2009年8月1日土曜日

【ホンヨミ!】V字回復の経営【岸本】

 かなり具体的な話が続き、理論(とケーススタディ)がただ説かれている普通の経営本とは一線を画していた。終身雇用制がつまらないこだわりを生み、それで信頼が崩れ、「政治性」が生まれるのではないか。信頼ベースの組織体系を築き上げれば「政治性」が生まれる心配は回避できるはずだ。少人数のベンチャーならいざ知らず、創業者の目の届かない規模にまで広がった組織を信頼ベースに変えていくには一筋縄ではいかない。トップの熱意が必ずしも結果を生むとは限らないのは日本企業を見れば分かるだろう。信頼を生むには結果が必要となる。そのための改革チームがこの本の中に登場する。改革チームについての要諦がたくさん登場するが、それよりも参考になったのは症状の方だったりする。反面教師として大いに参考になる。組織全体の緊張感のなさ、そしてそれに伴うたるみが不信感を生み、更なる悪循環へと陥っていく。そうしたたるみの前兆がいくつも上げられており参考になった。

 学生のうちはあまり政治性に触れることがない。これが学生ベンチャーの1つの強みとなっているともいえる。その一方で政治性を生まない工夫やそれをやり過ごす方法を今から模索するように心がけていくつもりだ。

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