、どこと組むか。そんな選択を出版社は強いられているのだと思う。その選択肢の考えられる一つを、論文で示したつもりだ。

一年間お疲れ様でした。

来年度副代表を務めさせて頂くことになりました田島萌です。責任のある立場ということで、やるべき職務をしっかりこなしながらも、結構奔放に貪欲にやっていきたいと思っています^^

【論文完成】
長いようで短かった論文も今日でお別れかと思うとなんだか切ない気持ちで提出しました。
普段のNCは一回だけだったりして、あまり深いところまでつっこむことができないのですが、今回2ヶ月もの間一つのテーマにどっぷりつかってみて、成果と限界を感じました。新規性のあるテーマであればあるほど、向き合うと苦しみを覚えました。それでも2ヶ月間苦しんだことは、これから上手いことばかりはいかない社会生活にきっと役に立つと思います。お疲れ様でした。論文がどのようなFBを受けるのかが楽しみです。
役職に就いてたった一日で、その責任の重さというものを感じつつあります。見えないところで戸高さんや大賀さんはそれと戦ってきたんだなと感じています。
【修論発表】
日吉で論文の公正作業に手間取ってしまい、30分ほど聞くことができず残念でした;;
それぞれの興味分野と重ねてテーマを設定されていて魅力を感じました。
特に一緒にビジコンに参加させて頂いてdesign thinkingを学ばせて頂いた銭谷さんの論文に強い関心があります。私もデザインだけが唯一の道ではないとも考えていて、銭谷さんがdesign thinkingとanti-design thinkingの世界をどうまとめていくか、一緒に研究させて頂きたいくらいです(笑)
【代表からのメッセージ】

戸高さんが、代表を一年間やれて幸せだったとおっしゃっていたのが印象に残りました。あと、よく笑うようになったというのも興味深かったです(笑)私はこの一年金ゼミを通じてどう変われるのだろうとワクワクしてきます。お手紙には「真×新」と書いて頂きましたが、自分は熱くなりすぎるとつい周りへの配慮や真心を忘れてしまう部分があるので、自分への戒めしたいと思います。温かいお言葉嬉しかったです。
戸高さん、大賀さん一年間本当にお疲れ様でした。

【1月8日について】
やっぱり何かを決める作業というのは大変ですね。
特に私は思いつきで結構アイディアを口に出してしまうので、是非反論で首根っこをつかんで頂きたいです!まだまだ決めること結構ありますね;;

【忘年会】
とても刺激を受けました。特に小宮さんと竹内くんと話せてすごく楽しかったです。
大事なのは、何か批判をされたときに、(相手を否定するのではなく)自分なりの根拠を持って反論できること、反論できるように毎日生きることかなと感じました。

【ホンヨミ!1218①】ローマから日本が見える【田島】

ローマから日本が見える 塩野七生

 予備校の先生に、政治学科に合格したことを報告したとき、「ローマ政治を勉強してみなさい」とアドバイスを頂いた。その時は何故ローマ政治を薦めてくださるのか正直よくわからなかったのだが、知れば知るほど、その意味がわかってくるような気がしている。ローマ政治のある時期は、政治史の中で特筆すべきモデルであると思う。それは、古代ローマが築きあげた長きに渡る繁栄が物語っている。それはその時代であるからこそ成立でき、現代には必ずしも全て通用するものではないが、彼らの政治スタイルからは、よいコミュニティーと、リーダーと、メンバーのあり方を抽出することができるだろう。
 この本の中で印象的であった議論点は、元老院が終身制であったことである。終身制と聞くと、選挙という洗礼を受けないため腐敗するのではないかという懸念が出てくるが、塩野氏は事実はそれとは逆で、「ノーブレスブリオージュ」を持つ貴族議院たちは、票集めに奔走することなく、政務に集中できたのだという。
 ここで日本における参議院衆議院の問題が思い浮かぶ。彼らの中には、結局地元での票集めや目先の進退ばかり気にして勉強ができないといった不満も存在する。彼らは何のためにいるのか?地域の声を反映させるためか。それとも全体的な姿勢でよりよい政策を作っていくためか。
 金ゼミにいて組織の意思決定というものを体験してから、恥ずかしながら今更強く政治に興味が出てきた。金ゼミの何百倍も社会的影響力のある決定、日本の政策法律の設計の決定権を彼らは持っているのである。

2009年お疲れ様でした

2009年最後のゼミ。
そして論文提出日。

3か月やってきた論文を全チームが提出し終えて、今年のゼミを終えて、一区切りついた気分です。自分の班はもちろん、毎週FBを与えあってきた他の班も形になった論文を見ると、達成感があります。2010年1月8日の発表が楽しみです。

「卒業論文 中間発表」
個人研究ということもあって、自分の集大成だったり今後の社会人生活とリンクするような題材を選べるのは楽しそうだなと思いました。


「3期生から4期生へ」
戸高さんのプレゼン、4期生一人一人へのメッセージカードと3期生への言葉。金先生へのお話。1年間全力で関わってきたからこその言葉で、いろんな思いがある中できっといろいろ考えての言葉だと思いました。先生の言葉も、心からのメッセージでした。
同じ空間で同じ言葉を聞いていてもきっとゼミ生みんな感じたことは違ったんだろうなと思います。
私は次期代表をつとめさせていただくことになりました。2010年への年越しや新学期に、多くの人が金ゼミのことも含めていろんな決断をすると思います。代表に立候補したことは私にとって一つの大きな決断でした。そして自分の決断にもとづいて、すでに動きは始まっています。でもそれがどんな方向になるかは自分で作っていけます。

“責任×自由”
戸高さんにいただいたカードに書いてあった言葉です。私がその言葉の本当の意味を本当に理解するのは一年後の今日かもしれません。今はいろんな気持ちや言葉があふれていて、何を書こうかとこのブログの画面と長い間向き合っています。戸高さんが「今まで一年間代表をやって幸せでした」と言っていました。シンプルな言葉だけれど、その後ろには見えない苦労やプレッシャーや愚痴があって、それでもそれ以上に得るものを吸収した言葉かなと想像しました。一年後の今日の事はわかりません。でもこれから誰よりもこのゼミに関わる気持ちで、ひとつひとつを丁寧に、自分自身の頭と心で考えながら進んでいきたいと思います。

2009年12月18日金曜日

【ホンヨミ!①1218】How to Turn Lemons into Money【岸本】

 子供でも分かる経済学の入門書の古典。(しかも絵本!)と聞いたのでアメリカの友人をパシらせて原典に当たってみました。邦題は「レモンをお金にかえる法」。


 とにかく内容は平易でした。レモンをお金にかえるには、レモネードを作って、雇った友達との労働問題を解決して、競合との価格競争に勝つ。それで利益が出ればOK。といった流れ。ちょっと知らない単語も出てくるので単語帳がてらに読むのもアリかもしれません。


 読んでいて感じたのは経済学は下手に日本語にするよりは原典の方が分かりやすい、ということ。これには2つの理由があると思います。まず、1つの単語に複数の訳が当てられていること。例えば「original investment」となるものも、辞書で引くと「原始投資」やら「当初投資」やら「最初投資」やら出てきました。「需要と供給」くらいかっちりしてて欲しいものです。また、熟語が続くとどうしても堅苦しさが出てきてしまうのも理由でしょう。「conciliation」は「調停」、「arbitration」は「仲裁」、「liquidate」は「弁済」「清算」などです。


 「出社が楽しい経済学」などを読んでいても常々思うことですが、経済学それ自体は私たちの身の回りの出来事に根ざしたものなんだなあと思ってしまいました。

2009年12月17日木曜日

【ホンヨミ!①1218】日本の「世界商品」力【山本】

 
 日本のソフトパワーが世界で広く好意的に受け入れられている事例が数多く紹介されてていた。日本のソフトパワーが世界市場で好調である事実と、その事実からソフトパワーをより世界へ輸出して行くべきだと論じる本書のような著書が現在世の中にたくさん溢れている。しかし、“ソフトパワーを輸出すべき”とする論だけが一人歩きし、“どのように”輸出していくべきかといった具体度の高い次元での議論は少ないように思う。

 世界に広く受け入れるコンテンツを持ちながら日本は十分にその魅力を伝えきれていないという事実があるのならば、何故そうなっているのか、そしてそこをどのような方法をもって解決しようと考えているのかをはっきり示す必要があるように思う。また、“〜の商品をより世界に発信していけば経済効果○○兆円が見込まれる”といったような数字が出てきたとき、どのような背景でその数字が算出されたのかを示した方がもっと説得力が出るように思った。

 ちょうど論文執筆期間に読んだため、論文を書くにあたって留意する点を数多く学べた。

【ホンヨミ!1218①】フロントランナー 【金光】

朝日新聞 be on Saturday 2009.11.28
石村萬盛堂取締役 石村一枝さん 

彼女は明治38年創業の老舗和菓子屋を、洋菓子も含めた大企業に育てた女取締役。
私がこの記事に惹かれたのは、自分がなりたいなーとぼんやり描いたことのある像を彼女が体現していたから。私は老舗の(京都の)和菓子屋さんに嫁ぐ!そして、その会社を守りながら育てたい!!という野望を本気で抱いてた時期があった。(今もなれるものならなりたい) それだけでなく、この石村萬盛堂という会社が持っている「鶴乃子」という看板商品は私が幼稚園くらいのときに人生で最初に大好きになった和菓子だった。すごいめぐりあわせ!

彼女は大手広告会社出身。「お菓子って生まれたときから亡くなるときまで常に接点がある。コミュニケーション産業」という発想はなるほどな、と思った。
プロポーズされた時のセリフも素敵で、「男は外で働くことで成長する。君も一緒に働いて成長してほしい」というもの。そしてそのセリフ通り、一日中仕事の目線で生活し、同時に息子も二人育てあげ、とても肉体的にはハードな生活だと思うけれど、写真の中の石村さんはとても笑顔で、楽しそうだった。和菓子屋さんから、「ホワイトデーにはマシュマロを」というムーブメントを創った人でもある。
好きなものを一生かけて作っていく。でも老舗の地位にとどまらず、常に新しく挑戦し続ける。そして何より自分の仕事が心から好きなこと。
まず内容面で自分の興味とこんなにぴたりとくることはめったにない。さらに、女性ということも。
内容も生き方も含めて、とっても素敵な人生だなと思った。

【ホンヨミ!1218①】自分の小さな「箱」から脱出する方法【小山】

Zさんが勧めていたので読んでみた本。
確かに、読んでみるのと、結論だけ知っているのでは違うので、読んでよかった。
自己欺瞞という問題についての本。
自分にとっては自己欺瞞というより自己責任といったほうがしっくりきたけれども。
相手に逆らわず、自分の感情に嘘をつかず。この2つを満たせば自分の小さな「箱」に入って、生産性を低くしたり、不機嫌な日々を過ごす必要がなくなる。
自分が感じてはいたものの、実践できないことだったので、これは非常に参考になった。
ただ、誘導尋問のような形でかかれていたため、実際に問答をしながら読み進めたらまた違った見方がでてくるだろうと思う。特に具体例を見せてわかりやすくしていることもあるだろうが、なにぶんテーマもテーマなだけに、帰納的になりすぎている感がする。もっとつっこんだら、もっと面白くなるはず、という本。
あとは、自分が実践するだけ。
2009年最後の書評として取り上げるには良い本だったと思う。

【ホンヨミ!1218①】知識創造の方法論【戸高】

野中郁次郎・紺野登著『知識創造の方法論』


 知識経済時代に生き残っていくためには、何かあたらしい手法や方法論が必要でないのか。そのような考え方に陥ってしまいがちだが、本著では、過去の哲学、社会学的アプローチと何ら変わらないと言ったことを説いている。

 社会学的アプローチからすると、消費者の目線に立った、消費者と同じ空間で一緒に生活し、その消費者が抱える潜在的な問題やニーズを洗い出す。
 
 そうした消費者目線に立ったフィールドワークに基づいて、そこで得た知識をしっかりと言語化し、体系的にまとめる。つまり、いくつかの変数毎のアイデアをコンセプトとして成立させる。
 
 次はそのコンセプトに基づいてプロダクトに移っていくのだが、そこでも全てを統合していく手法が必要となってくる。つまり実用的検証の段階だ。

 また、この本で印象に残った言葉として、「ボディストーミング」という言葉だ。ただ単にブレストするだけでなく、実際に自分の身体を動かして、消費者が実際に経験をしている場に自分が飛び込み、そこで自分も同じく消費者と同じように体験をして(上記のフィールドワークと同じ)、そこで得た知を元にブレストをしないと独りよがりのアイデアになってしまう。
 
 実際にホンダでとある車を海外向けに新たに開発する際に、現地に飛び、スーパーで買い物をし、そこでワゴンカートを押し、商品を買い、その重さ、冷たさ等を感じてから、車に詰め込むといった所までの経験を通して開発を行ったそうだ。

 自分が持つ知識と、現場で得た知識。この2つの知識を統合していくスキルが求められる時代になっている。

ゼミ感想

小山です。
途中で抜けたうえに、遅くなりました。すみません。

論文について
我らが美食とX班しかみていないので、2つについてのみ書きます。
美食では自分たちのいいたいことを言えたと思います。
最後の価値を出す部分についての説明に時間が割けなくなったのは残念ですが。
執筆、明日の提出に向けて大詰めですが、楽しんで書いています◎

