長沢伸也著『ルイ・ヴィトンの法則』
フランスの老舗ブランド、ルイ・ヴィトンがいかにすごいかということを、マーケティングの4P(Product(製品)Price(価格)Place(流通)Promotion(販促))と、ブランドにかける法則を紹介している本。
ルイ・ヴィトンは製品の質を第一に大事にし、その上での徹底した広告戦略(テレビ広告は打たない、メディアに広告を出すよりも、新店舗進出の際の特集記事でより購買意欲を掻き立てる)や、商品管理(150年以上の歴史でバーゲンセールを行ったことがない、LVであるが故の贋物、またそれや中古品に対する質屋の対応、反応)や、顧客対応(修理制度の充実、有料カタログの提供、ショップの細部に至るまでの設計から店員の対応)を紹介しているため、「最強のブランド戦略」と副題を銘打っているが、これは最高の品質をもとに150年以上の歴史があるルイ・ヴィトンだからこそできる戦略なのであって、そんじょそこらのブランドがまねできるものではない。ルイ・ヴィトンの社史として見る分にはおもしろい。
たとえば不景気の中、過去最高の売り上げを記録したユニクロは、ルイ・ヴィトンとは全く逆の広報戦略をとっており、大々的にテレビCMを行っている。これはユニクロがターゲットとする一般大衆に広くユニクロ製品に関するクールなイメージを持ってもらうきっかけづくりであろう。また、値段も廉価であり、こういったブランドにルイ・ヴィトンの法則は一切あてはまらない。
内容に関係はないが気になるのは誤字脱字や、改行のミスが見受けられた点である。残念。
0 件のコメント:
コメントを投稿