2009年12月17日木曜日
【ホンヨミ!①1218】日本の「世界商品」力【山本】
日本のソフトパワーが世界で広く好意的に受け入れられている事例が数多く紹介されてていた。日本のソフトパワーが世界市場で好調である事実と、その事実からソフトパワーをより世界へ輸出して行くべきだと論じる本書のような著書が現在世の中にたくさん溢れている。しかし、“ソフトパワーを輸出すべき”とする論だけが一人歩きし、“どのように”輸出していくべきかといった具体度の高い次元での議論は少ないように思う。
世界に広く受け入れるコンテンツを持ちながら日本は十分にその魅力を伝えきれていないという事実があるのならば、何故そうなっているのか、そしてそこをどのような方法をもって解決しようと考えているのかをはっきり示す必要があるように思う。また、“〜の商品をより世界に発信していけば経済効果○○兆円が見込まれる”といったような数字が出てきたとき、どのような背景でその数字が算出されたのかを示した方がもっと説得力が出るように思った。
ちょうど論文執筆期間に読んだため、論文を書くにあたって留意する点を数多く学べた。
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