X班
よくわかりませんでした。色々と指摘されてどう進んでいくのかが、問われる部分だと思います。

2009年12月14日月曜日

【ホンヨミ!1218①】ニコニコ動画が未来を作る‐ドワンゴ物語【大賀】

佐々木俊尚著「ニコニコ動画が未来を作る‐ドワンゴ物語」(2009年、アスキー新書)
2009年12月14日読了

***

 勉強中の息抜きに、と、ニコニコ動画を開いてみた先日のこと。トップページに大きく踊る広告の内容に思わず目を奪われた。「ドワンゴ新卒採用!」…ドワンゴって、会社だったのか?!恥ずかしながら私はそれまで、ただのオタクのボランティア集団が運営している動画配信サイトだと思っていたのだ。「新卒採用」という言葉を見ると興味が湧いてしまうのは就活生の性とでもいうべきか。早速、ドワンゴホームページにアクセスをしてみることとした。こじんまりとしたサイトではあるが、2009年度の企業優秀賞に選ばれていたり、採用が「一発芸」方式だったりと、ところどころにその独自性と「面白さ」が溢れている。(ちなみに採用試験は、動画投稿→ニコニコ動画上での公開面接→最終面接の順らしい。公開面接とは…自分の応答に対し一体どんなコメントがつくのか、見たい気はする…)‐本書は、そんな「ドワンゴ」の成り立ちをニコニコ動画のビジネスモデルを、ストーリー形式で語ったものである。これを読めば、ニコニコ動画を単なる「娯楽」として切り捨てることはできなくなるだろう。
 本書において、ニコニコ動画のコンテンツは「動画と一体になったコメント」であるとされている。劇場で、人気の舞台俳優や芸人が出てきた時に観客が一斉に歓声を上げるように。あるいは、感動のシーンで観客が一体となって咽び泣くように。つまらない演技に対してヤジが飛ぶように。ニコニコ動画のコメント機能は、観客の反応により劇場のコンテンツがより「完成」に近いものとなる仕組みと同じなのだ。また、動画制作者と視聴者の双方向的なコミュニケーションによりコンテンツそのものがブラッシュアップされる可能性も高い。最近目につくのが、「歌を作ってみた」→「歌ってみた」→「歌に絵をつけてみた」→「歌に動画をつkてみた」…という様々な主体によるアレンジ合戦だが、このような一連の行為が可能になるのも、ニコニコ動画ならではの特性だろう。

 最近、テレビを見ていると、「あー…コメントが無いとつまらないな…」と感じてしまう自分は、相当の末期なのか、それとも現代人の性なのか…。ともあれ、ニコニコ動画の今後の成長に期待が高まる。

【ホンヨミ!1211③】ローマ人の物語 パクス・ロマーナ中 15【田島】

ローマ人の物語 パクス・ロマーナ中 15 塩野七生著

塩野氏のライフワークともいえるこのローマ人の物語シリーズだが、この巻は「パクス・ロマーナ」(ローマの平和)の中期を扱っている。ローマの平和と繁栄がどのように築かれたかという、実に興味深い内容を描いている。古代ローマの時代から2000年以上がたち、技術は大きく進歩したが、人間はかつてローマが手にしたほどの広大な土地を誇る国を維持することはできなかった。戦争と価値観の相違によって、国はどんどんと細分化された。

ローマが平和と繁栄を維持できた理由は、皇帝アウグストゥスの能力と、ローマ人のたちの価値観によるものが大きいと感じる。
アウグストゥスは、リーダーシップの民主主義のバランスを知っていた。民意を汲んでいることを示しつつ、さりげなく統治の主導権は掌握して国の方向性をよい方に向けていく。カエサルほどのカリスマ性はなかったが、だからこそアウグストゥスは我々にとって非常に参考になるリーダーである。
ローマ人の合理的な思考方法も非常に参考にすべきものがある。一度ケルト民族に国をめちゃくちゃにされたローマ人は「それがなぜか」を徹底的に考え、いかしていった。ローマ人の「寛容」の精神も、国を広くするために、「自分を認め、相手の多様性を認める」という姿勢を獲得した結果である。パクス・ロマーナ期のローマは、非常にクリエティブな環境であったのではないか。組織の構成員がどうあれば国が繁栄していくか、ローマ人の姿は教えてくれる。

【ホンヨミ!1211②】デジタル時代の出版メディア【田島】

遅くなって申し訳ありません。

デジタル時代の出版メディア 湯浅俊彦著

論文のテーマのために電子出版に関する本を多数読んでいるが、驚くほどにその中で出される問題提起は共通している。同時に、これだけ問題点が明確化されながらも早急に手を打ってこなかった出版界の対応の遅さというものを感じてしまう。

本書も出版業界の危機と、電子書籍の展開について書かれているが、著者独自の見解として、この後出版メディア関連企業はM&Aをしあい、メディア・コングロマリット化していくと述べている。
私も、出版社が流通において主導権を握り続けるためにはそのことが必要なのではないかと思う。
ネットの出現で膨張していく出版流通のなか、出版社はアナログの道のみ考えていれば、その大きなストリームに飲み込まれ利用されてしまう。上質なコンテンツは対価がある。出版社はコンテンツを守り、大事な収益源を他企業に利用されないようにしなければならない。従ってデジタル化も出版者の目の届く範囲で行なうのがいいのだが、各出版社で小さいプラットフォームを作るよりも、巨大なものを一つ作ったほうが集客力もあがるしいい。出版社が協力しあい、収益が出版業界に還元されるようなプラットフォームが望ましいと思うが、それが論文でもとりあげている電子文庫パブリである。
しかしパブリの認知度は未だ薄く、googleやamazonなど認知度の高いプラットフォームが電子書籍販売を始めてしまえば大きな脅威にある。それらに出版社のサイトが勝つにはどうしたらいいのか?商店街に例えれば、八百屋さんが、「そこに行けばなんでも買える」スーパーに勝つにはどうしたらいいか?八百屋さんでよくあるのは、その店のバリューをつけることである。「そこに行けばおじさんが色々教えてくれる」「そこに行けばおまけにもう一本もらえる。」google やamsazonなどの巨大なプラットフォームは逆に言うと専門性は低い。出版社が出版社ならではの価値を用いて魅力的なプラットフォームを形成すること、それがカギである。

Time really flies.


 なんというか一年は早いですね。ものつくりの論文仕上げて所信表明したのが2か月くらい前のようです。



【論文発表】

 

- 美食

 

 今まで漠然としていた各要素がきれいにハマるようにまとまっていて良かったと思います。

 

 今回のプレゼン内容とも関連しますが、先日国立国会図書館の長尾館長が講演の中でGoogle Book Search問題について言及していました。

 日本国内の反対していた権利者はGoogle Book Searchから外されることで喜ぶかもしれません。しかし、これは逆に日本独自の方法、例えばプラットホームの確立、あるいは各電子書籍市場との提携などを模索していかなければ確実に世界から取り残され、日本の著作の市場展開の機会を失うだけでなく、日本文化の輸出すらままならない事態に繋がりかねません。


 こうしたこれからの日本の出版ビジネスの行く末に対する包括的な提言を期待しています。



- CP aka X班

 

 詰んでいるなら詰んでいるで他のゼミ生に問題を投げても良かったのではないかと感じています。一応論文に対するディフェンスが今回の目的ですが、結果としてベストなカタチで論文を仕上げるのが大前提なので、フィードバック/ブラッシュアップの案が色々出てきたのではないでしょうか。

 クレジットカードの例であれば実は『Catalyst Code』やら『キーストーン戦略』やらに幾つか事例が出ているので、もしかしたらヒントになるかもしれません。


 ちなみに、TSUTAYAのポップはヴィレヴァン、タワレコと同じように「カリスマ店員」のような属人性がカギになると感じています。そのため、店舗ごとの匿名化→ランキングは意味をなさないのではないかと感じました。例えば、カリスマレビュアーみたいな人間を登場させるのが1つの案です。

 また、お客の動きを見るのも重要なんじゃないでしょうか。自分なんかは下調べしたアルバム+棚を片っ端から見て借りる、しかも半額期間中に。てな感じの消費行動をしています。こうした客の購買行動を期間別、あるいは導線などのストーリーを描きながらプランを練ると従来とは異なったアプローチが試せると思います。



- ほっとけいき

 

 美食班と同じように今までの下調べが活きたまとめだったと思います。これはうちの班でも意識したことですが、「具体的に何をすべきか」と「その結果どうなるか」ということを整理して提示すると相手に与えるインパクトは増大します。

 ネットと政治はオバマの大統領選、Twitter、Ustreamの登場で再び脚光を集めています。個人的にも興味がすごくあるので楽しみにしています。



- 獺班

 

 1つ1つのリサーチはすごくしっかりしているので、あとは各章なり、全体なりで、コンセプトの明示だけではなく、具体的なアクションとその効果、および具体的なケースの例示を添えると伝わる層が一気に広まるのかなと感じました。


各班とも大詰めですね。ダイナミックな全体像が立ち上ってくるこの時期が論文やってて一番楽しいときなのではないでしょうか。



【所信表明】


 去年の所信表明とは趣が違って、前向きにこのゼミを辞めるかどうか迷っているという率直な考えを聞くことが出来て有意義だったと思いました。こうやって意見をまっすぐにぶつけてくれる場としての金ゼミがあるならば、ゼロベースであっても、いくらでもより良いものが生まれていくと信じています。



【音田さんの話】


 普段ゼミでは余り扱わないような「数字」に着目したレクチャーで大変参考になりました。経済や経営はかじってますけど、今回のような会計や商学の分野は全くド素人だったので今後企業研究やニュースを見る際に気をつけたいと思います。

 また、ゼミ初期の裏話(co-founderとして笑)など今後のゼミを考える中で、参考になる話もあったので、何らかの形で活かしていきたいです。

 貴重な時間を割いてレクチャーしてくださった音田さんに感謝です。


【ホンヨミ!1211①】バルサとレアル スペイン・サッカー物語【田島】

投稿が遅くなり申し訳ありません。

バルサとレアル スペイン・サッカー物語 フィル・ボール著

「フランコ独裁政権」というテーマの課題レポートを書くために借りた本。結局このサッカーネタはレポートには書かなかったのだが・・・。

なぜサッカーがフランコの独裁政権と関係があるかというと、スペインのサッカーからは、独裁政権によってさらに強化された地域間の抗争を読み取ることができるからである。
スペインはもともと地域の力が強い国であった。それぞれの地域で独自の文化が形成され、スペインという一つの国の中にもカスティーリャ語(スペイン語)、カタルーニャ語、バスク語など様々な言語が存在している。しかしスペイン内戦の後政権を手にしたフランコは中央集権を達成するために、公の場でのカスティーリャ語、バスク語の使用を禁止するなど非常に厳しい規制を地域に対して行なった。言語を奪われるということは、文化全てを奪われることである。結果地域からの反発は強まり、バルセロナ(カタルーニャ語地域)&バスク(バスク語地域) vs. 首都マドリード(フランコ政権)という図式が出来上がっていく。スペインの国内サッカーリーグにおけるレアル・マドリードとFCバルセロナの試合は、日本の阪神巨人戦を越える因縁の戦いとして認識されているが、それは観客たちが地域間の抗争をサッカーの試合に投影しているためであると言われる。

スポーツは本来純粋な行為であるといえよう。しかし、しばしば国や地域といったバックグラウンドから勝手に意味づけを付与されてしまう場合がある。例えば我々にとっての一大イベントである「早慶戦」(名前の順序ですら白熱する)はなぜ盛り上がるのか。なぜ立教戦じゃダメなのか。それは野球の試合が、早稲田と慶應という、学力に甲乙つけがたく均衡している(と思われている)2校の優越を決めるかのようにとらえられているからである。またWBCの日本対韓国戦の騒動も記憶に新しい。甲子園もそうである。スポーツに勝手な意味づけを行なうのは、観客でありメディアである。チーム側が注目度を高めるためにあえて煽ることもあるが。
スポーツもまた、ソフトパワーの一種ではないだろうか。中国はオリンピックを利用して発展を世界にアピールしたし、選手の性別を偽ってまでメダルをとりにいったという疑惑のある国すらあるほど、スポーツの結果はその国のブランド・イメージを大きく左右すると言ってよい。

スペインの地方分権はなかなか理解が難しかったのだが、サッカーを通してより馴染み深い形で理解することができた。言語も違う、文化も違う地域を抱えるスペインがどのように一つの国の総体を形成しているのか、さらに調べてみたいと感じた。

【ホンヨミ!1211①】パターン、Wiki、XP【岸本】


前回のポストの後半部分に出てきた江渡浩一郎さんの本。ちなみに去年の輪読書の「Content's Future」(津田さん、小寺さんの本なので未読ならば是非)でも同様の話をされています。


 繰り返しになるのでざっくりまとめると、プログラミングの手法のXPやWikipediaに利用されているWikiのシステムの設計思想には、建築家クリストファー・アレグザンダーの建築コンセプト「パターン・ランゲージ」がある。それらは設計者だけでなく、利用者も一緒になって設計に参加できることを念頭に置いています。これは本当に利用者が必要なことは利用者自身が一番良く知っているという考えに基づいています。


 まず、パターン・ランゲージの章。本書で述べられている例で日本の東野高校が登場します。これは結果として失敗してしまいます。考えられる理由として挙げられているのが設計者と利用者の間にゼネコンが入ってしまったために、「利用者自信の手で」改善することが出来なくなったためです。

 逆に言えば、利用者自身が変化に携わることができれば利用者が普段の生活の中で気づいたニーズをみたすことができると言えるでしょう。これは物質的な束縛から解き放たれたコンピュータ、プログラミング、インターネットなどの世界で実現されます。


 では、実際どのようにXPやWikiに取り入れられていったのでしょうか。1つには常にユーザーを参加させる、あるいはフィードバックを得るといった方法です。また1つには前回も言及した「アジャイル・アプローチ」などがあります。

 

 顧客の抱えている隠れたニーズ――P&G流に言えば「unmet needs」、IDEO流に言えば「thoughtless acts」を浮き上がらせる手段として、XPでは開発チームが行うべきいくつかのプラクティスの中に「顧客のプラクティス」を設けています。

 ここでは、例えば求められているストーリー(顧客の目に見える機能単位のシステム)を短い文章にし、カードに記す。それを踏まえて短期的に何をすべきか決め、ユーザーテストを繰り返しながら確認し、「しょっちゅうリリース」します。


 この本を読んで、より一層前回の考えが強化されたように感じました。


- パターンランゲージ/Wiki

 設計者とユーザーが共通の前提を持って、共通の言語でやり取りする

- デザイン思考/XP

 設計者がプロトタイピング、ユーザーテストを繰り返すことでユーザーの潜在的

ニーズを汲み取る(より「人間中心」)


 そしてより一層感じたのが、「これではiPodは作れないんじゃないか」という疑問の念でした。あのようなプロダクトはデザイン思考云々ではなく、ブルーオーシャン的なもっとマクロな視点からデザインすることが重要なのかもしれません。


 ちなみに江渡さんのプレゼンが見れるので、興味のある方はぜひ。



【ホンヨミ!1211①】プロフェッショナル~仕事の流儀~宮本慎也【村山】

「プロフェッショナル~仕事の流儀~宮本慎也・チームは背中と口で引っ張る」

プロフェッショナル第二弾。今回は野球・東京ヤクルトスワローズのキャプテン宮本慎也選手の、チームを引っ張る極意について。

①二流の超一流になれ
②背中と口で引っ張る
③失敗から逃げない

①一番活躍する選手ではないが、脇役でもチームにとっては欠かせない戦力である。チームの中での自分が果たすべき役割を認識して、勝利のために自分がどのように貢献できるかを考える。そうすれば脇役が主役になることだってある。
素質が上の奴はいくらでもいるが、考える野球を極めれば脇役として超一流になれる。皆がみんな主役になれる訳ではない。だから、脇役としての自分に何が出来るかを「考える」ことが重要。一番大事なことは、自分の現状における能力を認識して、今の自分に何が出来るのかを答えが出るまでじっくり「考えること」だろう。そうすれば、目指すべき方向性を確立できる。

②自分の気持ちのこもったプレーを見せて、背中でチームを引っ張りつつも、時には励ましたり、時には厳しい言葉をぶつたりして相手を発奮させる。同じチームで戦う仲間だからこそ、言うべきことは言わなければならない。とても良く分かる。結果を残してきたからこそ出来ることだと思うが、誰しもが出来ることではないので、大事な役回りだと思う。

③自分のミスはミスとして認めないと誰もついてこない。言うことを聞いてくれない。言い訳をするのが一番良くない。失敗したら、自分がどんなに偉い地位にいてもその失敗を認めて謝る姿勢が大事。一番やってはいけないことは言い訳することである。言い訳をすると、相手からの信頼を一気に失ってしまうだろう。

自分がサッカーをやっている様に、同じスポーツ選手が言っていることなので、共感できる部分が非常に多かった。同時に、自分でもそうしただろうなと思えた局面が沢山あったので、何だかとても嬉しかった。

最後に、宮本選手にとってプロフェッショナルとは

努力するのはプロとして当たり前。それ以上するのが本当のプロである。みんなのやってないことをやるのが、努力するのがプロフェッショナルである。

ゼミの感想

●論文

 書き始めて見えてくるものがある、と最近実感しています。特に扱うテーマが広く、文献もほとんど存在しない中、何を知れば良いのか知るための最短距離なのかと感じました。もちろん、いままで仮説を立て、それに基づき調べてきた多くのことも重要なのですが。

いよいよ次回が提出日ですが、悔いのないよう最善を尽くしたいと思います。ちなみに、研究は今後も続けていきたいと思っています。

●所信表明

 各自、色々なスタイルが出ていて、diversityを感じました。それと同時に、1年を振り返るかめちゃんのスライドは感慨深いものでした。

この1年は、自分にとって非常に濃いもので、1年前より少しはまともな人間になれたと思いますが、その半面、根はなかなか変わらないなと。笑

いずれにせよ、先生のお話にもあったように、自分主体でしっかりと考えていきたいと思います。

●音田さんのプレゼン

 物事を分解して分析することの楽しみを味わえました。ゼミ後の食事会でも、論文のアドバイス以外にも多くのことを話してくださりとてもためになりました。「肩書ではなく自分の名前で知られるようになりたい」「けど肩書は使えるだけ使ってやる」。

ステージ

今週のゼミは、サークルの発表会のゲネプロという個人的な理由で、自分の担当する発表以外ほとんどゼミの場にいることができませんでした。
twitterでの実況や感想を読んでいると、全班の論文発表、4期生の所信表明、金先生のお話、OBの音田さんによるプレゼンととても内容の濃いものであったようで今回のゼミがその日であったことが非常に残念でした。特に、一年間共に話し合い、刺激しあってきた4期生の仲間の所信表明は、心からその場で聞いていたかったです。それぞれがどのように考え、どのように決断したのか。その道がたとえ金ゼミでなくても、決めた道ならば応援したいと私は思います。


今回私がそのような価値あるゼミに参加できなかったことも、また決断によって生じたひとつの結果です。

ゼミの感想とは全く関係ないプライベートな話で大変恐縮かつ恥ずかしいのですが、サークルの話を書きます。
私は1年生の時から大学のビッグバンドサークルに入ってトロンボーンをやっています。中学高校では弦楽部に所属していました。音楽は私にとって大切な存在で、なおかつ「合奏」という行為に愛着があります。
印象に残っている話なのですが、ある指揮者が学生オーケストラにこう言ったことがあるそうです。「合奏というのは、集団の中にいつつ、自分を最大限に表現するということだ。人生と同じだね。」拙い音楽人生ではありますが、私にとっても合奏していて一番楽しい瞬間は、自分が最大限の演奏ができて、それが周りの最大限の演奏と重なり、結果いる人数の何十倍もの相乗力を出すことが出来たときでした。あまり練習していないと自分でいっぱいいっぱいになるのですが、一生懸命自分のパートを練習していると、自分が演奏しながら同時に、全体のハーモニーの中の自分を理解できる瞬間があります。
「感性」が大事にされる「音楽」と金ゼミは一緒にできないかと思っていましたが、ふと考えると前述の「合奏」は「グループワーク」とよく似ていますね。私の音楽人生ももしかしたら金ゼミに活かせることがあるのかもしれません。
閑話休題、1年の時はサークル一直線でしたが、12月に入学前から志望していたメディアコム入所試験を受け、オープンゼミに刺激を受けこの金ゼミに入ることを決めました。しかし、サークルと金ゼミ、どちらもコミットが必要なコミュニティでした。最初は「なんとかなるだろう」とタカをくくっていましたが、金ゼミが好きになるほどに、その両立が非常に厳しいものとなりました。
自分の中の軸では、金ゼミから得られるものの方が大事だと感じられたので、サークルへの力の配分を少なくしました。しかし最後の最後に、12月の発表会でレギュラーに乗るオーディションを受けることに決めました。もし受かったとしたら論文との両立で非常に忙しいことになることはわかっていましたが、自分の夢と、そして自分としっかり向き合って、区切りをつけたかったからです。
客席でその音楽に心から感動して、1年の頃から、リサイタルでレギュラーで演奏することが私にとって願ってやまない夢でした。その夢と、音楽への愛、そして1年の時から苦楽を共にしてきた仲間たちとの思い出を「フェードアウト」で終わらせたくなかったことが一つ。もう一つは現実から逃げ出す自分に立ち向かいたかったからです。今年の3月、私はレギュラーのオーディションを受けるつもりでしたが、本番前日に自分から辞退をしました。練習があまり出来なかったことと、評価されることの恐ろしさから逃げを打ったのです。結果、果敢に挑戦をした同期の友だちがその座を勝ち取りました。私はそのことが非常にショックでした。結果自体よりも、たとえ結果がダメだったとしてもそれ以前に、自分は自分でチャンスを投げ捨てたのだということに気がついたからです。それ以来その時の後悔をずっと引き摺っていました。今回のオーディションの時も、実力的に合格できるかは正直自信がなかったのですが、受けてケリをつけることにしました。もうあんな悔しい思いは2度としたくなかったからです。自分の希望に自分から背を向けるまねはしたくありませんでした。
自分なりの猛練習の結果(jekiコンペのみなさんにはご迷惑おかけしました。)幸運にもレギュラーに数曲乗せて頂くことになり、先日無事発表会を終えることができました。

舞台袖から眺めたレギュラーの4年生のソロは、やはり本当にかっこよく心から感動するとともに、私は一つのことを思いました。この先輩たちは今日この日を迎えるために、音楽に没頭して、そしてきっとそれ以外の多くの可能性を犠牲にしてきたのだ。だからこんなに素晴らしい演奏ができるのだ。
某同期もtwitterでつぶやいているように、人生において一つ大切なものを得ることは一つ大切なものを失うことなのです。先輩の演奏は私の胸に問いかけてきました。「あなたは何をする?」

「効率が大事」、わかります。「学生のうちはなんでも手を出すべき」、わかります。
でも、学生時代を楽器に打ち込んだ4年生の先輩は、何ごとも器用にひょいひょいこなしてしまう人よりも、かっこいいように私は見えました。


金ゼミとサークル、ハイブッリトだったこの一年は、逆に私に「決断」を教えてくれました。
ゲネプロに出たことで私は有意なゼミに出ることができませんでした。全てを手に入れることはできません。今年は色んなことを経験させて頂いた一年でしたが、来年は色んなことを決断していきたいと思います。大事なものを手に入れたいからです。

前述のようなつぶやきをtwitterに流す某も、所信表明をした4期みんなも、日々可能性という現実と戦っているのだと思います。しかし失くす悲しみを乗り越えて、決断し続けることで、1ヶ月後一年後、ちょっと自信がでてきた顔をした未来に近づけるのではないかと、最近考えています。

ゼミの感想

【論文発表】
論文はそれぞれのチームがそれぞれのやり方で完成目前まで仕上げてきているなという印象でした。
グループごとで色が全然違いますね。
一生懸命やっている人や班はそれが見えくる気がします。
身近で見ているわけではないですが、なんだかそういうのって伝わりますね。
仕上げで大変だとは思いますが頑張ってください。

【所信表明】
皆の率直な意見が聞けて良かったです。
ゼミ員が言いたいことが言えるゼミで良かったなと思います。
やめてしまう人も続ける人もそれぞれよく考えて出した結果だと感じました。

【音田さん】
音田さんがゼミに来てくれて、懐かしくて嬉しかったです。
非常におもしろいプレゼンでためになりました。
いらしたのが大分昔なように感じるのも、3期生や4期生が新しいゼミを作っているからかなと思います。
またOB会などあるといいです。

ゼミの感想

ゼミとは。

私にとっては、先生から学ぶ場であると同時に、学生から学ぶ場である。何を学ぶか、ではなく、誰から学ぶか。つまりwhatではなくwhoに重きを置いている。

私は幸いにもゼミに恵まれた。金ゼミも学部のゼミも尊敬できる人間ばかりであり、その意味ではかなり自分はラッキーであると自負している。

問題は、その自分がその運を活かしきれていない点だ。その運を活かすためには、運に命を懸けて努力する必要がある。

運に命を懸けてはじめて、運命になる。私の運命が未だ定まっていないのも、おそらく命を懸けていないからであろう。

というわけで、今日から私のモットーは、「命懸け」です。

2009年12月13日日曜日

1,2,3,4期生

論文
どのチームについても私は今回の発表が一番理解しやすかったです。話し手は自分たち自身で知識の整理をしていたことと、聞いている人にとっては全体の流れをつかめたからだと思います。結局、論文を書くために各班は膨大な資料と向き合って整理してきましたが、最後の分析、結論こそに意味があるんだなということを知りました。資料探しをネットがすごく楽にしてくれるという時代だからこそ、情報の取捨選択とそこから自分たちの頭を使って方向性を見出すことにこそ、三田論の意味があるんだなと思いました。ぱぴこの発表に対して、書籍化の話が出たのは驚くと同時に自分もうれしく思いました。
また、チームXの発表に対しての先生の対応がとても印象的でした。


所信表明
四期生それぞれが前に立っているとき、なんだかすごく遠くにいる人のように感じて見ていました。自分のことを自分の言葉で話すとき、みんなそれぞれ自分の中にいろんな世界も感じ方も悩みも希望も持っていて、ゼミに集まっているんだなと思いました。
「毎年毎年をあたりまえに過ごすには人生は短すぎ」て
「2年間同じことをやるには金ゼミはもったいない」
という先生の言葉はたぶん多くの人がはっとさせられたと思います。毎年ではなく毎週、毎日。週に一度のゼミも、当たり前にとらえていても、次の週で同じメンバーで迎えられるかわかりません。金ゼミ=人ととらえていた人がとても多かったからこそ、自分の中で、悪い意味の習慣になっていたことをなくしていかないとと思いました。
菊池君の「自分の成長を一番におく=Egoisticになる」というとらえ方は、私もすごくしっくりきました。
また、「人から影響を得ようとする人は、自分も人に影響を与える人になる」という言葉を、本の中に見つけました。ゼミには人から学ぼうとする姿勢が貪欲な人が多いと思います。1年で距離がぐっと縮まりました。これからも仲良く、でもなれあいの関係ではなくて互いに学びあい、いいところを盗んで成長しあえる緊張感のある関係でありたいと思いました。


音田さんプレゼンツ
数字で攻められたプレゼンは面白かったです。ことごとく私の予想ははずれてしまいましたが、ゼミ生を惹きつける話し方と進め方はもちろん、内容がとても新鮮でした。今度自分でも数字を取り扱うことをやってみたいと思いました。
「所属ではなく名前で指名されるbusiness personになりたい」という言葉は印象的でした。とても等身大の、説得力のある言葉に感じました。
夕飯の席でのお話で感じたことは、今、社会に出て必要そうとか役立ちそうに思えることは、今やらなくても社会に出てから身につけられることが多いのかな?ということです。
しかも、それを専門にするなら、今知る知識よりもさらに深いことを仕事で身につけていくことになる。だからこそ、「内なる力」とゼミで呼んでいるものや、人間的に深められるような体験、に時間を費やすのがいいのではと思いました。計画的打算的に生きるのは好きではないけれど、「学生時代にやっておけばよかったこと」ってそういう意味なのかなとうっすらと思いました。
だから、ゼミではあんまりひとつのことに特化して勉強することはないけれど、でも自分が今まで踏み入れたことがなかった分野を含めて幅広く取り扱うのは、それぞれの中身というより、情報同士の関係性をつかむため。鳥瞰図の視点を養えるんだなと思いました。
お忙しいなかありがとうございました!また来てください!

1211ゼミの感想

論文
途中からのゼミ参加だったため、他の班の方々の発表をちゃんと聞く事ができませんでしたが、MLに流れていたPPT資料を読んで、どの班も論文完成へと向けてより深い段階での分析や構造化が進み、確実にフィニッシュワークのフェーズへ進んでいるという事を感じました。
残り一週間を切りましたが、これまでにやってきたことを決して矮小化することのないよう気をつけながら、最後までやり抜きたいです。

音田さんのプレゼンテーション
「ビジネスを理解するために、物事を分解して考察する」ことの重要性と効果を感じました。恥ずかしながら、会計的な知識や思考が追いつかず、内容的にほとんど付いて行けなかった所もありましたが、いずれにしても基本的な会計については最低限勉強しておく必要性を感じました。御多忙の最中にも関わらず、プレゼンテーションの企画・準備をしてくださった音田さんには重ねて感謝の意を表したいです。

ゼミの感想

・論文
制限時間が短かったため、どの班も発表が駆け足にならざるを得ませんでした。そのためきいている側としてはなかなか理解の追い付かない部分も多かったのですが、それでも論文が完成に向かい着実にまとまりつつあるという印象を受けました。また、論文に対するみなさんのひたむきな姿勢はほんとうに素敵だなと感じました。チーム一丸となってひとつのテーマについてこれだけ真剣に取り組めたことは、それだけで価値のあることだと思いました。泣いても笑っても来週がさいご、チームのみんなへの計り知れない感謝の想いを抱きつつ、自分自身悔いのないようがんばりたいと思います。

・所信表明
自分が発表している時も、4期生それぞれの発表を聞いている時も、とにかくすべてがとても感慨深かったです。
所信表明にあたり、私はまず今年一年の活動を振り返えらせていただきました。そこであらためて、自分でも驚愕するほど金ゼミ一色な年であったことに気づきました。金ゼミのあらゆる活動において、毎回、自分自身新しい発見や多くの反省があり、とても楽しくかつ勉強になりました。
また4期生みんなの発表をきいていて、その誠実な態度には本当に、心を打たれました。個々それぞれがどんな決断を下そうと、そうして真剣に自分と向き合って決めた道にまちがいはない、みんな心配ない、大丈夫だと思いました。
そして最後に、金先生が話の中で「一生はあまりにも短い」ということを仰っていましたが、それを聞いてはっとする気持ちと同時にすごく共感できるところがありました。生き急ぐがあまり、焦ってそれほど大事でないことにまで手をだし、結局何も成し遂げられずに終わることはしたくありませんが、自分が興味のあることや、大事だと思うことには、素直に挑戦してみたいと思いました、学生の今はなおさら。

「大好きなことに情熱の全てを注ぎなさい」(ジム・ロジャーズの言葉)

・音田さん
とてもエネルギーに満ち溢れた方だと思いました。当時のゼミの様子をおききすると今とはまた違っていたようで、同じゼミでも年度によって大分カラーも異なるのだなと思いました。ゼミを作るのは、やはりそこに所属する学生たちなのだと改めて実感しました。

【ホンヨミ!1218①】次世代広告コミュニケーション【竹内】

インタラクティブな広告について、書かれている。
最近の風潮として、広告コミュニケーションはwebに集約されるべきという意見が多くあるよう思う。しかし、本書ではwebに依存しすぎないインタラクティブコミュニケーションの形が示されていた。ADKのインタラクティブコミュニケーションの特徴として、リアルとウェブを組み合わせ、最後にCtoCの間でバズを起こすというのが挙げられる。しかも、リアルでのコミュニケーションがウェブへのトリガーとしてあっさり使われるのではなく、かなり多くの部分をリアルなコミュニケーションに費やしているのが、興味深かった。BMWのARGなどもその例である。

最近はメディアを先に設定してSNSでバズを起こすとかメディアありきのコミュニケーションが多いように感じていた。これでは独りよがりだ。メディアニュートラルとかクロスメディアといった言葉がよく言われているが、本書ではクロスコミュニケーションが大事という。消費者との深いエンゲージメントを得るコミュニケーションのシナリオを考えて、最終的にメディアを選定する。これが、広告コミュニケーションの本質という。

前にどこかのクリエーターが言っていたこれからのクリエーターは、新しいメディアを作るか最大限既存メディアの面白さを引き出すかの2つの道しかないと言っていたのを思い出した。

1211ゼミの感想

*論文プレゼン
 金ゼミで論文を書く、とはどういう意義があるのか、ということをしっかり考えなくてはいけないのだということを痛感した。単に興味があるということだで簡単にできるわけではない(そもそも自分が興味がある、とはどういうことなのかの定義も非常に難しいが)、そして興味だけで簡単に左右されるべきでもないのだと思った。この論文を通して、自分が最終的に何を学ぶことができたのか、について最後の一週間考えていきたい。どの班にも共通して感じたのは、何らかの形で「プラットフォーム」が関わっているということ。所信表明でもプラットフォームという言葉が出てきたように、プラットフォームは参加者それぞれの特質が生かされ、相互にプラスの影響を与えあう環境のことだ。ゼミはまさにそのような場所であるし、論文のチーム自体もプラットフォームだ。みんなの意識が自然とそのような方向にまとまっているのだ、と論文発表を通しても感じることができた。

*所信表明
 私は今回の所信表明で、自分自身の方向性について定まっていない状態なので、あのような曖昧なことしか言うことができなかったのですが、必ず答えを出して表明するつもりです。でも、他の方の表明を聞いて、本当にこんなにすごい仲間のいるゼミは他にないのだと感じた。と同時に、幾つか今後自分が方向性を決定する際に、考えなくてはいけないなと思うような言葉をたくさん聞けて、少し霧が晴れた気がする。すべて自分の中で解決せずに、人の話を聞くことは本当に大切なことだと思った。特に、勝部君が言っていた、自分が変わってゼミの方向も変わってきているから(良い方向に)自分とゼミを一致できない、という考え方に、はっとした。また、ゼミを続けることを当たり前だと思わず、自分主体で考えた時に自分の方向性が定まっていないのならまず考えるべきだ、と金先生が仰ったことを聞き、自分が今迷っていることは悪いことではなく、考えるべきときが来ているのだ、ということを改めて知らされた気がする。これまで私はあまり自分の選択したことについて深く考えなければいけない状況に立ったことがないので、この機会にしっかり考えたい。

*音田さん
 ものごとを分解して考える、ということは当たり前なことのように思えて、実際はできていないから、全く知らないことを目前にしたときに、わかんないわかんない・・・と立ちすくんでしまう。そんな大切なことを教えて下さった先輩に感謝したい。

ゼミの感想

【論文】

僕たちほっとけいきチームはここ二週間の間、「政府における理想的なPFとはどのようなものか」について、多くの時間を割いて議論してきました。ここが、僕たちの論文の肝にであり、結論となる重要な部分だからです。時間をかけて話し合った結果、出した結論であり、チーム皆のコンセンサスも取れていたのでそれなりに自信があったのですか、まだまだ甘かったということを痛感させられました。何故PFに必要な要素が(前提)が信頼性・効率性・革新性で、それらを満たすために透明性・簡便性・双方向性が求められるのかに関する理由づけが甘く、同時にそれらの見せ方もより工夫する必要があるのだということを思い知らされました。見せ方に関しては先生からアドバイスを頂いたので、それを参考にしつつ、残りの一週間でほっとけいきならではの論文を完成させたいと思います。


【所信表明】

皆の正直な気持ちが知れて嬉しかった反面、だからこそ個人的には、本当に個人的には悲しい気持ちになった。それは、このまま皆で一緒にいたいとかいう短絡的なものではなく、僕がその人と一緒に勉強したいと思っていたからだ。その人と一緒に勉強することで得るものがあると自分の中で考えていたからだ。ただ、人それぞれ自分の人生があって、その人生を決めるのは他でもない自分であり、違う道を選ぶと決めた理由も非常に納得できるものであったので仕方ないと思う。他人に流されることなく、自分の中の確固たる正義や評価基準に従って(この評価基準は完成されたものでなくても、現在の自分のレベルにおいて完璧であればOK)思考して行動できる人間は強い。そういう奴は頭の良いやつが多い、と僕は思う。実際にその通りだと思う。そういう人間といられたことが自分にとっては大きな財産となる。だから、自分もそういう人間になっていきたいと思う。惑わされることなく自分の評価基準に従って生きられるような人間に。今の自分はそのような価値観を醸成することの出来る恵まれた環境にいると思う。このようなことに気づくのは大抵、その環境を離れてからであり、その分後悔も大きく、取り返しのつかないことがほとんどだと思うので、今の段階でその事実を認識できたことに感謝して、今後もそのありがたみを忘れることなく精進していきたいと思う。


【音田さんプレゼンツ】

まず、お忙しい中、わざわざプレゼンの準備までして、丁寧に説明して下さってありがとうございました。時間が足りずに途中で駆け足になってしまったことは残念でしたが、非常に分かりやすかったです。業界の実態を知ることはもちろん大事ですが、僕はそれ以上に実際に社会で活躍されている方のお話を聞けることに意義があると思っています。これは社会人の方にお会いする時に僕がいつも考えていることです。自分の経験を基にお話ししてくれるので、話に説得力があると同時に、非常にリアルだからです。そういう意味で今回、音田さんのお話を聞けたことは自分にとって刺激的でプラスに働きました。ありがとうございました。

1211ゼミの感想

・論文
 自分は、回を重ねるにつれて他の班の内容に着いて行けなくなってしまう部分が多々あったので、他の班の完成した論文を読むのがとても楽しみだ。
 あと一週間、チームのメンバーで一生懸命研究してきた内容を、自分の表現力のせいで台無しにしてしまわぬよう、全力でアウトプットしていきたいと思う。

・所信表明
 他の4期の思いを聞けたことに大きな意義があった。
当たり前のことだが、今の環境がずっと続くわけじゃないこと・今ある環境が本当に恵まれていたことを改めて実感した。そう思うと、なんだかお祭りの後のような寂しさを感じた。そして、自分がみんなとこの1年間一緒に走ってこれたこと・金ゼミ4期の一員でいられることに改めて感謝せずにはいられない。金先生が「人生は一年一年を当たり前に送るには短すぎる」とおっしゃっていた言葉が印象的だった。自分が立っている地盤から顧みる大切さを痛感した。

・恩田さん
 普段ゼミでは扱っていないようなことを勉強できてとても刺激になった。
個人的な意見では、お忙しいなかお越しいただいて、その上pptを準備してくださって一週間も前から予習すべきところまで指示してくださっていた先輩に対して、もう少し積極性をもって感謝を表してもよかったんじゃないかな、と少し思った。「ありがとうございました」という言葉は確かにとても大切だが、言葉と言葉の間にある“態度”こそ、相手のこころに良くも悪くも直接響くものだと私は思う。(なんだかえらそうなことを言ってしまって、ごめんなさい。)
 お忙しいなかお越しくださった恩田さん・お忙しいなかこの機会をコーディネートしてくださった菱木さん、本当にありがとうございました。

1211ゼミ感想

【論文】
自分の班を含め2班しか拝見できませんでしたが、
美食倶楽部は論文の結論をしっかり提示し、現存する
電子書籍platformを表でまとめ、分析がなされていた
ため聞いていてとても理解しやすかったです。
敢えて挙げるならば、現状の整理にとどまらず、更に
踏み込んで、自分たちの色をつけた提言ができれば
より有意義な論文になるのではないだろうか。

自分たちX班に関しては、方向転換を試みたのだが、
これはやはり自分よがりなものに映ってしまったようだ。
金先生はじめゼミ生皆には非常に率直な意見を頂いた。
それらを受け、自分自身三田論の意義、位置付けが明確
でなかったのだと強く実感し、猛省した。
残り1週間あるので、全力で出し切れるだけのアウトプット
を行いたい。

【所信表明】
素晴らしいものばかりだった。4期生の成長というか、変化
の大きさを感じずにはいられなかった。
皆が各自の軸を明確にもち、それをもとに来期のゼミへの
関わり方を考えている点などは見習うべき点であり、素直
に尊敬できる。ゼミ長に立候補された方、followerとして意
思表示した方など様々いたが、どう成長できるのかという点
とともに、より視野を広げどうしたらよりゼミに「ワクワク、楽
しみ」を与えられるのかといった点をも考慮し、実行して頂
ければと思います。

【ホンヨミ!1218①】プレイフル・シンキング【栫井】

プレイフル・シンキング/上田信行

プレイフルというのは、好奇心に溢れてワクワクしている状態のこと。状況を目一杯楽しんで、活かしていく姿勢のことだ。
筆者がいうプレイフルな状態は、インタラクティブなコミュニケーションを心がけることで誰にでも生み出すことが出来る。インタラクションというのは、物事を前にして、一方的に主観だけを持って眺めるのではなくて、客観的な視点も入れて向き合うことだ。全体を俯瞰して多角的な視点を持つこと、つまりメタ認知を意識することと、積極的に物事に関わっていくことで、物事は一気に面白くなる。

本書には、様々な意味でのインタラクティブなコミュニケーションの実践方法が出てくるが、その中でいくつか印象に残ったものを挙げたいと思う。

やりたくない課題を課されたとき、なかなか素直に向き合えないことがある。こんなことしたくないのに、と思ってしまうこともある。しかし、少し視点を上にあげて見ると、その課題を達成することで自分が何を得られるのが見えてくる。つまらないと思っていた課題に、自分なりの意味や目的を付けることで、やってみようという気になれる。いやいやこなすときより、遥かに成長できるはずだ。このことは、ある時期から出来る限り実践するようにしていることで、あまり乗り気でなかったタスクも自分で意味を見出すことで思い切り頑張れることに気がついた。書評も確かに大変なタスクだが、本を読むという明らかなメリット、タイムマネジメント効果、それからタスクを達成したときの充足感を思ってやっている。

課題に煮詰まったときにも、メタ認知は役に立つ。目の前のことだけに集中するだけではなくて、少し離れた視点で、今何が必要で何につまずいているのか、プレイフルな状態なのか、問いかけてみる。おのずと何が問題で煮詰まっているのかが見えてくるのではないだろうか。このことは、論文会議のときにもよく感じていた視点で、煮詰まったときは、一つ上の抽象レベルから構造化することで、自分達が今何をしているのか、どこまで進んでどこで止まっているのかを明確化していた。

自分のことだけでなく、人との関わり方もインタラクションは大事な要素となる。難題を自分ひとりで抱え込まずに周囲を見回して、周りの人たちと恊働することを考えること。それも、その人の良い面を発見して、この人となら上手くやれる気がする!という自信につなげること。グループワークでは、各人の個性やバックグラウンドのコラボレーションが起こる。素敵なコラボレーションが出来ることを考えて、ワクワクするような課題解決の方法。論文班で特に感じることのあったことだ。そして、誰かと一緒に何かをやるということは、少なからず評価がくだる。そうした評価に振り回されるのはプレイフルではないが、その評価をバネにすることは、明日の姿勢を良くするために必要なことだ。たとえ厳しい評価をもらっても、そこで拗ねたりへこむだけではなくて、自分の現状を向上させるために活かすことだ。

自分自身と自分を取り巻く環境は、本質を探り当てて、それぞれの意味を自分なりに定義づけていくことによって、大きく色を変える。自分を変える可能性は無限大に広がる。
単純に明るいだけではない、真の意味でのポジティブシンキングは、プレイフルシンキングと密接に結びついているのだ。

2009年12月12日土曜日

1211ゼミの感想

【論文発表】
今の自分たちに出来ることを、精一杯出来たと思う。
時間の許す限り、自分たちが今まで集めてきた情報を構造化して見える形にして、その過程で納得のいかないことは言っていった。
大きく回り道したし、方向性が見えなくて不安だらけのときもあったけれど、岸本さんが図示化してくださったチャートを見て、今までやってきたことがもれなく活きてきているのではないかと思う。
あとはひたすら論文を書くだけ!藤田さんが言っていた「ストーリー性のある文章」を出来る限り作っていって、形にしたいと思います。

・美食倶楽部
ひとつひとつ、丁寧に分析されているのが感じられました。
示された表も、根拠を持って◎○△×が付けられていて、理想のプラットフォームを示すとっかかりになっていると思います。ぱぴこもこのような表を作っていて痛感したのですが、ある項目が達成出来ているか否か、○×△を付けるのはすごく曖昧で難しい作業です。項目ごとの要素を抽出して言葉に替えて、根拠を強めることが必要なのかな、と思います。


・X
前回のプレゼンで、方向性が最初と変わって軌道に乗ったのかな、と感じていたので、今回のプレゼンに驚きました。
テーマを変えることを検討してしまうほど、蓄積していた知識や情報はたくさんあるのだろうと思います。(ぱぴこはやっと書き始めたところなので、30ページ書けているというのはすごいな、と思います)論文締切まであと一週間という短い期間ですが、少しでも3人にとって納得できるものになるような切り口を見つけられると良いですね。

・ほっとけいき
うちと似てるなー、と思いながらプレゼンを見ていました。
ひとつ、6つの軸によるチャートが5段階評価をされていましたが、どんな基準で5段階にしたのかが気になりました。
10分という限られたプレゼン時間では聞けなかった部分も論文で読むことが出来るのを、楽しみにしています。

・獺
今気づいたのですが、表紙の左上のS,I,PはSecurity,Identity,Performanceのことですか?おしゃれです!
獺班は、使っている言葉や切り口がスタイリッシュで良いな、と思うのですが、ときどき言葉の意味がよくわからないことがあります(頭が足らなくて大変申し訳ないのですが・・・)なので、論文内ではぜひ言葉ひとつひとつの定義・意味をしっかり説明していただけるとありがたいです。
着々と進んでいるようなので、完成度が高いものになりそうな予感です。

【所信表明】
激動の8ヶ月間だったな、と振り返って噛み締めています。
それぞれがその中で、たくさん悩んで、たくさん考えて、たくさん学んで、たくさんのものを得た結果が、この所信表明に集約されているのではないでしょうか。
全員の心の内が聞けて本当に良かったです。
一番最初に口火を切った内山さんが、建前でごまかさずにしっかりと本音を言っていたことが、この所信表明をより有意義な空気に変えたと感じました。すごく勇気の要ることだったと思います。金先生とゼミ生みんなの前に立って、その勇気が持てる内山さんがすごく羨ましいです。
自分自身は、時間オーバーしてしまったり、反省だらけで思い返すと胃が痛いのですが、それでも言いたいことは言えたと思うし、自分のやりたいことは今まで行動で示してきたつもりです。

金先生が仰っていた、ゼミを続けるか否かの選択について、私は継続したいです。
この8ヶ月間、金ゼミで得られたものは計り知れなくて、私にとって尊い財産です。
2年生の段階でここまで得られるのだったら、3年生になって後輩を引っ張る側に立ったときには、得られるものはどのくらいになるんだろう。そう思ってわくわくしているのが現状です。
エゴイスティックに自分の成長を考えて、金ゼミに参加していくことは私にとっては重要な要素です。
許されるのならば、私は来年もここにいたいです。

【音田さんプレゼン】
まず、今まで企業を数字から分析したことがなく、数字に抵抗を持っていることが自分の中のコンプレックスでもあったので、楽しんで財務の数字を見ることが出来ることに驚きました。とても面白かったです。
分析することは理解の第一歩。今後何かを調べるときは、分解していくことを意識していこうと思いました。

【ついったー・kimsemiアカウント】
前回、大賀さんがつだってくださったのに引き続き、今回はとだかさんがログを流してくださいました。
外部の人に金ゼミがどういったことをやっているのか情報を流す、というのはすごく素敵なことです。外とのコラボレーションにつながったら良いな、と勝手に考えています。
ちょっとずつフォロワーが増えているのも嬉しいですね!
今後も続けていきたいので、つだる訓練をしなくてはと思います。

1211ゼミの感想

 こんばんは!おーがです。いきなり個人的な意見ですが、今週は、「人生」というものを深く感じた日々を過ごしました。一度きりの人生。長い長い歴史の中で、ほんの少しの間しかない人生。その人生を、どれだけ充実させることができるかは、自分次第。…毎日を、悔いの残らないように、できる限り精一杯生きていきたいな、と思います。

●論文発表
 どの班も試行錯誤を重ねた上で頑張ってきているな!という印象でした。残りあと1週間となり、いよいよ執筆も佳境になるとは思うのですが、ラストスパート、頑張りましょう!私たちほっとけいき班としては、完璧とまでは言えないまでも、皆で最大限の力を出して今日の発表を迎えることができたと自負しています。あとは先生のご指摘にあったようにまとめをして、論文の形に落としていきます。がんばります!
 その他の班について。まずはX班ですが、正直なところ、テーマを変えるというのは先生の仰っていたような「逃げ」の姿勢だと思いました。私はX班の発表を聞いていて、ポイントエコノミーはそこまで行き詰まるようなテーマではないと解釈していましたし…。以前から悩んでいたのであれば、もっと早くに先生あるいはゼミ生に相談してくれていればな、と感じます。偉そうなことを言いますと、世の中において、自分の思う通りのことが完全にできる状況って殆どないと思うんです。ある程度の妥協とかも必要です。それを、「興味があることだから」という単純な理由で、テーマを変更するというのは、甘えというか、我儘ではないでしょうか。ぜひ、あと一週間よく話し合って、「金ゼミの論文」を仕上げてほしいと思います!
 美食班は、今回の最終発表でのpptのデザインが以前よりも断然良くなっていると思いました!聞き手のことを考えた、「見せる」プレゼンができていたように感じます。論文の佳境段階でGoogleのニュースが入ってきたりして、戸惑うことも多かったと思いますが、うまくまとめていたと思います。就職活動と学部ゼミで忙しいジョニーを、2年生がすごく支えている様子が印象的でした。お疲れ様です&頑張ってください!ぱぴこ班は、たくさんのMTGを重ねた結果がしっかりとでていて、本当に素晴らしい発表でした。数々の事例をうまく分類していたと思います。ぱぴこの論文は、企業側、そして利用者側、様々な人々の興味を惹くのではないでしょうか。実際に本の執筆まで行くのかどうかはわかりませんが、ぜひ読んでみたいです。また、私たちのGovernment2.0も、いわゆる「Platform設計」の話題ですので、通じるものはあるのかなあと勝手に共感していました。お互いに頑張りましょう!^^最後に獺班。「クラウド」というテーマは幅広く、まとめるのが大変だったに違いないですが、丁寧にまとめられていたと思います。英語の単語が多くて少々わかりづらいかな?と思う部分もありましたが、今回の最終プレゼンを見る限りその問題は解消できていそうです。宮村さん、大学院および就職活動との両立、本当にお疲れ様です。2年生の皆ももちろんのこと!がんばってください!
 来週、皆の論文が読めるのが楽しみです^^

●所信表明
 皆が素直な気持ちを語ってくれている様子を見て、すごくすごく嬉しかったです。何度か涙をこらえるほどでした。旅立つ子を見送るような母の気持でした(笑)
 思えば、昨年の今頃も、私は皆とおなじような気持ちで前に立って発表をしました。当時の私はまだ金ゼミに入って1週間。一体何を話せば良いのやら、ひたすら不安だった覚えがあります。ただそこで私が決めたのは、「嘘を吐かない」ということだけ。正直に、金ゼミへの想いを口にしました。その結果、副代表に選ばれたわけですが、驚きよりも嬉しさの方が大きかったように思います。それはやはり、自分の本当の気持ちが皆に伝わったからでしょう。
 だから、皆が、それぞれの本当の気持ち、想いを伝えている姿は素晴らしかったです。誰が代表になろうが、副代表になろうが。ゼミを続けようが、続けまいが。今まで皆が頑張って成長したことや、皆の貢献により成長した金ゼミそのものはけして無くなることはありません。どんな選択をしても、どんな結果になっても、前向きに取り組んでほしいと思います。
 私たち3期生の代も、いよいよ来週で終わり。長かったようであっという間だった1年間。ホッとするような、寂しいような。とりあえず私は来週、涙腺がやばいです…。

●音田さん訪問
 1期生の音田によるプレゼンテーションでした!IT企業のビジネスモデルとか、利益構造について、今まで考えたことがなかったので、非常にためになりました。また久しぶりに音田さんのプレゼンを見ることができて、個人的にめっちゃ嬉しかったです。実は昨年度より音田さんのプレゼンの手法には憧れていましたので…!金ゼミには本当にすごい人がいたんだなあ、と改めて実感です。これからの就職活動、先輩方に続くような人間となるために頑張ろうと思います!
 

終わりの近づき、始まりの近づき

 みなさん、寒いですね。明日は暑いです。景気も暖かくなればいいのにとひしひしと感じる今日この頃です。


【論文発表】
 いよいよ大詰めとなって参りました。各班とももがき苦しんだ結果が見えながらも、完成に確実に一歩ずつ進んでいる印象を受けました。
 我がぱぴこもこの2週間(実質突っ走りきったのはこの1週間)でなんとか自分たちが回り道ながらも進めてきたインプットを練りに練ってきちんと構造化までたどりつくことができました。(図にまとめげてくれた岸本には感謝です)



 X班のポイントエコノミーに関しては厳しい言葉も出ていましたが、金先生のおっしゃることが最もだと思います。
 「自分たちにとって論文はどういったものなのか」この位置づけをはっきりさせることってなかなか難しいことだと思います。テーマ設定自体も金先生から与えられたものであることはあるのですが、与えられたものでも、それを選択したのは自分たちです。
 よく、親の敷いたレールを歩いてきた、歩いてこさせられたと不平不満をもつものがいますが、親が敷いたレールでも、そこを歩いていったのは自分たち自身なんです。その道を破壊し、自分で作ることは出来たはずです。
 また、誰かが作った道でも、その道に新たな付加価値を見出すこともできたはずです。その道を歩くしかないとなってもその道を自分達の色に染め上げることは熱意さえあればできることです。
 我がぱぴこも最初は角川×YouTube戦略から見るweb広告の未来から方向性は大きく変わりましたが、自分達なりの熱意を持って最後のゴールまでたどり着くことができるかなと今では胸を張ることができます。

 美食倶楽部は出版業界への電子書籍化に対するgood platformは?というものだったと思います。それをそれぞれの現存する電子書籍platformを表でまとめ、分析をしていたのですが、それをもう一歩先まで踏み込むことができればいいのではないかと感じました。
 例えばPSPも任天堂DSもはたまたiPodやiPhoneも電子書籍PFになる可能性は十分にあるのではないかと考えます。そこで、iPodを支えるiTunesなどのPFではどういった機能がすぐれているのか?とかまでふみこんで考えていって(もちろん電子書籍を現在は展開していないが、音楽配信の面ではユーザーとコンテンツを一直線でうまく結んでいる例だと思います)みると、より広がりのある論文になるんじゃないかと思いました。
 しかしあと1週間。今でできる最大のアウトプットを出せればだれも文句は言えないし、ただ単なる僕の妄言なので頑張っていただきたいです。

 ほっとけいきは、すごく僕らぱぴこの論文に似ているなーと感じました。政府がいかにオープンなPFになるべきか。どのように情報を発信し、そこから出た民間のアイデアを取り入れていけるかなど、PF設計に重点を置いたもののように感じました。
 ぱぴこがビジネスへの提言だとしたら、ほっとけいきは政治提言。2つをあわせた論文があればかなりおもしろいんだと思います。

 獺班。プレゼンは相変わらずよくまとまっており、見やすいプレゼンだったと思います。ただ結局何を1番伝えたいのかが、情報が盛りだくさんで充実しているからこそ伝わってこなかったのかなという印象も受けました。
 そこは金先生がおっしゃっていたようにフレームワークを提示すれば一気に価値がぐんと上がると思います。クオリティの高い獺班のことなのですでに用意しているとは思いますが。


【所信表明】
 皆さんの言葉で今の気持ちを素直に聞くことができてよかったと思います。
 去年のメールを検索しますと、12月19日の午前2時半頃に金先生から僕が代表に選ばれたという旨のメールが出てきます。
 これを見た瞬間は驚きととまどいがありながらも、よっしゃやったるで!と気を引き締め直すことができた瞬間でもありました。この日から戸高功資の人生は劇的に変化していったと思います。
 そんな激動の1年だった戸高功資の代表職ももう終わりです。正直な所、終わりたくないです。ずっとずっと続けていたいというのが本音です。
 まぁそんなこといっても続けることはできないので、次の代表にバトンタッチして、さらにいいゼミを作っていってくれたらいいと心の底から思います。
 とりあえず、来週僕のためにいただく30分程度で何かしらやりますんでよろしくです。


【OB音田さん】
 物事を分解して理解するといったことは、普段意識せずに考えたりもしてましたが、一度意識してみるだけでこんなにも物事が理解しやすくなるのかと実感できました。
 これは就職活動や、社会に出て働いていくだけでなく日常生活の至る所で意識すれば、その生活がより豊かになるものではないのかと思い、実行していきたいと思います。
 忙しい中、どうもありがとうございました。

2009年12月11日金曜日

【ホンヨミ!1211①】FIRM HETEROGENEITY, EXPORTING AND FOREIGN DIRECT INVESTMENT*【小山】

今回も学部ゼミで扱った論文から。
これはサーベイした論文の各内容について大雑把にまとめていて、「これは~という内容を言っています」というようなものを載せているタイプの論文でした。
企業の輸出市場への参入、退出について主に述べられているもので、私の担当が、それら参入と退出に影響を与えている要因についてでした。
ここで挙げられていた内容は主に3つ、為替レートと政策転換と集積効果についてです。それぞれについて研究された論文が挙げられ、それぞれの内容について軽く触れていました。
結論からみると、為替レートはあまり関係ないとか、政策転換も2つしか研究されている内容はなく、集積効果も負の外部性については見にくい、という形で全肯定されているということはなかったのですが、どのような研究が実際にされているのかの潮流や大雑把な内容をしることができたのは大きな収穫だと思います。
ただ、大雑把に扱いすぎていて、何を指しているのか分からない箇所も数カ所あり、その部分については元の論文に立ち返ってみなければならないこともあります。
キムゼミとは全く違う内容なので、面白かったのですが、理解しきれていない部分もあり、ゼミの教授に手伝ってもらい、なんとか終わらせることができました。

【ホンヨミ!1211①】オバマ現象のからくり【大賀】

田中慎一、本田哲也著「オバマ現象のからくり‐共感の戦略コミュニケーション‐」(アスキー新書)2009年12月11日読了

***

 論文にも繋がる本書。発表前に何としても書評を書いておきたい!ということで、がんばりました。まずはこの図をご覧ください。



 オバマのコミュニケーション戦略がなぜすごいのかといえば、それが従来のコミュニケーションとは全く異なった形で成り立っていたということである。かつてのアメリカ社会は、アメリカという善に対し、その他の悪が存在するという二元論的考え方に基づいて、大統領から国民に説得する形でコミュニケーションが行われていた。かつての冷戦下の世界においては、資本主義vs共産主義。そしてブッシュ政権下においては、アメリカという正義vsイラン、イラク、北朝鮮という「悪の枢軸」である。しかし従来のこのようなやり方では、現代社会において通用しえない。なぜならば現代の情報過多社会において、人々の価値観は多様化し、単純な二元論的考え方が通用しないからだ。
 オバマはこの現状を上手く見抜いた。そうして彼が行ったコミュニケーションの形は、全く新しいものでありながら、多くの人々を惹き付けることに成功した。図で表せば、以下のようになる。



 つまり、オバマは、「アメリカ社会は変わらなければならない(Change)」という概念を、国民に訴えるために、まずは当時の社会状況の深刻さを国民に「気付かせる」手法をとった。そこには、善に対する悪という考え方は存在しない。また、一方的な説得でもない。オバマはあくまでも、自らは間接的に関わることで、国民からのボトムアップによる「世論」を作り出したのである。そうして彼の唱えた「I can change」というキャッチフレーズは、「We can change」というアメリカ国民全体のムーブメントとなったのである。

***

 ここまでがアメリカの「オバマの成功の秘訣」ではある。ここから問題なのは、彼の「共感型コミュニケーション」がいつまで続くかということだろう。オバマ大統領はノーベル平和賞を受賞したが、そのことに対する批判意見も数多く存在している。国民に対する共感を植え付けることが、今後も持続するかどうか。ここからが正念場だ。

【ホンヨミ!1211③】考えなしの行動?【栫井】

考えなしの行動?/ジェーン・フルトン・スーリ+IDEO

考えなしの行動=thoughtless actsの例を多数紹介し、アイディアを生み出すヒントを与えてくれる本だ。

人はモノを使う。モノはなにかしらの意図を持って生み出されたものだが、時に意図されなかったやり方で人に使われたり、役に立ったりする。
例えば、車の窓ガラスを鏡替わりに使ったり、フェンスにもたれかかったり。
無意識にやってしまう行動の中には、実は人が求めるニーズが隠れている。そのようなニーズを丁寧に観察することで見つけ出してアイディアに変え、新たなプロダクトを生み出すことが、デザインとも言えるだろう。最適化という意味でのデザインである。

本書を読んでから、街中のthoughtless actsを探す癖を付けるように心掛けている。電車の中や授業中、まだまだ見落としていることばかりだと思うが、好奇心を持ってまわりを見回すことで、あれ?と思う瞬間がある。
なぜ、そこにそんなものが置かれているのか。人の視線はどう動いているのか。となりの人のふとした動作。
モノ自体だけを考えるのではなくて、そこに付随する人間の行動に目を向ける。IDEOの共同創設者、ビル・モグリッジの言葉が本書中にあった。
「名詞ではなく、動詞をデザインする」
プロダクトの先にある人々の行動を見据えて、何が求められているのかを考える。とても惹かれる考え方だと感じた。

【ホンヨミ!1211③】民主主義は経済にも必要なんだ【斉藤】

  AERA no.59 対談 「民主主義は経済にも必要なんだ」

 アメリカの銃社会の抱える闇をテーマにドキュメンタリー映画を撮り続けてきたマイケル・ムーア監督と自らを資本主義の申し子という勝間和代さんによる対談。今回マイケル・ムーア監督は新しいドキュメンタリー「キャピタリズム~マネーは踊る~」を完成させたとのこと。
 監督は、今までアメリカの銃社会や、保険制度など、アメリカの社会問題について撮り続けてきたが、今回は「資本主義」というテーマのため、日本も関係のある問題だ。
 
 私は、マイケル・ムーア監督の作品は、「ボウリング・フォー・コロンバイン」(コロンバイン高校における高校生の銃乱射事件を題材に銃社会を批判する)を去年の英語の授業で見たことがある。その際に、そのクラスの先生がアメリカ人だったからかもしれないが、その映画を「アメリカにはこのような問題がある。ひどいでしょ?」という視点から説明していた。日本は関係ない、アメリカと日本は違う、日本もそんな社会だったら困る。とその時のディスカッションも何となくそのような方向に進んでいたと思う。しかし、今回の作品がたまたま「資本主義」という日本にも共通のテーマであったにとどまらず、マイケル・ムーア監督が撮り続けてきた作品をもっと日本人として、外側からではなく、当事者意識を持って見るべきだったのではないか。なぜならば、今まで日本はアメリカを模倣してきたからである。アメリカは日本の鏡であったのだ。しかし、現在アメリカの経済低迷を受け、日本は模倣していく対象を暗中模索している。資本主義と民主主義の取り違えをしたため、現在のような一部の人が恩恵をうけるような経済構造になった。これからは民主主義と資本主義のとの関係を見ていかなければならないだろう。

【ホンヨミ!1211①】知識デザイン企業【戸高】

紺野登著『知識デザイン企業』


 デザインという言葉の定義は人の数だけあるように僕は思う。僕なりのデザインの定義は「人が抱えている潜在的、もしくは可視化されている不満を解消し、また解消するためのプロダクトで人が楽しいといった感情を抱き、そこには存在しなかったコミュニケーションが生まれること」である。
 例えばこの本にはインシュリン注射の針を細くしたことで子供でも苦痛でなくなったとのエピソードがあった。それは子供には怖い注射のイメージを払拭させ、苦しいという概念を取り除いたものだ。そうして子供と注射の関係性がいいものに改善されたのだ。


 現代はモノ、それも「いい」モノが溢れかえっている言わば「飽物の時代」である。そんな時代にちょっと新しい商品を出してもすぐにコモディティ化されてしまい、価値を失ってしまう。
 そんな時代だからこそ筆者は知識デザインが必要になってくると述べている。知識デザインには、既にあることの見える化をし、まだ見えないものに新たなイマジネーションをすることで価値を創出する。そしてそういった潜在的なニーズをプロダクトにする際に、そのプロダクトと、多様な要素を統合する(コンポーネント、ソフト、サービス、システム、ブランド)必要がある。
 例えばappleのiPodを考えてみよう。iPodはハードウェアとしてのデザインは裏面が鏡面仕上げで美しいのはもちろん、ユーザープラットフォームとしてのiTunes、サービスプラットフォームとしてのiTunes Music Storeといったように、モノとユーザー経験に関わる領域、サービス、ビジネスに関わる領域を統合して発売された。これはiPod以前の携帯音楽プレイヤーにはなかった発想である。


 では、そういった知識デザインはどのように行えばいいのか。まず知識デザインの知には2つの種類が存在する。「体験的認知」と「内省的認知」である。これらのどちらが欠けても知識デザインは成立しない。
 「体験的認知」とは、文化人類学的フィールドワークを必要とし、顧客との直接の関わりで理解することが出来る、まさに自分が顧客のことをその立場になりきることで理解しわかる知識である。
 一方、「内省的認知」とは、全体に調和、まとまりをもたらす俯瞰的な姿勢である。
 つまり、知識創造時代の企業は、顧客と常に接点を持ち、顧客の要望に応えて製品を調整、進化させ、その多様な知を統合していく姿勢が必要とされているのである。よって、「体験的認知」「内省的認知」どちらが欠けていてもだめなのだ。


 話を先ほど出したiPodに戻す。iPodが知識デザインの「体験的認知」と「内省的認知」をつきつめるだけで発明されたかというと怪しい。裏面を鏡面にそれを磨き上げるデザインだとか、iTunesといったプラットフォーム設計までは顧客を観察しているだけではわからないだろう。
 iPod、appleのモノ作りは単なるモノ作りではない。appleにおけるモノ作りは概念作り(再定義し、自分で再構築する。例えばiPhoneだと自分で携帯電話の意味を再定義し直したいい例だろう)、物語作り、経験作りである。これにはジョブズの能力が深く関わって行きているのだが、ではジョブズのようなカリスマがいないと一般人は太刀打ちできないのか?
 そんなことはけっしてないだろう。たしかにiPodみたいな革新的製品は作れないかもしれない。しかし、徹底的にユーザーを観察し、そこで見つけたニーズを内省的に統合していくことで、ユーザーへの課題解決にもなるし、そのプロダクトを通して楽しい生活、コミュニケーションを生じさせることは出来るだろう。
 一般人がカリスマと渡り合うためのツールがデザイン思考なのではないだろうか。

【ホンヨミ!1211③】2011年新聞・テレビ消滅【金光】

『2011年新聞・テレビ消滅』 佐々木俊尚

筆者は親戚の知り合いらしい。そしてtwitterでフォローし返してくださったので勝手に親しみを持っている。
佐々木さんはつぶやきを見るとすごい勢いで読書されている。きっと私とは比べ物にならない忙しさだと思うけれど、ものすごい量。ジャンルも本当に幅広い。読書を大切にする姿勢があるからこそ、本も書けるんだと思う。

最近ゼミで勉強したことがさらに深く、いろんな事例を含めて展開されている。読み応えがあった。
広告業界の裏などは知らなかったので、なるほどと思った。このあとはコンサルに移行していくということ。テレビの地デジ化で地方では中央局のテレビが映らなくなるかもしれないというのは驚いた。都会では写って当たり前だから。田舎の家では大きな衛生アンテナをたてて海外から番組を見ている家庭もいたりすると聞いたことがあったけれど、地方と都会で情報の差が生まれてしまうかもしれない。

プラットフォームの取り合い、新聞がどんどん衰退に向かう中で、グローバルポストの海外特派員制度はわかりやすく将来性があると思われる取組みだった。コンテンツを創る人はコンテンツにこだわる。しがらみにとらわれず良いものを書く。プラットフォームは利益をがっぽり持って行くだけじゃなくてコンテンツ制作者にも見合った配当を出す。会社がつぶれるのも困るけれど情報の質を落とさないことはもっと大切。

ちなみに2011年という数字は適当ではなく、アメリカでの打撃の3年後に日本にも同じショックが襲うという過去の経験からの予想とあった。

まだまだ読み切れていないと思うので、もう一度読み直したい。

【ホンヨミ!1211②】思考の整理学【金光】

『思考の整理学』 外山滋比古


東大生に話題という噂の本です。

・朝飯前の時間を増やす
→食後は眠くなってしまうから。睡眠とのうまい付き合い方は人それぞれのようです。
・ひとりでは多すぎる。ひとりでは、すべてを失ってしまう
・知のエディターシップ 
・思考の深さ
・忘れていいと思いながら、忘れなかったことによって知的個性がつくられる
・ほめるって大事
・無我夢中、散歩中、入浴中 =この三中には良い考えが浮かぶ!!
・看多、き多、商量多 =いっぱい読んでいっぱい書いていっぱい工夫して推敲すること
・いろんな分野の人とこそ議論すること 高めあえる。

いろんな知識を仕入れてそれを再構成すること、それでいい。新しいものはそうやって生まれる。
=知のエディターシップ

参考になると思ったまとめかたがあった。
ABCDの四つの説がある時。自分の思いついた考えXはどれとも違うが、しいていうならBと近い場合は、Bを援用しながらACDを否定しつつXを展開していく。
自分は同じ状況のとき、下手にACDを混合してしまっていたなと思った。そうするとX説が薄くなってしまうそうだ。

この本から発展して考えさせられるというよりも、題名通り、自分が持っている引出しのうまい使い方についてだった。さっそく使えるところは真似して実行している。

【ホンヨミ!1211①】フジprime news”twitter特集” 【金光】

見学に行った。初めて見る撮影の現場。生放送だから見ている間はドキドキした。ライブで見るのと画面で見るのとは、やっぱり全然違うなと思った。空気を感じた。
twitterは、ゼミで紹介されてからもはや金ゼミではおなじみ。公式アカウントも取得したほど。ネットのひとつのサイトについてテレビ番組が2時間かけて放送するのは、やっぱり異例なことかもしれない。生放送中にハッシュタグをつけて続々と書き込みがある。でもそんな事態にあんまり新鮮さを感じなくなっているのは、自分はネット世代ということなのかもしれない。
論文に使えそうな内容もあったが、それよりも目の前で繰り広げられている人々の行動のほうが印象的だった。出演者はもちろん、スタッフのみなさん、付添の秘書さん。内容がわかっていてもそれが口に出すときにうまいことまとめてきれいな言葉にできないことが多い私は、みんなすごいなと思った。それぞれは専門分野を持って座っているけれど、振られる話題は決してそれだけではないので、何に関してもとっさに自分の意見を言えなければあそこに座ることはできない。笑いをとる場所ではないからみんな真剣。テレビとして見ていたら、こんな見方は絶対にしない。
今日、偶然、ネット社会で人間関係は希薄になるのか?と友達と話していたけれど、やっぱりいくらネットが発達しても、それは補助的なツールでしかないと思う。人と人がその空間を共有してコミュニケーションをとるとき、言葉とか声だけでは伝わらないいろんなものを受け取れるし吸収できるんじゃないかなと思った。

【ホンヨミ!1211③】出社が楽しい経済学【山本】

戸高さんにお借りした(そして長い間返せていない)本。とても面白かった。

中でも特に印象的だったのが比較優位について。A君とB君が登場する。A君とB君を比べると、営業と資料作成において両方ともA君の能力の方がB君よりも勝っているという。これだけ見ると、営業も資料作成もA君がやり、B君はいなくてもいいように思われる。しかし、比較優位を考えると、A君B君それぞれが営業・資料作成のどちらかを選んだときの機会費用を考えたとき(本書では具体的な数値を挙げてそれぞれの機会費用が算出されていた)、A君は営業において比較優位を持ち、B君は資料作成において比較優位を持つことがわかる。

このエピソードから伺えることは、誰もがかならず何らかの比較優位を持っているということだ。

自分の比較優位はなんだろうか。きっと世の中で自分の比較優位が何であるか気付けている人間はごくわずかしか存在しないと思う。それほど自分の比較優位を見いだすことは困難であり、だからこそ今目の前にある仕事に打ち込むことの大切さを痛感する。

2009年12月10日木曜日

[書評1211③]欧州で考えた日本ケータイ産業の存在感[竹内]

日本の携帯は、3G携帯がほとんどであり普及がかなり進んでいると言える。パリやイギリスでも3G端末は普及し始めているようだ。しかし、本文によるとベルギーなどヨーロッパの端末はGSMがまだまだ根強いようだ。ベルギーはGDPではパリ、フランスなどのヨーロッパの大国には劣るものの、一人当たりのGDPに換算すると日本よりも多い。つまり、安定した経済国なのである。中国や韓国も3G端末の普及は進んでいない。まだまだGSMが主流のようだ。できるかぎりGSMインフラを使用した方が費用も少ない。そのため、日本の携帯電話産業よりもはるかににぎわいを見せている。

なぜ日本はユーザーや世界の動きを無視し、技術革新だけを目指すのだろうか。たしかに、今後3Gインフラの敷設が進むのは確かだろう。しかし、日本が3Gインフラを敷設しはじめて10年が経とうとしている今ですらベルギーは古いインフラを使い続けている。ベルギーが新しいオプションの可能性を示してくれているのではないか。別ブランドでGSM端末を世界に向けて発信するなどのオプションはあるように思う。飽和化が進んでいる日本市場はそろそろ限界である。いづれ海外市場で勝負していかねばならない。このままハイスペック端末で勝負していくのか、ロースペック低コスト路線に切り替えるのか、日本の携帯メーカーは考え始める時期にきているのではないだろうか。

【ホンヨミ!1211②】「自治」をつくる【斉藤】

 「自治」をつくる /片山善博・塩川正十郎 第1部:「自治」の足腰を鍛える

 先行き不確かな今の日本の政治を立て直すためには、「自治」の精神が不可欠であり、その自治を実際に実践していく地方自治体の在り方や国との関係性を見直していくべきだ、というのが本書の中で一貫した考え方である。(まだ全部読み終わっていないが、1部を読んだところでそう感じた)

1部では、本当の意味での地方自治を行うためには、市民一人ひとりの「考える力」が必要であるが、現在その力が衰えていることに問題意識を置いている。
何故考える力が衰えたかといえば、それは考える機会が減ったからに他ならない。大きいスケールで考えると、そもそも地方分権は日本行政全体の一部として考えられていて、自治体は政府の意向に従って機能していけばよいととらえられがちであるという問題。小さなスケールでは、自治体運営に本来は積極的にかかわらなければならないはずの市民の教育の問題。この教育の一環として、読書の問題が取り上げられていて興味深かった。大学図書館が情報に特化されているのではないか、という問題提起があり、本の価値を情報価値と対等にとらえているのではないかという指摘は最もだと思う。今論文で電子書籍を調べているが、これなんかはまさに「情報の更新性」と「アクセス機能」という点で期待されている。これがアメリカでは授業に使われたり、図書館でも着々と導入されているが、まず図書館に求める役割を今一度考えなおす必要がある。最新の情報が常に回転している状態を求めるのであれば、もはや図書館という空間は必要ないのかもしれないのだから。逆に鳥取県では、活気のなくなった図書館(学校のものを含む)に、司書を置くことで若い世代が本にありつくようになったという「図書館改革」に成功しているのだ。

【ホンヨミ!1211①】日本の政治経済を考える【斉藤】

 学問のすすめ21 日本の政治経済を考える 第二章:地方分権改革は進んだか

地方分権改革は進んでいるのかどうか・・・という議論がなされる。実は地方分権改革は私たち市民の見えないところで以外にも進行している。この第二章を書かれた片山善博教授は、この「市民の見えないところで」という点に問題があると指摘している。

地方分権改革としてなされたことは、

・権限委譲(国や中央省庁が持っていた判断権や決定権を、自治体に移す)
・三位一体改革(政府が使い道を指定するヒモ付き補助金をなくし、自由に使える一般財源を与える)

→自治体が、自治体ごとに見合った判断・決定・運営ができるようになる

 一見順調に進んでいるかのように見える改革。地方分権改革とは、本来その地方で暮らす市民が満足するための市政を行うことを可能にするための改革であるのに、実際はその市民自身が、改革が進行している実感できていないのは言うまでもなく、認知すらできていない状況だ。

 この改革は裏を返せば、県・市長の力が強くなるということである。この「長」らに対して、市民がなんらかのチェック機能を持って、自分たちの意見を反映させることができなければ、事態は変わったことにならない。しかし、現段階でこのような市民の発言力を強めたところで、衆愚になってしまう懸念があるため、そのような改革はなかなか進まないとのことだ。 衆愚にならないためには、そもそも市民の「考える力」を増強させなければならず、それは政治に対する意識であったり教育面の問題につながってくる。
先日、片山研究会のオープンゼミに伺ったところ、「若者の政治意識を高めるためには」というテーマで議論が行われていて、確かに最も地方自治の根底としてこれから問題としていかなければならないことだと感じた。

【ホンヨミ!1211⑵】デジタルサイネージ革命【栫井】

デジタルサイネージ革命/中村伊知哉

街中でよく見かける、新しい広告メディア・デジタルサイネージ。その成長率は目覚ましいものがある。2008年の市場規模は649億円。この不況において、前年比114%を誇っている。そしてこの数字は、まだまだ伸びていくことだろう。

なぜデジタルサイネージがこんなに注目されているのかというと、まず、広告に新しい風を吹き込んだことが挙げられる。今までのように、マス型で同じ情報をとにかく広くたくさんの人に伝える広告と違い、ネットワークに接続されたデジタルサイネージは、狙った人にピンポイントに広告をぶつけることが出来る。筆者の言葉を借りれば、デジタルサイネージとは「今だけ、ここだけ、あなただけ」に伝えるメディアなのだ。
また、デジタルサイネージの可能性は、単なる広告だけにとどまらない。オフィスの連絡ツール、学校の情報共有ツール、駅の情報案内ツール、現行の例だけでも枚挙にいとまがない。
進化するデジタル技術は、サイネージに5感を与え、形状に広がりを持たせている。匂いが出たり、タッチパネルになっていたり、超薄型であったり、今後もっとおもしろいデジタルサイネージが出てくる可能性は無限にある。
本書を読んでいて、こんなものも作れるのか!とわくわくしたのだが、実際に目にするデジタルサイネージと多少のギャップを感じてしまった。例えば、本書でも成功例として挙げられる山手線はじめ首都圏の一部電車内で見られるトレインチャンネル。山手線の利用者数や環境を考えると、すごい広告効果があるのだと想像がつくし、実際に予約がいっぱいだという。システム整備にかかった30億円に対して、広告売上金が約570億円(2006年度)も入っているというのには驚いた。しかし、実際山手線に乗っていると、結局テレビCMの代替品であるように感じてしまう。CMだけで飽きさせないように、役立ち情報やクイズなども充実しているのはわかるのだが、ここでテレビCMを流してしまうことが、とてももったいないと思う。電車という環境、時間帯、首都圏という場所性などを考慮して、細やかに広告をフィットさせていく努力がもっと加われば、トレインチャンネルの価値がうなぎ上りするはずだ。
また、筆者も言うように、日本にはコンテンツの強みがある。どんどん進化する技術も、それだけでは意味がない。ポップカルチャーの最先端を走った日本ならではの、ポップでおもしろく魅力的なコンテンツが乗っかれば、日本のデジタルサイネージは世界一を目指せるはずだ。
情報を多種多様な人々の生活に、それぞれ密着させられる可能性を持つデジタルサイネージ。もっと活用されることで、きめ細やかなニーズに応えられる社会が形成されていくだろう。

今後、どのようにデジタルサイネージが発展していくのか、もっとアンテナを張って注目していきたいと思う。

【ホンヨミ!1211②】考える力がつくフォトリーディング【竹内】

なんとなく興味があったので読んでみた本。イラストが多く、内容も容易で読むのに時間がかからなかった。その一方で、内容は役立つものばかりで本の読み方を考えるよいきっかけになりそうな本だった。

筆者は読書を5つのステップに分けている。
ステップ1 準備
読む目的を決める

ステップ2 予習
目的にあっているかの確認

ステップ3 フォトリーシング
5分くらいですべてに目を通す

ステップ4 質問作り
筆者に聞きたい事を2、3作る

ステップ5 アクティブリーディング
単語読み、部分読み、高速読みなどを用い質問の答えになりそうなことを読む

ステップ4の質問を作るということは前に金先生が人の話を聞く際に重要と仰っていた。これが読書の際にも使えることに納得した。何を目的に読むかを明確にして、質問を作る事によって、考えながら読むことができ頭にすっと入ってくる。この本では、他にも潜在意識がどうとかすこし胡散臭いことも言われていたが、すこし気になったので他の機会に少し勉強してみようと思った。

【ホンヨミ!1210②】ハーバードからの贈り物【山本】

 本書に掲載されている話はどれも示唆に富んでいて全ての話が今後の人生の教訓となった。その一部を挙げてみると
・幸運が成功を生み、 成功は義務を生む
・他人の視点にたって物事を見てみる
・大事なのは、あなたが相手に何を言うかでなく相手の内面に何が生じるか
・卓越した行動の裏には、なみなみならぬ信念、経験に裏打ちされた信念がなければなら
 ない
・仕事と生活を浸透性のある仕切りで分けておく
などなど、かなりたくさんある。
 このような自己啓発的な本は世の中にたくさん溢れているし、そのような啓発本を読みあさる若者もきっと世の中にたくさん溢れている。誰もが読み終わった瞬間は、本の内容に共感し時に感動し、そこで得た教訓を必ずや今後の人生に役立てていこうと心に誓うだろう。しかし残念なことに、大半のひとは1ヶ月もすればそのときの感動や胸に誓ったことを忘れ去ってしまうと(私は)思う。問題は、自分がそのとき学んだこと・感じたことをどれだけ心にとどめ、日常の生活に取り込んでいけるかではないだろうか。

【ホンヨミ!1210①】アキバアイドルを輸出せよ AKB48【山本】

 AKB48を通してフォーマットビジネスを紹介していた。
 フォーマットビジネスとは、既存のアイデアのフォーマットを販売することだ。現在テレビ業界において、フォーマットビジネスが盛んに行われている。例えば『クイズミリアネア』はイギリスのテレビ局から日本がフォーマットを買ったものだし、逆に以前日本で放送されていた『幸せ家族計画』は外国のテレビ局に販売されていた。
 このようなフォーマットビジネスを、AKB48のプロデューサーである秋本康氏はアイドル業界において行おうとしている。現在人気を博しているAKB48の成功要因は、全ては覚えてないが、
・様々な特徴のあるのメンバーを集めること
・個性を露呈しすごない
・基本的な活動は直接ファンと接することができるライブであること
・制服を着用すること
・研究生からチームメンバーへの昇格や、チームメンバーの昇格などの動きをファンに対して可視化すること
などがある。様々な特徴のあるのメンバーを集めることというのは、ファンを飽きさせないようにするためのもので、 個性を露呈しすごないというのは、もっと知りたいという気持ちをかき立てるためだそうだ。このようなフォーマットを海外に売り込み、アメリカ48やイギリス48を作るのが秋山康氏の狙いだそうだ。しかしこのような戦略に対抗する台湾や韓国のアイドル勢も存在し、なかなか一筋縄ではいかなさそうである。ちなみに韓国ではアイドル育成などにも国の予算が投入されているようだ。
 例えばUGCサイトなどではAPIが公式に無償で公開され、様々なアプリが第三者によって開発されていたりするが、フォーマットビジネスのように、有償でフォーマットを公開し、同様のものを作らせるビジネスが新鮮に感じられた。

2009年12月9日水曜日

【ホンヨミ!1211①】M&Aの基本【竹内】

学部ゼミでよく出るテーマにも関わらずしっかりと基本を抑えていなかったM&Aについて改めて勉強する事にした。その第一弾として手に取った本。基本というだけあって、今までの知識の良い確認になった。経営学の視点を製品レベル、企業レベル、業界レベルという3つフェーズに分けて分析する時に、M&Aは業界レベルの戦略になる。つまり、3つのフェーズの中で一番高い視点が必要となる。その意味でM&Aについて学ぶことに魅力を感じている。

この本を読んでM&Aに関して重要なことは、なぜM&Aなのかを明確にすること、M&A後の人材のケアだと思った。日本のM&A事例に割と多いのが、シナジーの検証やしっかりとした動機がないことだ。これらがしっかりしないとキャッシュを潤沢にもっていたとしてもその後の企業の経営に様々な支障が出る。多額な資金を投入しているにも関わらず、このような点に関する配慮のなさには少し驚いた。

M&Aは利害関係者が非常に広範囲に渡る。特に従業員はM&Aが計画されることをプレスリリースで知るケースも多いようだ。異なる企業文化を組み合わせるのだからそれなりに軋轢が生じるのも仕方がない。この軋轢をいかに最小化し、人的リソースを最大限引き出すのかに興味を持った。

書評 山月記 中島敦著

山月記は、高校時代大好きだった現代文の授業で扱った物語だ。扱った他の話はエッセンスこそ残っているものの、タイトルや著者、具体的な引用はほとんど忘れてしまっているが、この話だけは強烈にインパクトが残っている。

漢古文と現代文を巧みに昇華させた中島敦以外には書けないであろう華麗な文体もさることながら、僕には野獣に堕ちた地元じゃ負け知らずの男、李徴の生き様が心に染みている。

「己は努めて人との交流を避けた。人々は己を据傲だ、尊大だといった。実は、それが殆ど羞恥心に近いものであることを、人々は知らなかった。勿論、曾ての郷党の鬼才といわれた自分に、自尊心が無かったとは云わない。しかし、それは臆病な自尊心とでもいうべきものであった。」

「人生は何事をも為さぬには余りに長いが、何事かを為すには余りに短いなどと口先ばかりの警句を弄しながら、事実は、才能の不足を暴露するかもしれないとの卑怯な危惧と、刻苦を厭う怠惰とが己の凡てだったのだ。」

この話は二つの重要な教訓を僕に与えてくれた。一つは、努力は才能を容易に凌駕すること。どれだけ才能(や天才なんてものは、負け犬の言い訳にすぎないと僕は思っているが)があっても、それを磨かなければ光ることはないのだ。しかし、僕は努力という言葉もあまり好きではない。なぜなら、夢中になれば努力などという言葉は不要だと考えているからだ。夢中になれるか、なれないか、そこが問題だ。僕は何の取り柄もない、不器用で、だらし無い男だが、夢中になったものでは誰にでも負けない自信がある。夢中になれば勝ったも同然だ。

もう一つは、周りの人々へのリスペクトを忘れないことだ。李徴のような勝つことになれた人間にはアロガンス(傲慢)は靴下のように当たり前に身につけているものだ。しかし、それは思いがけず自分に対するダメージになる。能力のあるものほど、謙虚さを装うのは、これを知っているからだ。自分に持ってないものを一つでも持っている人に対しては尊敬の念を忘れてはならない。尊敬することから学ぶこと、自分を成長させることは始まるから。

1204ゼミの感想

【企業プレゼン】

様々な企業のカルチャーやビジネスモデルを理解することができ、いい機会だったように思う。その中で、問題意識を発見し、議論することができたのは非常によかったように思う。

企業の数だけビジネスモデルがあるので、今後もこのように様々な企業について深堀していくのもいいかもしれない。

【論文】

なかなか抽象的で難しい分野を非常にわかりやすく明快にまとめていた。かなりの議論と、思考の後が見受けられた。あと1週間少しで論文も終わりとなる。全力をあげて取り組んでいきたい。

【ホンヨミ!1211】ジャパンプレゼンテーション【小宮】

「ジャパンプレゼンテーション」
杉山恒太郎著

現在では岸勇希などに受け継がれる、コミュニケーションデザインの概念の生みの親である杉山恒太郎の著者。

確かAISASモデル作った人も杉山氏だったはず。

日本の広告はなぜ世界で通用しないのか。

なぜ世界に誇る技術力を持つ日本製品は、世界で売れず日本はガラパゴス化しているのか。

それは本書でも言及されていた、

「日本は特殊なマーケットだから。」とか、「日本人は特殊な人間たちだから。」

という自己弁護の精神、逃げの精神だと思う。

どこにでも日本のように国ごとの特性はある。

それを言い訳にドメスティックに守り続けるのではなく、それをなんとしてもグローバルスタンダードにしていく。そのような姿勢が必要ではないだろうか。

2009年12月8日火曜日

Ohgaる技術?

【企業プレゼン】

 

 大賀さんのtsudaり(Ohgaり?)が大変役立ちました。(要約・議論点の明示はレファレンスの際に参考になりました) 

 改善点としては、①やっぱり金ゼミのアカウントの方がよかったかも。②やっぱりブログに埋め込みたい。③Ustreamやりたい。てな感じでしょうか。半分ワガママで恐縮です。



【論文中間発表】


- 獺班

 後追いでプレゼンを見ました。現状の枠組みを少し変更して「よりflatに」「より複雑性に対応でき」「より便利に扱える」という3つの概念落とし込めるのではないかと思いました。

 図示するとこんな感じです。(手書きですいません)


Before

After


 何が言いたいのかといいますと、かつては「市場や業種が限られ」「画一的な対応しか出来なくチャネルも限られていて」「ユーザー/消費者との間が不便だった」と考えられ、クラウドの導入によって「フラット化が進みリーチの拡大や新規参入しやすくなり市場競争が激化し」「顧客や組織内の複雑化に対応できるようになり」「より分かりやすく便利なサービスを提供できるようになった」という感じで変化したと考えられます。


- 美食班

 多分「端末・技術標準化」と「書籍の流通経路の変化」の2つの側面があるように感じました。両方をがっつりやってしまうと1年かけても終わらないので、上手く実現可能性やビジネスの側面で妥協点を見つけて詰めていくのがいいのかもしれません。


 残り2週間を切り、どの班も悔いの無いようなアウトプットの最大化が達成できるよう、お互いベストを尽くしましょう。